生田緑地の生物多様性保全活動

ハンノキ林東支谷戸の水辺再生(水溜まり掘り)  
日時:2024/11/5(火) 9:00〜12:20
活動参加:岩田臣生
場所:生田緑地 ハンノキ林東支谷戸

谷戸に降りる途中、終期になったアザミの花をよく見たら、小型のガガンボの仲間が集まって、吸蜜していました。
ガガンボが花に集まっている場面を見たのは、初めてかも知れません。




今日は、ハンノキ林の北東端、東支谷戸の水辺づくりの作業を行うことにしました。
この小さな谷戸の南側の斜面は、行政によるナラ枯れコナラの伐採後に、アズマネザサ刈りを行って、斜面全体については、伐採更新として考えて、活動しています。
源頭部は、飯室層が露出していて、斜面全体を湧水が潤しており、イノコヅチなどの草が繁茂しています。
この湧水は集まって、細い流れをつくっていましたので、その流れが消える辺りに、その水を受ける水溜まりを掘りました。
しかし、その水溜まりは溢れることがなく、地中にしみ込んでいるのだろうと推測していました。
谷戸部の水は連続した水面にした方が良いだろうと思って、この水溜まりと、下流部の水辺をつなぐための活動を、10/29(火)、10/31(木)と、 ミヤマシラスゲの繁茂する水辺に接している水溜まりから始めて、水の湧出を確認しながら、掘り進める活動を行ってきました。
1日目は、湧水が地表に染み出している場所と地表との高低差は0でした。
しかし、その高低差は次第に大きくなり、今回は1mにもなってきましたので、これ以上掘るのは、一旦、止めることにしました。
この作業中の水の出かたは多様で、僅かな染み出しの時も、直径10cm程の穴が開く時もあり、土も粘土混じりだったり、砂利だったり、5〜6cm大の礫だったり、実に様々でした。

今回の作業開始前は、前回掘った穴の水は澄んでいました。


水の染み出しを確認しながら、掘り進めました。



穴が深くなってきました。
繋げたかった水溜まりには繋がっていませんが、こうした穴掘りによる水辺づくりは、一旦、止めることにします。
状態の変化を観察して、それから、次の手入れを考えます。




アケボノソウの花は、少しずつ、実に移行して、実の数が増えていました。
観察に訪れる来園者は、この日も、数組、ありました。



メギの実が赤くなっていました。


湿地地区の状態観察も行いました。
2段目末端で水漏れを起こしていましたので、補修しました。



ハンノキ林西の池に寄りました。
水が澱んで、水質が悪くなるのは問題です。
岸からの泥上げを、少し行いました。


ハンノキ林では、クサギの実が存在を誇示していました。

萌芽更新地区のゴンズイも、赤い実を見せていました。


かわさき自然調査団の活動

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