樹林倶楽部
【2026/2/14 更新】

令和 7 年度第 8 回樹林倶楽部
日 時)2026年2月14日(日) 9:00〜12:00 晴
場 所)生田緑地市民活動室
参加者)藤間X子、佐藤登喜子、野口美年子、國弘明子、廣瀬朗子、村上絢音
事務局)岩田臣生           計 7名

令和7年度は、市民が生田緑地の植生調査をレクリエーションとして楽しむ機会をつくって、 その活動結果が生田緑地の自然を守るための植生管理に貢献できるようにしようと考えて「樹林倶楽部」の活動を始めました。
メンバー登録してくれた市民は、2026/1時点で 18名になりました。
令和7年は、伐採更新中の芝生広場上雑木林を対象に植生調査を行っていましたが、この調査によって、240種を超える植物を記録しました。

生田緑地では、1998年末に、萌芽更新を観察できる雑木林を目標に、国庫補助事業による萌芽更新地区の伐採、補植が行われましたが、 5年後には萌芽が枯れて萌芽更新が失敗したことを 2008年1月に確認し、改めて、同じ目標植生での伐採更新に着手しました。
現在は、大径木の萌芽更新を行なって、雑木林として植生管理しています。

2010年末には、市民部会による皆伐更新を実験するために、皆伐更新地区20m×20mの土地を皆伐し、母子を主力とする活動によって雑木林に育成しました。
この実験によって、生田緑地の雑木林には大量の埋土種子が眠っていて、日照を受けられるようにしてあげれば、発芽することが分かりました。
また、アズマネザサやパイオニア的な実生の繁茂を排除してあげれば、雑木林に育成できることを確認しました。

2020年1月には、ナラ枯れが始まった芝生広場上雑木林の高さ4mものアズマネザサ刈りに着手し、2022年1月まで、コナラなどの大径木の伐採を行い、 特定の植物を保護しながら、雑木林に育成するための植生管理を行っています。

樹林倶楽部の活動は、植物社会学の立場からの植生調査を長年経験されてきた藤間X子と植物班班長である佐藤登喜子の存在があったことで開催できたことだと思います。
また、首都圏にある大都市川崎の市民の中には、大学時代に植生調査について学習した人、研究した人が大勢いて、潜在的なメンバーだと思っています。
そのような市民が都市公園生田緑地のレクリエーションとして、植生調査を楽しみ、それによって、地域社会に貢献したいと考える市民もいるだろうと思います。
雑木林の植生は変化するものですが、そのスピードは遅く、変化は小さいので、毎日の散歩で観察していても気が付かないかも知れません。
自然は人工物と異なり、1回の工事によって完了できるものでないことは、萌芽更新地区整備事業で経験しました。
しかし、皆伐更新を行なえば、裸地の状態からでも、7年経てば、若い樹林と言える状態に育成することができることも、また経験しました。

雑木林の植生管理を都市公園のレクリエーションとして行える仕組み"里山倶楽部"は、 都市公園の自然を保全するための植生管理を実現するためのサステイナブルな仕組みだと思います。
しかし、適切な植生管理を行うためには、適切な植生調査との連携が必要です。
ところが、現実には、植生管理だけでも継続困難な場面が多く見られ、両方を連携して行うことは難しいと思います。
植生調査を楽しむ市民によって、植生管理に使える有効な情報が提供される仕組みがあると、市民による植生管理を適切に行えるようにできるのではないかと思います。

樹林倶楽部としては、植生調査によって分かった樹林の状態を、植生管理を行っている市民に、分かり易く伝えることが大切だと思います。
その表現については、今後、いくつもの表現を試していく必要があると思いますが、 今回は、自分が分かり易いと思った表現を行うことを、室内で試して試してもらうことにしました。
藤間先生からは、雑木林は4階建ての構造、高木層、亜高木層、低木層、草本層で構成されていると教えていただきました。
当該雑木林についての地形概要と4層の構成種を略図にすることを試してもらいました。
ここで大切なことは、調査して分かった植物のすべてを表記することではありません。
当該雑木林の生物多様性、特徴的な重要な要素を理解して、それを表現することです。
植生調査時に漫然と、出現した植物を記録していただけでは不可能です。
樹林を理解できなければなりません。
今後は、毎回、現地で、当該樹林についての理解を確認しなければならないと思いました。
樹林倶楽部としては、この樹林の理解を発信して、実際に植生管理を行うチームに伝えることが最も大切な役割だと思います。
その伝える樹林の理解は、簡明なものでなければ、実行するチームの行動指針にはなりません。
今回の樹林倶楽部では、用紙が小さいから書ききれないという意見もありました。
しかし、受け手側としては、基本になる重要な事項だけにして欲しいと思います。
調査によって分かったことを全て表現するための樹林構造図ではありません。
表記方法のマニュアルを作成しなければならないかも知れないと思いました。
今年度の樹林倶楽部の最終回としてのアウトプットを纏めたかったのですが、できませんでした。


樹林倶楽部事務局へのメールは  事務局へのメール 
  かわさき自然調査団の活動

特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for nature Research and Conservation

/