生田緑地の生物多様性保全活動


谷戸の水辺保全  
日時:2023/5/2(火) 9:00〜13:00 晴
場所 生田緑地 湿地地区(B05)、上の田圃地区(B06)、下の田圃地区(B07)、ヨシ原地区(B08)
参加者 岩田臣生、伊澤高行

ハンショウヅルの最初に咲き始めた花は散りましたが、次々に花を咲かせています。

オカタツナミソウが咲き始めました。


(湿地地区 B05)
湿地地区では、今回も、ハンノキ林からの水流が水漏れ穴に消えていましたので、補修しました。

湿地地区の活動で、踏み潰したりしないように、ここで大切にしている植物を2種、チダケサシ、ヒメシロネなどを観察してもらいました。

辺りの状態を観察していたら、コチャバネセセリ?が飛来しましたが、草の下に潜って、動き回っていました。

オニタビラコが咲いていました。

羽化したばかりと思われるシオカラトンボがいました。

2段目の水辺の攪乱を少し進めましたが、水が涸れていたので、先に、下の田圃やヨシ原の池を観ておくことにしました。


(上の田圃地区 B06)
上の田圃への導水路の落葉と泥上げを行いました。
上の田圃は湛水していません。
代掻きと同時に、水漏れ穴を探して、補修すること、土嚢堰を改修することが必要と思われました。

田圃に入ろうとしていたアオダイショウがいました。
カエルを狙っているのかも知れません。


(下の田圃地区 B07)
下の田圃は、4/13(木)に代掻きを行いましたが、アゲハチョウ3匹が吸水に来ていて、離れようとしないので、彼らのために、少し残しました。
今回は、その部分を攪乱しておくことにしました。
すると、今度はオナガアゲハが2匹、吸水に来ていました。
強風に飛ばされそうになりながら、田圃の土にしがみついていました。
ミネラルか何か、特別な成分を含むのかも知れません。
ヨシの枯葉に、シオヤトンボ(オス)がいました。


待ちかねていたトンボですが、田圃の中に生えてきたヨシを刈りながら、代掻きという土の攪乱を行いました。


生きもの最優先の水域の手入れを終えたら、シオカラトンボが出て来ました。


木道近くに、ノイバラが咲いていました。


(ヨシ原地区 B08)
次は、ヨシ原の池の泥上げです。
3/30(木)のヨシ刈りの時に、池を3つに分けてみました。
その状態を観察して、必要なら、泥上げをしておきたいと思いました。
すると、ホタルの里整備事業で整備された谷戸中央の水路の側壁が腐って壊れ、北部公園事務所が調査用につくってくれた堰が機能しなくなっていて、池に入れていた水が止まっていました。
この水漏れを応急的に止めて、少しだけ水路に流すことを試みました。
ここの堰は造り直す必要があると思います。
池には、少ないながら、水が残っていたので、中に生えているヨシを刈って、泥上げを行いました。
水域には、ホトケドジョウがいたようです。


帰り道のハンノキ林では、ヤマサナエに出会えました。
生田緑地では、今年、植物の開花は1〜2週間早く進みましたが、トンボの羽化は早くなかったようです。


かわさき自然調査団の活動

特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation