日時 2017/7/16(日) 10:00〜12:00 晴
ガイド講師 田渕(植物班)、田村(シダ植物班)、平賀(野鳥班)、岩田(水田ビオトープ班)
サポート 岩田(事務局)
観察会参加者 13人(大人 11人、子ども 2人)
市内 10人: 麻生区 2、多摩区 2、宮前区 2、中原区 3、川崎区 1
市外 3人: 東京都大田区 1人、狛江市 1、横浜市 1人
世間は 3連休の中日であり、非常に暑い日でしたが、科学館前に集合した参加者は 13 人いました。
観察して歩くコースは、中央広場の池〜旧岡本谷戸〜ヒマラヤシーダ広場西側の自然探勝路を一回り〜ヒマラヤシーダ広場〜県の木見本園と木陰を選んで歩きました。
観察できた植物(担当 田渕)
科学館前のナンキンハゼ、オニユリ、タカサゴユリ、ヘクソカズラ、ネムノキ、クララ(実)、ヌスビトハギ、オニドコロ、ミズヒキ、ミツバ、ウマノミツバ、コヤブタバコ、ホドイモ、
アカショウマ、ヤマホトトギス、ヤマユリ、ムクゲ、キッコウハグマ、アジサイ、トキホコリ
20 種
●暑さのなか、ホドイモやヤマホトトギスなど思った以上にたくさんの花を見ることができました。
●アジサイの両性花や果実も観察しました。
絶滅危惧種(環境省絶滅危惧II類、神奈川県絶滅危惧IB類)のトキホコリも観察しました。
イラクサ科ウワバミソウ属のトキホコリは、神奈川県では綾瀬市、鎌倉市、川崎市でのみ記録されている一年草です。
観察できたシダ植物(担当 田村)
ミドリヒメワラビ、ミゾシダ、ベニシダ、シケシダ、イワガネソウ、イノデ、リョウメンシダ、カニクサ、オクマワラビ、ヤブソテツ、オオベニシダ、ゲジゲジシダ
12 種
●ベニシダの胞子が完熟する季節でした。
●蒸し暑いけどいろんな動植物が元気に暮らしていてるのを見て説明を聞いて、
参加者も楽しんでいたし、私も勉強になりました。
野鳥の姿は見えませんでしたが、鳴き声と平賀さんのお話がおもしろかったです。
観察できた野鳥(担当 平賀)
ガビチョウ、クチボソガラス、クチブトガラス、メジロ、キジバト、ヒヨドリ、キビタキ、アオゲラ
8 種
●ガビチョウをBGMにハシボソガラス、ハシブトガラス、メジロ、キジバト、ヒヨドリの声を聞き、
キビタキのいい声が聞け、最後にアオゲラの声迄聞けラッキーでした。
●参加者も広がりすぎず良かったのではと思います。
観察できた昆虫・その他の生物(担当 岩田)
オニヤンマ、シオカラトンボ、
オオシオカラトンボ、ヒメアカタテハ、キタキチョウ、
スジグロシロチョウ、テングチョウ、
ハイイロゲンゴロウ、
マメコガネ、アオオサムシ、
ウリハムシ、ヒメアメンボ、スズメバチの仲間、ムシヒキアブの仲間、
ササキリ幼虫、ヒメカゲロウの仲間?、ニイニイゼミ羽化殻&声
ザトウムシ、カタツムリの仲間、
シュレーゲルアオガエル幼体、コウガイビル
21種
●科学館学芸員の川島さんが採集したオニヤンマを見せて説明することから、観察会が始まりました。
水田ビオトープ班の岩田では、オニヤンマは説明できないだろうと思ったのでしょうか。
この日の観察会の前に、機関車と雑木林の間を飛んでいるオニヤンマを見つけて、
オニヤンマが早くも特定の飛行コースを往復飛翔するようになったことを確認していたのですが、・・・。
●中央広場では、ヒメアカタテハに出会ったことで、普段活動している中央地区北側の谷戸との違いを感じました。
ヒメアカタテハは明るく開けた環境を好むというのは、こういうことなのだったかと理解しました。
●
大きさや飛び方からクサカゲロウかと思って捕まえてみたら、翅は透明でウスバカゲロウの翅を思わせるものでしたが、大きさや形状はクサカゲロウに近い生物でした。
そこで帰宅後に調べてみたら、ヒメカゲロウ科の昆虫だったのではないかと思うようになりました。
神奈川県昆虫誌2004で川崎の記録を調べたところ、故・脇 一郎先輩の記録が並んでいました。
こんな昆虫を採集していたのかと、改めて、大きな網に頭を入れて、吸虫管を銜えていた姿を思い出しました。
●至る所の地面が乾燥していましたが、湧水が滲みだして湿っている地面があって、そこにコウガイビル(扁形動物門ウズムシ綱ウズムシ目コウガイビル亜目コウガイビル科)がいました。
ミスジコウガイビルだろうとは思われましたが、総称コウガイビルでよしとしました。
殆どの参加者は初めて出会った生物だと思います。
●今年生まれたシュレーゲルアオガエル
の幼体があちこちで観察され、この季節の生田緑地らしい観察会になったと思います。
今日の観察会で観察した生物を、参加者全員で確認して、観察会を終了しました。
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