令和 4 年度第 13 回里山倶楽部 <芝生広場上雑木林の伐採更新(アズマネザサ刈り)> 日時 2022年 9月10(土) 10:00〜13:00 曇時々晴 場所 生田緑地 芝生広場上雑木林 参加者 岩渕裕輝、加登勇司、北川英樹 事務局 岩田臣生、岩田芳美・・・5 名 生田緑地整備事務所裏の倉庫前では、ウスバキトンボが飛んでいました。 芝生広場上雑木林の伐採更新は、必要な第一段階の大径木伐採を終えて、今夏、本格的な更新活動としてのアズマネザサ刈りを始めました。 この日の活動では、アズマネザサ刈りを行いながら、大きな気づきもありました。 芝生広場上雑木林に入った所に、ツノハシバミが生育しています。 当該地区のコナラ大径木伐倒を進めていた時に、ツノハシバミの上に倒して、傷めてしまいましたが、枯れることなく、結実してくれているので、これを皆で観察しました。 当該地区では、低木にも配慮して、生物多様性保全を考えた伐採更新を試みています。 ベースベンチに荷物を置いて、直ぐに、前回の続きのアズマネザサ刈りを始めました。 前回、コナラの萌芽枝にいたツマキシャチホコ幼虫は、場所を替えて、数が少なくなっていましたが、大きく育っていました。 2020年10月〜2022年1月に行った大径木伐採は、ベースベンチ周りから始めて、斜面上方に向けて、一本一本、樹種を確認しながら進めました。 この大径木伐採は落葉期ということもあって、樹種が不明だった大木を伐採しないでおきましたが、その樹木が赤い実をつけた枝を大きく広げていました。 図鑑等を調べたり、植物班の佐藤さん、藤間さんに写真同定をお願いした結果、アオハダの雌株だろうということになりました。 絶滅危惧種ではありませんが、山地性の樹木であり、個体数は多くないようです。 アオハダは市内各地にあるものの、このような大木は珍しいようですので、伐採しなかったことが正解であったと、改めて、思いました。 そして、この雑木林の自然は凄いと思いました。 区域中央部には、ノゲシ、オトコエシなどが咲いていました。 攪乱地に育つダンドボロギク、センダングサなどは刈り取り、アカメガシワは抜き取りました。 ベースベンチで、中間の休憩をとりました。 記念の集合写真を撮りました。 休憩後は後半の活動を行いました。 大径木伐採を始めた頃に関心を持たせられていた2本並んだコナラ大径木の伐り株の周囲のアズマネザサを刈ったら、コナラ実生が育っていました。 ミヤマアカネが飛んで来て、アズマネザサの葉上に止まりました。 スズメバチが目の前を通って、クヌギの木の裏に消えました。 遠巻きに覗いてみたら、オオスズメバチがいました。 少し樹液が染み出していたようです。 参加者には、刺激しなければ大丈夫なので、このクヌギから2m程の範囲には近づかないように注意しました。 ムラサキシジミが飛んで来て、コナラ実生の葉上に止まりました。 暖地性のチョウなので、昔の生田緑地では見られないチョウだったと思いますが、今では、普通のチョウになっています。 ブナ科樹木を食草とし、成虫越冬します。 まだまだ、暑さは厳しいのですが、アズマネザサ刈りをしながらも、生きものとの出会いを楽しめる活動ができるようになりました。 |