生田緑地の生物多様性保全活動

カナムグラ刈り
日時 2019/9/3(火) 10:00〜13:00 曇 29.1℃
場所 生田緑地 湿地地区(B5)
参加者 岩田臣生、岩田芳美

谷戸の湧水の流量が少なくなっています。
水涸れを調べて、水漏れ箇所の補修を行い、カナムグラ刈りを行う目的で谷戸に降りました。
イノコズチやカラムシの花が咲き始めていました。
ハンノキ林のタマアジサイの花にアオドウガネがいました。

湿地地区入口付近にイヌトウバナが咲いていました。
ツリフネソウが咲き始めていました。

2 段目末端部の水漏れ穴が、新たに一つできていましたので塞ぎました。
1 段目から 2 段目に落ちる場所を見たら水が流れていません。
前回補修した場所からの水漏れでしたので、また補修しました。
3 段目のトウゴクヘラオモダカは草刈りの効果があったのか、新たな花茎を 2〜3 本立てていましたので、 その周囲のミゾソバチゴザサなどを、さらにむしっておきました。
この辺りには、アカバナ、コガマ、ミゾソバなどが繁茂し、草丈 1 mほどの湿地らしい草むらになっていました。
シュレーゲルアオガエルがツリフネソウの葉上で休息していました。

水辺の管理をザッと済ませてから、カナムグラ刈りを行いました。
カナムグラは雄花を咲かせて、花粉を撒き始めていました。


カナムグラの茂みの中には、オオハナアブ、キタテハ夏型、ツマグロオオヨコバイなどがいました。




疲れを感じたところで、作業を止めて、竹林下デッキに出て休憩しました。
ナガサキアゲハオニヤンマがパトロールでもするように飛んでいました。

その後、ヨシ原まで往復して、状態観察を行いました。
上の田圃下草地も、一面のカナムグラに覆われ、ノカンゾウが潜望鏡のように橙色の花をのぞかせていました。
ツリフネソウも広がっているので、注意しながらのカナムグラ刈りが必要です。

下の田圃付近には、ツユクサが咲いていました。

ヨシ原地区も、カナムグラがカサスゲなどを覆っていました。
ここのカナムグラは刈っておかないと、隣接地住民から苦情が来ます。
上の田圃下草地とヨシ原地区のカナムグラ刈りには、人数が必要ですが、カナムグラによる傷は酷いので、 セリバヒエンソウのように、誰にでもお願いできる活動ではありません。

帰り道のハンノキ林林床の葉上には、イオウイロハシリグモが観察できました。
写真右側の個体は、色が違うので別種のように見えますが、スジボケ型と呼ばれるイオウイロハシリグモです。

萌芽更新地区の草木は夏を謳歌するように繁茂しています。
地区下の園路沿いでは、オニグルミ、コミスジ、黒い実をつけた ヤブミョウガウドの花、 ニホンカナヘビなどを観察しました。








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