令和 6 年度第 12 回里山倶楽部 ハンノキ林東地区の伐採更新 (コナラ実生等を保護・育成する活動) 日 時)2024年9月21(土) 9:00〜12:00 曇、弱風 場 所)生田緑地 ハンノキ林東地区 参加者)東 陽一、伊澤高行、北川英樹、廣瀬朗子、吉澤正一 事務局)岩田臣生 参加者 6名 9月の里山倶楽部は、9/7(土)に、野鳥の森の観察舎周辺、9/14(土)に、ハンノキ林東地区の更新管理を行いました。 9月の活動の3回目は、前回の続き、ハンノキ林東地区の更新管理を行いました。 ここは、萌芽更新地区から北に伸びる尾根の西側、ハンノキ林に向かって落ちる急斜面です。 ハンノキ林の東側には、コナラ林が広がっていましたが、2018年夏に、カシノナガキクイムシが侵入し、ナラ枯れが始まり、 やがて、この枯損木がハンノキ林に倒れ込むようになりました。 ハンノキ林の保全管理を行っていた水田ビオトープ班にとっては、いつ倒れてくるか分からない太い枯木を放置して、ハンノキ林の保全活動を行うことは危険なことでしたので、 当該地区の伐採更新を計画することにしました。 しかし、当該地区は、それまで、植生管理を行っていなかった雑木林であったので、林床には高さ4mものアズマネザサが密生していました。 そこで、2021年12月に、当該斜面の下端部に通路をつけるアズマネザサ刈りを行いながら、状態の観察調査を行いました。 更に、2022年3月に、当該斜面の常緑小径木除伐とアズマネザサ刈りを行い、 ナラ枯れ大径木の位置を視認できるようにしました。 そして、2022年10月に本格的な伐採更新を始め、2024/1/13(土)の里山倶楽部によって、数本残していたナラ枯れ大径木を伐採し、 伐採更新における大径木伐採という危険な過程をやり終えました。 2021年12月に、アズマネザサを刈って、つくった斜面下端部の通路とハンノキ林の水辺との間には、伐採更新中の緩衝用に、アズマネザサを残してありましたが、 このアズマネザサ林などは、2024/1/20(土)の里山倶楽部で除伐しました。 前回は、伐採後の更新管理として、下図の(9/14)と記した区域のアズマネザサ刈りを行いましたので、 今回は、(9/21)と記した区域の実生保護のためのアズマネザサ刈りを行ないました。 私たちが行っている伐採更新地の更新管理は、アズマネザサ刈りと言いながら、アズマネザサ以外の植物も刈ってもらうようになりました。 基本的には、皆伐後5年間は、コナラやサクラの仲間を保護して、これらの成長を阻害するような樹木は除伐するという管理で良いと考えています。 当該地区の場合、アズマネザサ以外の植物(実生木)では、ヤマグワ、ヒメコウゾなどのクワの仲間の繁茂が著しく、2mほどに育って、 地表を覆っていましたので、これは刈らなければなりませんでした。 また、サンショウ、イヌザンショウなどは、棘があって、邪魔になるので、刈ることになっても問題ないと思います。 シラカシ、シロダモなどの常緑樹は、実生も、萌芽も、刈りました。 9:20 気温 29.2℃、湿度 66.2%、暑さ指数 WBGT 25.6℃(警戒) 急斜面では休憩もままならないので、上の尾根路に出て、休憩しました。 それから、集合写真を撮りました。 付近の小枝の先端に、ジッと動かないコノシメトンボ♂がいました。 また、木道の手摺の上には、オオカマキリがいました。 尾根路から見下ろして、アズマネザサ刈りを行った斜面を見ていたら、アカボシゴマダラが数頭、ヒラヒラと飛んでいました。 県内に繁殖したアカボシゴマダラは、中国原産の種で、環境省の特定外来生物に指定されています。 幼虫越冬なので、冬期の活動中に、越冬中の幼虫を見つけた時は、駆除するようにしたいと思います。 勿論、在来種のゴマダラチョウの幼虫でないことを見分けなくてはなりませんが。 活動を再開しました。 11:49 気温 30.7℃、湿度 66.6%、暑さ指数 WBGT 27.0℃(警戒) 急斜面の活動なので、発芽したコナラ実生を踏み潰したり、間違えて刈ったり、かなりのダメージが予想されましたが、1m超に育っている実生が多数確認されました。 尾根筋に残した数本のコナラの大木は、ナラ枯れを起こす様子がありません。 この辺りのナラ枯れは止まったように思われます。 実生の成長は順調ですので、4年後には、若齢林と呼べる雑木林になりそうです。 |