生田緑地の生物多様性保全活動

湿地地区のハンノキの萌芽更新など  
日時:2024/12/3(火) 9:00〜12:00
活動参加:岩田臣生、伊澤高行
場所:生田緑地 湿地地区(B05)

湿地再生地(B05)は、かつては、低地から続く水田の一番奥の場所で、狩野川台風による土砂崩れによって、水田耕作を諦める事態に至り、 その後は畑に転用するために土地の乾燥地化が進められていました。
水田ビオトープ班が生田緑地の自然保全活動を始めた2004年12月に着手したのが、当該地区で、区域の中に水路を掘って、 ハンノキ林から流れだした水を導いて、湿潤な土地に戻すための活動を始めました。
2005年には目標とした水草が発芽し、2006年にはハンノキが発芽しました。
2007年には、ハンノキ林の植生管理を担当することになったので、ハンノキの実生5本をハンノキ林に移植しました。
移植したハンノキは、現在、2本が残っていますが、大きくは育っていません。

湿地地区に残したハンノキは成長し、湿地地区を暗くしてしまい、オニスゲは衰退し、ミヤマシラスゲが優占してしまい、 目標植生とした水生植物は育たなくなりました。
そこで、湿地地区2段目に育ったハンノキを萌芽更新することにしました。
この日は、2本(径27cm、22cm)を伐採しました。
伐採した材は2m程度に伐って、仮置きしておきました。
更に、2本を伐採する予定で、それが済んだら、切り株の根元に積んでおくつもりです。
丁寧に作業するなら、材を調べて、ミドリシジミの卵を保護するところですが、もし、卵があった時は、自力でハンノキに上って、生き延びてもらいたいと思い、 根元に材を積んでおくのです。
それから、萌芽更新目的なので、伐り直しをしなければならないと思いますが、腰から注意信号が出ていたので、それは次回のことにしました。
また、材のうち、幹の方は、その場に転がした状態で終えることにしました。

湿地地区2段目の中央部には、次のように、径20cm超のハンノキが5本、株立ちのように集まっていました。
今回は一番太いハンノキA(左から2本目、径27cm)を伐採しました。


湿地2段目の西の方、竹林側にも、数本のハンノキが育っていました。
そのうちの一番太いハンノキB(径22cm)も伐採しました。


ハンノキAは2段目の畔上に倒すことができました。





ハンノキBは湿地1段目側に倒しました。


この日は、岩田の腰の状態が良くなかったので、太いハンノキとの格闘はここまでとしました。
残る時間は、2段目の畔に繁茂しているウツギ、ヒメコウゾなどのヤブを刈ることにしました。
これによって、3段目が明るくなるとともに、ホタルの飛翔空間が広がると思います。




この日の活動は、ここまでにして帰りました。


かわさき自然調査団の活動

特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation