里山の自然学校2015 第4回 ホタル観察


里山の自然学校2015
第4回《ホタル観察》

【2015/6/27 更新】

日時 2015年6月21日(日) 16:00〜21:00 雨後曇
場所 生田緑地整備事務所2階、谷戸、ホタルの国
参加者 石井恵梨香、中川 悠、山下はなの、田村 和、山下真奈実
    伊東智勇、大橋拓真、沖本世織、甲斐杏澄、工藤千穂、佐藤晴奈、軸丸陽希、富田勇樹、中野心吾、
    村上柚葉、矢野 悠
                                                   16人
講師 藤間煕子、山本 晃、梅原和仁、岩田芳美、岩田臣生
サポート 神山幸雅
                                                   6人

第4回里山の自然学校は、ホタル観察です。
数人の参加者の保護者から「雨が降っているがやるのか?」という問い合わせがありましたが、小雨降る中、生田緑地整備事務所2階市民活動室に集合しました。 雷雨の場合は、流石に中止しますが、雨もまた自然ですので中止はしません。
しかし、夕方以降は使える施設がありませんので、雨の時はお弁当をどこで食べるかが問題です。 今回は幸いなことに、生田緑地整備事務所(生田緑地運営共同事業体)の職員が遅くまで残って作業しているとのことでしたので、18〜19時にも市民活動室を使わせてもらうことができました。
フィールドの活動も拠点がないと困難だと感じることが多々あります。 今回は、現場の職員の判断で対応していただけたことに感謝しています。


まず、前回のプールのヤゴの救出作戦で救出したトンボがどうなったかを聞いてみました。
救出した翌朝に羽化したものもあれば、まだ羽化する様子もないもの、羽化に失敗したもの、ヤゴのまま死んだものなど様々でした。
持ち帰ったヤゴの管理については、例年、山本先生からの解説があります。 採集したヤゴは羽化直前のものが多く、これらは何も食べずに羽化しますので、翌朝羽化したという報告がありました。 普通は、釣り具屋などで赤虫を買ってきて与えれば、2〜3匹食べてから羽化すると思います。
寧ろ大事なのはストレスを与えないことだと思います。持ち帰る時はペットボトルに水を満たして、中の水が動かないようにするとか、外の明暗に合わせて、夜は暗くするとか、そんなことを子どもたちが自分で考えて管理することを願っています。
ヤゴ(幼虫)からトンボ(成虫)に変態する場面は、自然の不思議を容易に感じることができる良い機会だと思います。 子どもたちの報告では 1/3が死んで、1/3が羽化して、1/3がまだヤゴのままという感じでした。


それから、ホタルの国のホタルについての話を行いました。
ホタルの国のホタル観察会のスライドを使いました。


座学は眠くなります。 お弁当は室内で食べることができることになりましたし、雨も止みましたので、荷物を置いて、少し谷戸を歩くことにしました。

カメムシの若齢幼虫を見つけた子がいました。 見慣れない幼虫でしたので、種名は分かりませんでしたが、虫好きの子どもの目が輝きだし始めました。

ヤマグワの葉にカノコガが止まっていました。 全身が濡れていて、動けないようです。


明るいうちに集合写真を撮ることにしました。


雨の後でも、子どもたちは様々なものを見つけます。

ニワトコの実も観察しました。

アオカラムシの葉にラミーカミキリがいました。
ラミーカミキリは、インドシナ半島、中国、台湾などに自然分布するカミキリムシで、ナンバンカラムシ(ラミー)の輸入に伴って非意図的に持ち込まれた生物で、関東地方以西に外来分布しています。
ここのアオカラムシの茎の中で幼虫が生活していると思われます。


若いハンノキの周りをミドリシジミが飛んでいるところを観察しました。
ミドリシジミは神奈川県では準絶滅危惧種に指定されています。 幼虫はハンノキの若い葉を食べて成長します。
オスが縄張りを主張して、外のオスを追い払おうとする場面が観察されました。


シュレーゲルアオガエルの幼体を見つけた子がいました。 子どもたちは可愛いと言って、集まってきました。
先程のスライドでもシュレーゲルアオガエルは紹介したのですが、実物、それも幼体になると反応が全く違いました。
シュレーゲルアオガエルは、まだ水辺に近い所で過ごしています。


一旦、生田緑地整備事務所に戻って、お弁当を食べました。 夜の活動でも使える施設があると有難いと、つくづく感じます。


その後、ホタルの国に入りました。
20人の団体では、観賞している人たちに迷惑をかける可能性が高いので、4グループに分かれて活動することにしました。
山下(は)、山下(真)、工藤、佐藤の4人は、ホタル調査を体験しました。 環境省モニタリングサイト1000里地調査一般サイト生田緑地のホタル調査です。
ホタル調査をしながらも、各所の飛翔発光の様子は素晴らしく、出現数が100を超えたことを感じさせてくれました。
後で集計してみると、今年の生田緑地のゲンジボタルの出現数は112と多く、最近14年間では最多となっていました。

感想
ホタルは1週間しか命がない。私たちより1日が大事なので、余り見てはいけないという気持ちになった。
去年よりもホタルの数が多かった。去年のホタル観察の時に、一昨年から参加していた人が「去年のホタルは綺麗だった」と言っていたので、私も一昨年から参加していれば良かった。
今年初めてホタルの国に来た。綺麗で、手に乗ってくれたので嬉しい。いっぱい見れたので良かった。
ホタルを70匹も見れたので良かった。手にのってくれなかったけど、綺麗で良かった。
ホタルを見たのは初めてではないけれど、手にのったのは初めてで嬉しかった。
ホタルは1週間しか生きられないのに、こんなに大勢の人に毎日見られていて、交尾するのを見物されているのは可哀想だと思った。
初めてホタルを見れて良かった。
ホタルは20匹ぐらい見たけれど、手には乗ってくれなかったのが残念。
今日見たホタルの光は強い光だったのが良かった。コウモリも見られたのが良い経験になった
1匹1匹が綺麗に光っていて、遠くから見ると星空みたいで良かった。
今年初めてホタルを見た。空を飛んでいるところが綺麗で良かった。
ここには何回も来ているけど、今回が一番多く見られた。
思ったより沢山のホタルが見られた。近くに飛んでいるホタルが見られて良かった。
ホタルの国には何度も来たことがあるが、今年は明るい時間にも沢山見られた。
ホタルを見るのは初めてで、思っていたよりも光が強かった。帰りにホタルが手に乗ってくれて嬉しかった。
今日は沢山のホタルが見られて、最後に手に乗ってくれたから嬉しかった。
思ったより多くのホタルが見られて、手にも乗ってくれたから良かった。

今年は、なんと、ホタルが手に乗ってくれたという子が8人もいました。里山の自然学校でも、初めてのことです。

以上

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