令和 5 年度第 9 回里山倶楽部 飯室山南地区のアズマネザサ刈り 日 時)2023年10月7(土) 9:00〜12:00 晴 場 所)生田緑地 飯室山南地区(A14) 参加者)東 陽一、伊澤高行、加登勇司、北川英樹、北澤千晴、野下智洋、長谷川清、吉澤正一 事務局) 岩田臣生 計 9名 第9回里山倶楽部は、飯室山南地区のアズマネザサ刈りを行うことにしました。 桝形山手前のゴンズイが紅い実をつけていました。 市民部会の活動が始まって間もない頃、生田緑地の雑木林は老齢化が進んでいるので、生物多様性を考えると、若い樹林も部分的に存在する状態にする必要があるという意見が出ていました。 当時は、ゼフィルスに普通に出会える生田緑地であって欲しいということだったと思います。 関東で薪炭林としてコナラ林が広がったことで、ゼフィルスやカブトムシが多い生物相になっていたのが、雑木林の老齢化によって変化が起きていたと考えました。 生田緑地の老熟した雑木林は、夏の園路で、普通にタマムシに出会える状態を支えていると思いますが、雑木林が多様であることが生物多様性を支えていると考えられます。 都市公園の雑木林は使われることによる手入れが入らないので、雑木林の遷移や老熟化は一方的に進んでしまうと思います。 そこで、パッチワーク的に、若い雑木林も、老熟した雑木林もある状態にする植生管理を考えるべきと思いました。 そのような時に、日本海側で流行しているナラ枯れの情報が入ってきたので、伐採更新の技術を習得して、若齢林をつくれるようにしておく必要があると考え、 生田緑地でも皆伐更新を実験しようということになりました。 しかし、1998年末に、国庫補助事業によって萌芽更新地区整備事業を実施し、樹木伐採については沢山のクレームを頂戴したにも拘らず、 2008年には、萌芽更新の失敗を確認することになりましたので、川崎市北部公園事務所としては、積極的には事業化を考えることができませんでした。 ただ、市民部会が活動を始めていたので、伐採後の管理は市民部会が行ってくれるだろうと考えて、生田緑地植生管理協議会として、飯室山南地区で皆伐更新を実施することを決めました。 翌年は、近隣の皆伐更新事例を見学したり、現地のアズマネザサ刈りを行ったり、樹木調査を行ったりして、皆伐区域を決定し、 11月28日(日)の市民部会で伐採に着手しました。 残りの大径木伐採は、業者に委託して行いました。 飯室山南皆伐更新地区の更新管理は長期にわたる活動なので、子どもたちに体験してもらいたいと思い、里山倶楽部Aという別チームをつくって、春〜秋の毎月活動することで 若齢林を育てることができました。 この皆伐更新については、川崎市青少年科学館紀要に書きましたので、 青少年科学館紀要(32)で、参照してください。 当該皆伐更新地区の更新活動を毎月行っていることで、隣接する雑木林にモウソウチクが侵入していることが気になり、 2014年11月15日(土)にそのモウソウチクの除伐を始めました。 雑木林に侵入したモウソウチクの除伐を進め、合わせて、アズマネザサのヤブも刈るようになって、皆伐更新地区隣接地の地形が見えてきたことと、 ナラ枯れが始まっていたことから、2022年1月22日(土)〜2月27日(土)に、 隣接斜面の皆伐を行い、皆伐更新地区を拡大しました。 当該地区は、今年、4/22(土)、4/29(土)に、 アズマネザサ刈りとモウソウチク除伐の活動を行いましたが、この場所は活動拠点から遠く、今夏は猛暑が続いたため、状態観察に行く余裕が無く、現状を知らないまま活動することになりました。 園路を離れて、皆伐更新地区へ降りる路は、アズマネザサが繁茂していて、踏み跡の確認すら困難になっていました。 皆伐更新地区が若齢林になって、林床のアズマネザサの勢いが弱くなってから、この林床とアクセス路のアズマネザサ刈りを行っていなかったためです。 伐採更新目的の大径木伐採を行うようになってから、子どもたちに参加してもらえるようなアズマネザサ刈りを主体とする活動を行っていなかったことが反省されます。 今秋からは、改めて、子どもたちや、お母さんたちの力を借りたアズマネザサ刈りも計画しなければならないと思いました。 皆伐更新地区東側の皆伐更新拡張区域は、クサギ、ヤマグワ、サンショウ、アズマネザサなどが生い茂っていました。 しかも、急斜面であるため、コナラやヤマザクラなどの実生を保護しながらのアズマネザサ刈りは大変な活動でした。 1回で済まそうと考えたのは甘かったとようです。 何とか、もう一度、当該地区の活動を考えたいと思います。 ナミアゲハ幼虫?がいました。 △10:30 WBGT 15.2、気温 20.9℃、湿度 42.4% 休憩して、集合写真を撮りました。 活動を続けました。 帰り道の園路脇に、マヤランが咲いていました。 天気は活動し易い気温、湿度でしたが、夏期の植物の繁茂は凄まじく、活動としては、やり残した感じがしています。 |