第 6 回里山倶楽部(芝生広場上雑木林の高木マップづくりの調査など)
日時 2020年 7月 4日(日) 10:00〜13:00 場所 生田緑地 芝生広場上雑木林 A09 参加者 東 陽一、加登勇司、北川英樹、吉澤正一 山本栄行、優真(幼児)、環希(幼児) (かわさき自然調査団市民部会事務局)岩田臣生、岩田芳美 9 名 今回の里山倶楽部については、前日に、次のようなメッセージを参加予定者にメールしました。 (活動1)伐採対象の高木を選んで、スズランテープで印付けを行い、本数を確認しましょう。 (活動2)樹木伐採の邪魔になりそうな場所を中心に、アズマネザサを刈りましょう。 (活動3)常緑樹など、簡単に除伐できるものは、除伐しましょう。 しかし、このような活動では、観察して終わりということになりかねないと思い、一晩中、活動目的、活動内容、使える用具などについて考え、シミュレーションを行っていました。 そして、高木についてのマップをつくるための調査をすることにしました。 皆伐するつもりはないので、今後の活動で、真っ先に伐採してしまう樹木もあれば、更新状況を観ながら、残しておく樹木もあると思います。 様々な活動時に位置を確認する時の基準になる樹木、伐り株などを図面上で把握できるようにするために樹木マップをつくる必要があると考えました。 活動変更については、参加者が集まったところで相談し、2 つのチームをつくり、次の活動を行うことにしました。 @東・北川班には、高木にスズランテープを使って、番号をつけて、その樹木の身体測定を行って、樹種、胸高周長、目測樹高などを記録すること A加登・吉澤班には、番号付けされた高木のうち、近くの 3 本からの距離を測定して、位置関係を図化する疑似的測量結果を記録すること こんなやり方は全く乱暴ですが、このミッションに対して、4 人は真剣に取り組んでくれました。 丁度、開花期を迎えていたオオバノトンボソウの花を観察してから、対象地区に入りました。 雨は止みましたが、下草はしっかり濡れていました。 このような調査活動は、今回の参加者にとっては、初めて体験する活動だったと思います。 やってみて、確認して、少しずつ進めてもらえたらいいと思いました。 自分で考えて、行動できるメンバーになってほしいと思っています。 林内には開花直前のヤマユリもありました。 林床に放置してあった落枝の片付け、アオキやヤツデの除伐、気になった場所のアズマネザサ刈りなども行いました。 今回は、子どもたちは放置させてもらいましたが、林内の枯木に、カブトムシ(オス)がいました。 枯木の剥げかけた皮などが、雨を避ける場所を作っていたようです。 カタツムリもいました。 この日は、他に子どもの参加者がいなかったので、親子で自然観察を楽しんでいたと思います。 気温が 23.7 ℃と低かったこともあり、途中の休憩を取らずに活動してしまいました。 @では、区域内の全ての高木を調べる方向で頑張って、亜高木、枯木なども対象にしていたためか、今回終了時の調査本数は 68 本でした。 調査した樹木本数が多いということは、Aの作業量が膨大であっただろうと思います。 マップづくりのための調査は完了できませんでしたので、もう 1 回、同じ活動を行いたいと思います。 調査中のコナラを観察していると、殆んどのコナラの根元付近に、カシナガキクイムシの穿孔、フラシが見られました。 1〜3 月期のアズマネザサ刈りの時は、綺麗な木肌のコナラが並んでいて、そのまま残したいと思った程でしたから、恐らく、今年、5〜6月に入ったばかりだと思われます。 まだ、ナラ枯れを起こしていませんが、早い場合は、今夏にも、ナラ枯れを起こすでしょう。 当該地区の伐採更新を計画したのも、尾根筋に始まっていたナラ枯れの対策として、コナラ若齢林をつくっておく必要があると考えてのことです。 カシノナガキクイムシの駆除を待っているわけにはいきません。 伐採計画を立てるために、樹木マップが必要だと思っています。 斜面下端部には、コナラ実生が見られました。 こうした実生を育てるという視点から考えた伐採プログラムも検討課題だと思います。 今回参加のメンバーは、萌芽更新地区の萌芽更新目的の伐採を経験しており、行政を頼らずに、里山倶楽部として、伐採更新を進める意欲を燃やしています。 集合写真を撮って、休憩しました。 休憩していたら、斜面頂部の高い樹木の天辺付近の枝に、オオタカが現れ、私たちの方に向かって飛び立った所で、翼をいっぱいに広げて、急停止し、方向転換して、飛び去りました。 その後を追うように、続けて、数羽が飛ぶ場面を観察することができました。 この辺の雑木林でも、オオタカ幼鳥の飛行練習が行われているようです。 雨に濡れた緑が美しい雑木林が広がっていました。 |