生田緑地観察トレッキング
日時 平成31年(2019) 4月 6日(日) 10:00〜15:00 場所 生田緑地整備事務所〜ピクニック広場〜ピクニック広場下〜萌芽更新地区〜ハンノキ林〜竹林〜湿地〜梅畑〜上の田圃〜下の田圃〜ヨシ原〜戸隠不動尊跡〜桝形山北尾根〜城山下谷戸〜芝生広場〜皆伐更新地区〜東口北雑木林(解散) 参加者 里山倶楽部Aのメンバー 6年目 山下まい、ねのは(小6) 4年目 池上幸一、陽子、豪一郎(小3) 3年目 杉本貴子、孝、大知(小6) 2年目 小野寺まなみ、花柑(小5) 佐藤奈緒、天音(小3) 1年目 佐藤奈帆、悠馬(小3) 中村瑞季、さち(幼児) 里山倶楽部Bのメンバー 岩渕裕輝、政野祐一 (かわさき自然調査団市民部会事務局)岩田臣生、岩田芳美 20名 2019年度里山倶楽部Aの第 1 回ということで、桜満開の生田緑地を歩き、今まで植生管理を行ってきた場所を観察することにしました。 生田緑地の地理(里山倶楽部Aが活動してきた場所、トイレなど)、地形なども知ってほしいと考えたからです。 集合は生田緑地整備事務所前とし、簡単に自己紹介を済ませて出発しました。 事務所近くのコナラ、クヌギを観察して、里山の雑木林の主要な構成種についての話をしました。 里山倶楽部のメンバーには、知っておいてほしい樹木です。 観察会用に管理している崖面に咲いているタマノカンアオイを観察しました。 川崎市が標本原産地になっている唯一の植物です。 ピクニック広場の斜面に繁茂していたアズマネザサ、ヤマグワ、キブシ、ミズキなどを伐採して、草地にするための話し合いや伐採活動なども、里山倶楽部が行ってきたことを説明しました。 アオイスミレの花は終わっていましたが、タチツボスミレは最盛期といった様子でした。 昨年末の里山倶楽部Aでアズマネザサ刈りを行った場所では、降り落ちた桜の花びらのために目立たなくなっていたナガバノスミレサイシンや、オカスミレを観察しました。 マルバスミレやヤマルリソウも観察しました。 萌芽更新地区は、里山倶楽部Aも里山倶楽部Bも活動しています。 区域内には丁度、スミレが咲いていますので、状態を見易い、区域上の自然探勝路に集まって、 萌芽更新地区の歴史から現状、そして今後について、様々な情報を提供しました。 1 月前に伐採した伐り株から橙色の樹液酵母が出ていました。 「防腐剤を塗ったのかと思った。」という発言もありましたが、樹液に天然の酵母菌が繁殖したものだという説明に、「お酒をつくれるかしら。」などの反応があり、流石は主婦だと感心させられました。 萌芽更新地区の下側デッキに移動して、萌芽更新地区を観察してもらいました。 3 年程前に伐採したクヌギ、当時年輪から読んだ樹齢は 47 でしたが、そのクヌギの伐り株を観察しました。枝には枯葉がついていますが、まだ枯れてはいません。 そのデッキで集合写真を撮りました。 ハンノキ林を紹介して、ハンノキ林上の池でアズマヒキガエルのオタマジャクシを観察しました。 入ってくる湧水が少なく、水面が曇っていて見難い状態でしたが、田圃とは異なり、近くで観察できます。 キブシの花を目の前に寄せて観察し、新葉を出す直前のヤマコウバシを観察しました。 ハンノキ林は芽吹きだしたところです。 竹林下デッキに移動して、竹林下の水流の話、ハンノキ林下湿地地区の話などを行いました。 梅畑には、もうセリバヒエンソウが開花していました。 皆さん、ご存知で、次回は駆除するのですねという言葉が聞かれました。 上の田圃では、私たちが再生した田圃で、里山の自然学校で田植え、稲刈りを行っていることを話しました。 オタマジャクシは田圃の中央部で泳いでいました。 下の田圃は堰の脇から水漏れしていて、湛水していませんでした。 イヌシデの雄花序が垂れ、ヤマザクラが咲き、アケビの花が咲いているのが見つかってしまいました。 戸隠不動尊跡の谷戸を眺められるデッキの辺りでは、腹減ったコールが始まりました。 里山倶楽部Bが活動している桝形山北尾根雑木林を観察して、アズマネザサの勢いを再認識し、どのように管理したら良いかを話し合いました。 ここから急な階段を城山下谷戸に降りました。 城山下谷戸の自然探勝路分岐点付近には落枝が散らかり、アズマネザサも繁茂していました。 アブラチャンの実生がだいぶ育ってきました。 大木のエノキは完全に枯れたので、そろそろ伐採しなければならないだろうと思われます。 アオイスミレはすっかり衰退してしまいました。 状態を観察してから、若干の意見交換を行いました。 芝生広場では、開花したフデリンドウを観察し、水田ビオトープ班として保護活動を行っていることを話し、お弁当にしました。 その後、皆伐更新地区に移動しました。 道は分かり難くしてあるので、新たな参加者には教えておく必要があると思いました。 4 月の皆伐更新地区を訪れるのは久し振りなので、初めて来たような新鮮な印象を受けました。 芽吹きの季節ということもあるかも知れませんが、若齢林もいいなあと感じさせてくれる樹林になっています。 しかも、ヤマザクラが咲いていました。 実生が成長して初めて開花したのか、単に、ここ数年、春の活動をしていなかったために見ていなかったというだけなのかは分かりませんが、 皆伐更新地区が「もう樹林になっているよ。」と話しかけてくれたように思われ、嬉しくなりました。 皆伐更新地区に隣接している雑木林で、里山倶楽部Bがモウソウチク除伐の活動をしている地区も観察しました。 除伐活動は、2014 年 11 月に始めた活動で、5 年続けていますが、林床に密生していたアズマネザサ刈りは、モウソウチク除伐の邪魔になるものを、その時その時に行っていた程度で、 伐採材が無造作に積んでありましたので、美しさとは無縁の状態です。 丁寧な里山倶楽部Aの作業との違いがあり過ぎでした。 皆伐更新地区を抜けて、花見客で賑わう桝形山に戻ります。 桝形山からは、自然探勝路を東口に降りました。 |