令和 5 年度第 21 回里山倶楽部 ハンノキ林東地区(A07-12)の伐採更新(大径木伐採とアズマネザサ刈り) 日 時)2024年1月13(土) 9:00〜12:10 晴 場 所)生田緑地 ハンノキ林(A07-12) 参加者)東 陽一、伊澤高行、北川英樹、野下智洋、廣瀬朗子、吉澤正一 事務局)岩田臣生 計 7名 生田緑地のハンノキ林については、環境省の特定植物群落に「生田のハンノキ林」として位置付けられており、 生田緑地の生物多様性において、非常に重要な樹林であると考えています。 調査団としては、2006年の樹木調査を手始めに、水辺環境として、手探りの保全活動を行ってきました。 そのハンノキ林の園路で、2018年夏に、キクイムシの仲間に出会い、神奈川県に調べてもらって、カシノナガキクイムシであることを確認しました。 また、生田緑地の雑木林は、環境省の特定植物群落「生田の雑木林」として位置づけられており、薪炭林文化を伝えるコナラ優占の樹林となっています。 ただ、老齢化し、遷移も進んでいます。 そのため、侵入したカシノナガキクイムシは一気に広がり、ナラ枯れが進みました。 ハンノキ林周囲の雑木林でも、ナラ枯れが進み、コナラが枝葉を落としたため、ハンノキ林の林床が明るくなり、ハンノキの活力が高くなり、林床の植生も急変しました。 周辺の、コナラが優占していた樹林は、アズマネザサの活力が増大して、丈の高いアズマネザサ林になり始めました。 ハンノキが活力を増大して、幹の途中から枝葉を広げ始めたことは良いのですが、コナラ林がアズマネザサ林になってしまうことは避けたいと思い、 ナラ枯れが進んだ、周囲の雑木林の伐採更新を計画しました。 ハンノキ林東地区(A07-12)は、一昨年(2022年) 10月〜昨年(2023年) 2月にナラ枯れ大径木伐採を行いました。 そして、昨年(2023年) 11月から今年 1/6(土)に、ハンノキ林東コナラ林(A07-11)のナラ枯れコナラの伐採を行いました。 前回の里山倶楽部では、ハンノキ林東コナラ林(A07-11)のナラ枯れ大径木伐採を終えて、ハンノキ林東地区(A07-12)の枯れ始めたコナラ大径木も伐採しましたが、 10年ぶりに、ハンノキ林東地区の支谷戸を挟んだ両地区を分けていたアズマネザサ林を除伐しました。 このアズマネザサ林が消えたら、両地区は、急に近くなり、一つの地区として、伐採更新を考える方が適切と思いました。 そこで、今後は、ハンノキ林東地区(A07-11,12)として扱おうと思います。 今回は、ハンノキ林東地区の、枯れ始めていたコナラ大径木を伐採することにしました。 今回の活動は、大径木伐採とアズマネザサ刈りとして参加者を募集したのですが、倉庫から持ち出す道具を見ていたら、全員が「週末は樵」のつもりのようでした。 このメンバーのうちの4人は、冬期は、完璧に「週末は樵」になってくれていると思います。 それも、安全第一で、話し合いながらチームワーク良く活動しています。 お蔭で、こんな危険な活動なのに、殆んど任せていられます。 私も偶には、大径木と対峙して、ノコギリを引きたいと思う時もありますが、参加者が多い時は、遠慮しています。 事務局としては、記録写真を撮っておくことが大事な仕事になります。 今回は、伐倒する方向、ロープの張り方を決めてから、滑車をセットする場所やロープを張る場所のアズマネザサなどを伐採するとから作業を始めました。 そこは、萌芽更新地区整備事業でも、やり直しの伐採更新でも、殆ど、手をつけていなかった、萌芽更新地区の北端部です。 イヌザクラの老木があるので、これにスリングベルトをかけました。 また、ローププーラーをセットする樹木は、地区上の園路沿いのコナラとしました。 園路に接した部分には、落枝や落葉が積まれていましたが、アズマネザサ、アオキなどを除伐して、ロープを張り、見通しを良くしました。 同時に、伐採対象樹木の、できるだけ高い位置にロープをかけるための作業も行いました。 ロープのセットを終えたら、受け口を伐り始めました。 受け口を伐っているうちは安全だと考えて、伐採している急斜面の裾部に残してあったアズマネザサ林を除伐する活動も行いました。 受け口を伐り終えて、追い口を伐り始めました。 倒れ始めました。 対象コナラは谷側に傾いていたのですが、殆んど、ロープで引いた方向に倒れて、園路の手摺を叩いてしまいました。 ロープを片付け、可能な範囲で、伐採材の片付けを行いました。 記念の集合写真を撮って、休憩しました。 |