生田緑地の生物多様性保全活動


城山下谷戸合流部の湿地再生の試み  
日時:2024/2/27(火) 9:00〜12:30 晴、寒風が吹き荒れていた
場所 生田緑地 城山下谷戸合流部
参加者 岩田臣生

20年程前の城山下谷戸合流部には、コウライイチイゴケなどが繁茂する湿地が広がっていました。
この湿地環境が、谷戸の水辺の甲虫にとって、好ましいものであったと考えて、湿地再生を考えました。
この湿地再生のために、今までは、水を入れることばかりを考えていました。
しかし、導いた水が簡単に地面に染み込んでしまうので、今回は、この地区から出る水を調べて、それを堰き止めてみようと考えました。



谷戸に降りると、上の田圃の水は澄んでいて、水底にアズマヒキガエルの卵塊が観察できました。
小さな塊りも、大きな塊りもあり、数を数えるのは難しいのですが、今年は、10組程が抱接していたようです。



この日は、寒風が吹き荒れていて、あちこちで、枝が音を立てて落ちていました。
次図が、見つけ出した城山下谷戸合流部の田圃が広がっていた頃の地図です。
戸隠不動尊参道の見晴台の直下、赤線で囲った所が、この谷戸の水の出口と読みました。

そこに直行しました。
戸隠不動尊参道の見晴台を結ぶ線上に、ナラ枯れコナラの大木が2本並んでいました。
目指した溝の辺りには、最近落ちたと思われる落枝が、アズマネザサを押し倒して、散乱していました。
この辺のアズマネザサは、2cm程の太さもありました。
溝には、水面は無いものの、60〜70cmの深さがありました。
近くの樹木に、コゲラが来て、ドラミングを始めました。
風が強かったので、枯れコナラの大枝が落ちて来ないか心配でしたが、アズマネザサを手鋸で除伐して、転がっている落枝を片づけて、溝を露わにしました。
溝に降りると、底土は柔らかく、足が潜りましたので、スコップで泥上げをしようとすると、土は粘性が高く、なかなか容易ではありません。
一応、土嚢は3袋つくっておきましたが、崩れた飯室層などが混合しているようでしたので、この底土で流れ出る水を止められるかも知れないと思い、 稲目谷戸の水流に合流する手前に積んで、試すことにしました。



イメージした状態には程遠い状態でしたが、12時になったので、帰ることにしました。

梅ノ木広場の梅が盛期を迎えようとしているように感じました。


かわさき自然調査団の活動

特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation