生田緑地の生物多様性保全活動

トモエソウ播種、湿地地区の水辺保全
日時 2020/3/9(月) 10:00〜13:30 晴
場所 生田緑地整備事務所裏、湿地地区 B05、その他
参加者 岩田臣生、岩田芳美

3/10(火) の天気予報が雨だったので、月曜日ながら活動することにしました。
ピクニック広場のトモエソウを増やすことを試みることにして、採っておいた種子をプランターに蒔いてみました。
本当に細かい種子なので、どの程度、発芽してくるか分かりませんし、保全の範囲のことと言えるのかは分かりません。
神奈川県植物誌によれば、神奈川県内では広く分布しているが、個体数は多くないとあります。
オトギリソウの仲間としては大型種で、見映えが良いので、開花時期は草地に立ち入る人が現れます。
谷頭凹地であるため、土中の水分が多いのか、ツリフネソウが辺りを覆ってしまいます。
チョウの吸蜜源となる花を増やしたいのですが、・・・。


それから、先週火曜日の活動の続きを行うことにして、谷戸に降りました。
湿地地区 1 段目の水路の途中につくった木枝堰によって、堰上側の水位は高くなっていましたので、これに伐採材を追加して、更に少し高くすることにしました。
そして、ミヤマシラスゲの群落の中の泥上げを進めて、開放水面を広げ、水生生物が利用できる水域を広げることにしました。
泥あげで得られた泥は布バケツで運んで、水路の畦の補強のために積みました。
しかし、 15 回ほど運んだだけで辛くなり、休憩してしまいました。
活動中、東側の谷壁斜面の樹林の方から、アオゲラ?のドラミングが鳴り続けていました。
また、今冬は殆ど毎回ですが、トビが気持ち良さそうに鳴きながら、谷戸の上を飛翔していました。




アズマネザサ刈りも行いました。
クビキリギスに出会えました。




雑木林がどことなく春を感じさせてくれるようになりました。
コブシも咲き始めました。



谷戸の末端辺りまで、観察して歩きました。
上の田圃のアズマヒキガエルの孵化は進んで、オタマジャクシの形に近くなっていました。
下の田圃の卵塊も孵化が始まっていました。
梅畑のウメが咲いています。



帰り道のピクニック広場東斜面で、ゆっくり、アオイスミレを観察しました。
通りかかった来園者が、何をしているのかと尋ねてきたので、春一番に咲き始めるアオイスミレの話をしました。
この場所は、保全管理についての話し合いを繰り返した後の 2008/11/15(水) の市民部会において、ヤマグワ枯損木などを除伐して、 更に、2012/3/22 の里山倶楽部においてミズキなどの樹木を伐採して、 木製階段近くのピクニック広場東斜面を草地にすることを目的にした植生管理を始めてから、初めはタチツボスミレが広がりましたが、その後、アオイスミレが広がり始め、 数年前から、開花するようになりました。
城山下谷戸の自然探勝路分岐辺りのアオイスミレが衰退してしまいましたが、こちらのアオイスミレは盛況になっています。





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