生田緑地の植生管理

2009年度市民部会特別回
《メリケンカルカヤ駆除》


日時 2009/10/14(水)10:30〜12:00
場所 生田緑地
参加 かわさき自然調査団植物班(吉田多美枝、佐藤登喜子、小松ユキ、権藤シナ子、佐崎藤子、佐藤ミツ子、谷口紀美代、溝口ちづ、矢口喜久江、吉留憲子、渡部富子) 
市民部会事務局 岩田臣生、岩田芳美

市民部会特別回として、かわさき自然調査団植物班が生田緑地中央広場AおよびB地区でメリケンカルカヤ、ウラジロチチコグサ、 セイタカアワダチソウなどの除草を行いました。

メリケンカルカヤは北米原産の帰化植物で、第二次世界大戦後に都市部を中心に定着。 環境適応能力の高いイネ科ウシクサ属の多年草です。従って、根から抜き取らないと効果がありません。
若い株でも、茎の基部が扁平で、縁に長毛が生えること、地際で広がるように枝分かれしていることで見分けられます。
株が大きくなると、9〜10月頃、高さ50cm〜80cm程度に茎を直立させ、全体に穂をつけます。
穂には白い長毛を備えた小穂があり、種子はわずかな風でも広範囲に散布されます。

ウラジロチチコグサは南米原産の帰化植物ですが、帰化時期は1970年代のようです。 市街地のどこでも見かけるキク科ハハコグサ属の植物です。 この時期、地面にへばりついた葉の表面は鮮やかな黄緑色で無毛、裏は毛が生えていて白いので見分けるのは容易です。

吉田班長から見分け方と除草の仕方についての説明があって、活動が始まりました。
メリケンカルカヤ   メリケンカルカヤ ウラジロチチコグサ
中央広場ではウラジロチチコグサが広がってしまっている場所もありましたが、近々改修整備が行われる予定だそうですので放置しました。

B地区はメリケンカルカヤ、セイタカアワダチソウ、ヤマハンノキなど、いろいろ駆除すべき植物がありました。
セイタカアワダチソウは北米原産の帰化植物で、明治時代末期に観賞用に移入されたキク科アキノキリンソウ属の多年草です。 但し、野生化して分布を広げたのは戦後のことで、植物検疫の空白期における大量の軍事物資の流動によるものと推察されます。
生田緑地では駆除対象としていますが駆除は困難と思われます。除草を繰り返し、勢力の拡大を抑えることと考えています。

草むらから出てくると体中にヒッツキムシ(ヌスビトハギの実)がついていました。 これを取り合って、この日の活動を終わりにしました。

解散した後にC地区にもメリケンカルカヤが繁茂しているのを見つけました。 事務局だけで除草しようとしましたが、猫か犬の糞の臭いが酷く、また、ここも改修整備の区域内であることから 放置することにしました。


   かわさき自然調査団の活動
特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation