里山倶楽部
【2022/3/5 更新】

令和 3 年度第 27 回里山倶楽部 ＜ハンノキ林東地区の皆伐更新に向けた活動（１）＞ 日時　2022年 3月 5(土)　10:00〜13:30 場所　生田緑地　ハンノキ林東地区(A07-12)、萌芽更新地区(A06) 参加者　東　陽一、伊澤高行、植木英生、北川英樹、高谷秀史、吉澤正一 　　　　中村瑞季、中村さち（幼児）、��木遼子 　　（事務局）岩田臣生、岩田芳美・・・11名 生田緑地植生管理協議会市民部会の活動を始めた理由の中には、自然の保全管理は報酬目的の業者が行う方法では難しく、自然を守りたいと願い、 頻繁に参加できる市民による活動が適切であるという認識がありました。 カシノナガキクイムシが2018年に生田緑地に侵入し、翌年からナラ枯れが始まり、被害は1000本超のコナラに及んだようです。 生田緑地ビジョンでは、存在効用としての自然の重要性が確認されましたが、都市公園管理に自然の保全管理を含めるという仕組みにはなっていません。 例えば、雑木林の皆伐更新を考えてみると、皆伐後に樹林と言える状態になるまでに 7 年という年月を要しますので、単年度でしか考えられない仕組みには馴染みません。 市民部会としては、市民なら誰でもレクリエーションとして参加できる安全な活動でなければならないと考えていますので、 直径 50cmもの大径木を伐採できるようになるとは想像もしていませんでした。 しかし、雑木林の木々は大きくなってしまいましたので、生物多様性保全のためには、時々、所々で、伐採更新を行ってやらないと、強い樹木だけの単調な雑木林になってしまうかも知れません。 今、生田緑地で起こっているナラ枯れに対処するために枯木を伐採するだけの対処を繰り返していると、伐採されなかった樹木だけが更なる成長を続けて、別の種構成の雑木林になりそうです。 近年の生田緑地周辺の雑木林においては、コナラの存在は大きいので、全てのコナラが一気に消えるようなことが起こるとすれば、生態系に大きな影響があると思われます。 私たちは、ナラ枯れが始まったコナラが集まっている樹林塊について、皆伐更新を行っていくことを考えました。 ハンノキ林の東側隣接地は、高木層は、コナラが優占し、ヤマザクラ、イヌシデが見られ、亜高木層層に、シラカシ、シロダモ、ヒサカキなど、 低木層に、シラカシ、シロダモ、ヒサカキ、アオキ、草本層に、アズマネザサ、アオキ、ヒイラギ、ヤツデ、イヌツゲなどが生育していました。 区域全体を覆っていたアズマネザサは、2/5(土)に刈りました。 今回は、この狭い急傾斜地の皆伐の進め方について、参加者にも少し考えてもらうことにしました。 里山倶楽部参加者は、チームとして協力して、大径木を伐採することができるようになりました。 これからは、考えるという要素も加えていきたいと考えました。 萌芽更新地区下で、アズマネザサ刈りチームと樹木伐採チームは別れました。 アズマネザサ刈り希望の参加者には、上の写真の場所のアズマネザサ刈りを行ってもらいました。 この辺りは、林床のオカタツナミソウが咲く場所で、刈り残したアズマネザサが、20〜30cmの高さで疎らに生えていました。 ハンノキ林東地区は狭いのですが、急傾斜であるため、アズマネザサのヤブは刈り払ったものの、園路からコナラなど大径木の状態を観察し、伐採手順を考えることは簡単ではありません。 そこで、まずは、斜面に生えているシラカシ、シロダモ、ヒサカキなど、小径木を皆伐することにしました。 高さは、活動のし易さを考えて、 1.0〜1.5ｍにしました。 アオキはできるだけ引き抜くようにしました。 これらの材は斜面下端部に置きました。 次の写真の中央にあるのが二本立ちのヤマザクラです。 次の写真の大径木が、区域北端、ハンノキ林境界にあるコナラです。 伐採した結果、ハンノキ林側に落ちてしまった材は区域内に戻しましたが、これが結構大変でした。 亜高木層の樹木を伐採すると、伐倒を考えるべき大径木の位置関係が見えるようになりました。 11:30を過ぎたので休憩しました。 斜面下の谷底部はハンノキ林ですので、伐採材は全て皆伐区域内に置き、ハンノキ林内に落とすことはしませんでした。 このため、皆伐手順としては、斜面の下の方の大径木から先に伐倒しておく必要があります。 そう考えて、斜面下端部に生えているコナラ大径木を伐倒することを考えました。 そして、その時に邪魔になる二本立ちのヤマザクラ（上の写真参照）を伐採することにしました。 このヤマザクラは一本は枯れていました。 また、この区域の中央部にあり、これを伐採すると、今後の伐倒作業に使える空間が少し広がりそうでした。 ただ、伐倒できる空間は狭いので、ロープを張って、コントロールすることにしました。 枯れている方の伐採がすんだので、枯れていない方も同様に伐採することにしました。 しかし、この二本目のヤマザクラは枝を別の樹木にかからせてしまいました。 そこで、伐採した伐り口側を引いて外そうとしましたが、上手く持ち上げることができませんでした。 里山倶楽部の終了時刻を過ぎてしまったので、この処理は次回に行うことにしました。 集合写真を撮って、活動を終了することにしました。 また、改修されないままになっていた木階段が腐植していたために、踏み抜いてしまいました。

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