第 05 回里山倶楽部 <中央広場北側地区のアズマネザサ刈りなど> 日時 2021年 5月 8日(土) 10:00〜13:00 場所 生田緑地 中央広場北側地区(A26) 参加者 加登勇司、北川英樹、政野祐一、河野 実 猿谷久美子 事務局 岩田臣生、岩田芳美 7名 生田緑地は、今、マルバウツギが花盛りです。 特別に目立つ、綺麗な花というわけではありませんが、今年は、久し振りに、崖一面に咲き誇って、東口から中央広場への園路を賑やかにしています。 この日の参加者は 7人です。 活動場所である中央広場北側地区の斜面下で、活動前に集合写真を撮りました。 昔の中央広場北側地区下は、大きなトイレが設置されていた場所です。 当該地区は、トイレの裏の急勾配の狭い斜面であったため、日本民家園の敷地として管理されることなく、斜面裾部をコンクリート舗装して、廃棄物等の置場として利用していました。 斜面部の雑木林は管理されることなく、放置されていました。 中央広場を噴水広場から草地広場に再整備することになり、客車をトイレ跡地に移設することになったのですが、中央広場の端に置きましたという配置ではなく、 客車と雑木林で挟む形の休憩スペースをつくることを話し合って、実現されることになりました。 しかし、当時は 4m超の高さにアズマネザサが密生し、民家園から侵出してきた竹が茂り、常緑樹の実生なども混生し、ゴミも放棄され、汚らしい状態になっていました。 そこで、2011/5/21(土) の里山倶楽部で植生管理について話し合い、トイレの跡地、廃棄物等の置き場所というイメージを払拭するためにも、 低木にヤマツツジが咲く、魅力的なコナラ林にすることを合議しました。 そして、同年夏には、多摩区道路公園センターが、アズマネザサ刈りを行い、更に、2011/12/17(土) の里山倶楽部によって、 タケや、枯損木、常緑樹などの除伐を行いました。 その後は、里山倶楽部で、或いは、水田ビオトープ班の保全活動で、アズマネザサ刈りを継続しており、今年も、ヤマツツジが咲き、林床には数種の野生ランが咲く、コナラ林となっています。 この日の里山倶楽部では、参加者の皆さんには、桑切鎌で、アズマネザサだけを刈ってもらい、私は、皆さんの活動を見ながら、大きくなってしまった常緑樹の実生を除伐するなどの活動を行いました。 活動前に、斜面下に、ヒメアカタテハが挨拶に来ました。 ヒメウラナミジャノメは、活動中の林床をゆっくり飛んでいました。 活動中に、参加者が上げた悲鳴に驚かされることがありましたが、落葉の下からアズマヒキガエルが現れたのだと分かりました。 アズマヒキガエルは、繁殖期以外は水辺に出て来ることは殆ど無く、生田緑地では、餌の豊富な雑木林などで生活しています。 今年は、特に、落葉層が厚く、斜面が滑り易くなっていました。 私も、2〜3回滑りましたので、子どもたちの参加を認めないことにしたのは正解だったと思います。 ルリタテハの幼虫が、サルトリイバラの葉を食べていました。 多様な生きものが棲息する環境になったと感じて嬉しくなりました。 クヌギカメムシが、低木のヤブムラサキの葉上にいました。 オオヒラタシデムシ(メス)が、ムラサキシキブの枝にいましたが、やがて飛び立ちました。 オオヒラタシデムシを地面ではなく、樹上で見たのも、飛翔を観たのも初めての体験でした。 低木層にヤマツツジがある雑木林を目指して管理してきましたが、ウグイスカグラ、コウヤボウキ、ガマズミ、マルバウツギ、サルトリイバラなどが育っていました。 一番気になっていたのは大径木のコナラですが、一本のコナラの根元付近に、カシノナガキクイムシの穿孔が見られました。 しかし、樹液を出して、カシノナガキクイムシと戦っているように見えました。 根元周りのアズマネザサを刈って、負けないように応援しました。 また、コナラの実生は、特に斜面裾部の明るい場所には、1年ものに限らず、かなり育っているものも観察できました。 活動中に、声をかけて来た高齢の女性がいました。 何か用事かと思って、聞き返したら、「ありがとう」という一言でした。 |