里山の自然学校2009
特別回《田植え》

【2009/5/25 更新】


日時 5月25日(土) 10:00〜15:00
場所 生田緑地
参加者 大島万奈、鈴木萌恵、豊島芳瑠人  3人
講師 岩田芳美、岩田臣生
水田ビオトープ班 城本法子

土曜日が運動会だったために第2回【田植え】に参加できなかった子どものために特別回【田植え】を行いました。 朝のうちは霧雨が残っていましたが、生田緑地に着いた時には止んでいました。 雨で濡れた木道の手すりの上には7〜8mm大のカタツムリがいくつもみられました。こんな天気でないとなかなか出会えない生物です。
ヤマグワの実も熟してきています。 でも、里山1年生は口にすることができませんでした。

田圃に着きました。雨はあがりましたが、どこも濡れています。 荷物はポリ袋に入れて、木道の隅に置きました。
活動は、苗に被せてあった防鳥ネットを外すことから始めました。

苗を田圃から上げて、田植えの目印となるスズランテープを用意しました。

苗を少しずつ洗面器に取って田圃に入ります。...里山1年生はなかなか田圃に入ることができません。 皆に励まされて、一歩ずつ足を踏み入れて、なんとか目印のラインに沿って並びました。
一列に並んで田植えを開始しました。

稲を植え終わりました。 残った稲はプランターに入れたまま畦際に並べて置きました。

子どもたちは、サワガニやケラを見つけました。

いつもの場所で手足を洗いました。 雨上がりの陽射しは強く、日陰に移動してお弁当にしました。

午後は、田植えを終えた田圃に防鳥ネットを張ることから始めました。 この田圃の大きさより、防鳥ネットの方が少し小さいため、完全には塞ぐことができません。 防鳥テープの効果に期待することにしました。 防鳥テープは少し捩じっておくと、金銀の細かい輝きがよく動くようです。

今日の目的である田植えの活動が終わりました。 参加者の集合写真を撮りました。

続いて、谷戸の中を観察して歩きました。春の里山は強雨のために生田緑地を歩きませんでした。
カラスノエンドウの実が真っ黒になっていました。 ギシギシに黒いアブラムシが沢山ついていました。

シオカラトンボ♂が縄張りを争ってぶつかり合っていました。 ヤマサナエが草の上に降りて休んでいます。 土曜日に張った田圃の防鳥ネットにアカシジミがぶら下がっているのを見つけました。 身動きしません。鱗粉が洗い落とされているようにも感じます。 死んでいるなら標本にしようかと思い、取ろうとしたら、飛んで逃げました。 片方の翅が傷んでいるようです。何かアクシデントがあったのでしょうか。
上の田圃下の池のアメリカザリガニ・トラップには、アメリカザリガニ4〜7cm大が3匹入っていました。
イチモンジチョウが木道に飛んできて翅を広げています。
ヤマザクラの実が沢山熟しています。
ヨシ原の池に仕掛けたアメリカザリガニ・トラップには、アメリカザリガニ6〜8cm大が3匹入っていました。
木道脇に生えていたヨシを取って、ヨシ笛をつくって遊びました。


ミゾソバの葉に、ツチイナゴヒメギスの幼虫などがいました。
木道脇のクサヨシにヒゲナガハナノミ♂がいました。谷戸の水辺の代表的な甲虫の一つです。
ヒゲナガハナノミを観察していたら、目の前を小さな赤い生き物が飛びました。 スジグロボタルです。 寒冷地の生物で、市街地の中の公園に棲息しているのは不思議なことだと、横須賀市自然人文博物館の大場先生から聞きました。 かつては、生田緑地には多産していたという記録がありますが、今では絶滅が危惧される生物になっています。

帰り道、湿地のアメリカザリガニ・トラップには、7〜8cm大のアメリカザリガニが7匹入っていました。 ハンノキ林上の池の池のトラップには、4〜7cm大のアメリカザリガニが3匹入っていました。

谷戸の水辺の代表的な生き物や雑木林の代表的な生き物に出会えた楽しい一日が終わりました。


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