生田緑地の生物多様性保全活動


 
谷戸の田圃周辺の水辺保全
 
日時:2025/1/7(火) 9:00〜12:00
活動参加:岩田臣生、伊澤高行
場所:生田緑地 谷戸の田圃とその周辺の水辺の手入れ

久し振りの降雨がありました。
昨年末、
12/26(木)に水涸れしていた上の田圃の手入れを行いましたが、 湛水を確認することは行っていませんでしたので、その後の田圃の状態が気になっていました。
降雨があれば、水があるべき所には、水があるだろうと思いましたので、上の田圃とその周辺の水の状態を確認して、必要な手入れを行うことにしました。

谷戸への階段からは、12/19(木)および12/26(木)に アズマネザサ刈りを行なったピクニック広場が雨に濡れて、落葉の色を濃くしていました。
2008/11/15(水)までは、ヤマグワ、ヒメコウゾなどの枯損木とアズマネザサのヤブに覆われていた斜面の面影はありません。



ピクニック広場下からハンノキ林に至る園路沿いは、今は雑然としていて、気持ち良いとは言えない状態です。
園路沿いのアズマネザサ刈りを行わなければならないと思います。


梅の木広場の草刈りは行われていませんでしたので、一面に枯草が残っています。
上の田圃には、水面が広がっていましたので、取り敢えずは、これで良しと考えてしまいました。
10/3(木)に田圃上側の水路の泥上げを行うために、その水路の上を覆っていたミゾソバなどを刈って、田圃に放り込んでおきましたが、 それらが完全に枯れていいることを確認しました。

上の段は湛水していましたが、下の段の土嚢堰の上から溢れる水は確認できませんでした。
土嚢堰の下の方から、僅かな水が染み出しているだけでした。



上の田圃への導水路の水漏れ補修は、12/26(木)に行っていましたが、念のため、水漏れの有無を調べてもらいました。


上の田圃に水面が広がっていたので、田圃裏から谷戸の合流部までの水流の手入れを行うことにしました。



下の田圃の状態も確認しました。


谷戸の末端のヨシ原地区の状態を確認しました。
池の周囲のヨシは刈ってしまいたくなる状態でしたが、小さな野鳥たちのために、刈るのは春になってからという約束でした。
谷戸の中央につくられた水路には、潤沢に水が流れていました。

サネカズラが、種子散布後のサクランボのような状態の赤い実を、3つつけていました。


雨は止んだので、12/17(火)に行った下の田圃裏水流の泥上げの続きを行うことにしました。
民有地との境界は明確ではありませんが、ここは、木道から見える水流であり、ルリビタキが水浴びをしている場面を観察したことがあります。
生田緑地側には、ミヤマシラスゲが生育していて、木道から、スジグロボタルを観察出来たりする場所です。
ミヤマシラスゲの繁茂する湿地を保全するように、水を少しだけ溢れさせるように調整しながら、水流の泥上げを行いました。
また、何本もの枯れ竹が放置されていましたので、これらを木道下に片づけました。






上の田圃に近い木道の住宅地側の枯れ竹の片付けも行いました。


上の田圃下草地の水路の手入れは、伊澤に任せました。
ここは、田圃として使われることがなくなってから長いので、モグラ穴が縦横に走っていると思われます。
水路の手入れは、泥上げを行うのではなく、水路の中を歩いて、踏み固めるように、水漏れ穴を潰していく活動になると思います。
水深の浅い水溜まりは、野鳥の水場になると思います。


そろそろ引き上げようという時間になって、木道の下を水が流れる音がすると、伊澤が言い出しました。
調べてみると、確かに、相当量の水が湧き出して流れていました。
活動報告を記録しながら、ゆっくり考えてみました。
上の田圃の上の段から下の段へは、土嚢堰を超えて、水が溢れ出していましたが、下の段の土嚢堰からは、殆ど、流れ出していませんでした。
このことを考えれば、下の段から、水漏れしていると思います。
流れ出している水の量を考えると、下の段の木道側の畦の点検を行なえば、水漏れ穴を見つけられると思います。
次回の活動時の課題とします。


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