生田緑地の谷戸の自然保全活動



田植えの準備

日時 2016/5/19(木) 10:00〜13:00 晴
場所 生田緑地 上の田圃の下の段
参加 岩田臣生、鈴木潤三、田村成美、細川洋子

上の田圃の下の段の代掻きを行い、田植えができる状態にすることを、この日の課題にしてみました。
途中で、湿地の水を見てから、皆の後を追いました。
木道の手摺に、ヤブキリ幼虫やオオワラジカイガラムシがいました。


少し遅れて田圃に着くと、シマヘビがいたというので、いたという場所を見てみましたが、既に姿を消していました。
この田圃の畦にはシマヘビが使っている穴もあるので、そこに逃げ込んだのでしょう。
姿は見ませんでしたが、田圃に出てきてくれたことで、一安心です。 シュレーゲルアオガエルが田圃に集まっているのに、シマヘビが姿を見せないことが気になっていました。

まず上の段の水深を深くしておくことにしました。
土嚢堰の下から水が流れだしていたことから、土嚢の下に手を入れてみると、簡単に手が入ることが分かりました。
そこで、刈って積んであった乾いたミヤマシラスゲを詰めてみました。
かなり沢山の枯れたミヤマシラスゲを入れて、堰の下から出ていた水が止まりかけた時、一瞬、何やら細いものが飛び出して、目の前を横切りました。
落ち着いて見ると小さな蛇のようです。後頭部の両側に白い部分がありました。ヒバカリです。
上の田圃で出会うとは思ってもいなかったので、驚いている一瞬の隙を突かれて、カメラは間に合いませんでした。
1〜2週間程前まで、この堰の下側辺りにはアズマヒキガエル幼生が群れていて、今はシュレーゲルアオガエル幼生が泳ぎ始めていますから、オタマジャクシ好きのヒバカリがいても不思議ではないのですが、 田圃は乾燥した草地に再生したという意識があったために、ヒバカリが棲むようになっていることに気がついていませんでした。
神奈川県レッドデータブック2006では、シマヘビは要注意種、ヒバカリは準絶滅危惧種になっています。

上の段にトンボが多いと思ったら、シオカラトンボも出てきたようです。
田圃の代掻きをしていたら、泥水の中で動くものがありました。
掬ってみると、オオアオイトトンボの幼虫でした。 今年は見ないなあと思っていたら、挨拶に来てくれたようです。
マメゲンゴロウも、浅い泥水の中で動き回っていました。


日陰で休憩していたら、キアシナガバチが何やら銜えてきて、ダンゴづくりを始めました。


帰り道、木道の手摺に、ヒメヤママユの終齢幼虫がいました。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation