谷戸の水辺の観察点検と保全 日時:2023/12/5(火) 9:00〜12:10 曇 場所 生田緑地 ハンノキ林(A07-07、03)、湿地地区(B05)、竹林下地区(A08)、上の田圃地区(B06)など 参加者 岩田臣生 この日は初冬の寒さとなりましたが、前回のハンノキ林の活動の続きを行うことにしました。 谷戸に降りて、ハンノキ林上のデッキから眺めたら、前回の里山倶楽部で伐倒した材の玉切りがされていました。 三門さんは、まだ途中だと言っていましたが、持って運べるような大きさではありません。 デッキ下や、木道下に片づけたいと思うので、もっと小さくしてほしいと思いました。 (ハンノキ林東支谷戸 A07-07) 前回の活動で、東支谷戸の奥からの僅かな流れの痕跡を確認できました。 最近、当該支谷戸の保全活動を行っていませんでしたが、ここでは、この水流の保全が主な活動でしたので、この水流を確認できたことは嬉しいことでした。 今回は、この水流(浸み出しの集まり)を受ける水溜まりを、何とかつくりたいと思いました。 その水溜まりにする穴を掘り始めましたが、土は関東ローム層と押沼砂礫層が崩れて混ざった状態なのか、色とりどりで、水は通してしまいます。 この場所に堆積している土砂の飯室層までの深さが分かりません。 少し掘ったぐらいでは、飯室層は現れませんでした。 それでも、少しだけ水が溜まってきたので、今回はここまでとして、一番の関心事である支谷戸最奥部の状態を調べることにしました。 水面が見えない水流ですが、湿った地面を辿って、通行の邪魔をするアズマネザサやヤツデなどを除伐しながら進んで、ヤブを抜けると、 明るく開けた最奥部に出ました。 最奥部は飯室層が露出した斜面になっていて、苔も繁茂していました。 小さな細い稚樹が沢山生えていましたので、これは刈らなければならないだろうと思いました。 また、途中のアズマネザサのヤブは刈り払って、ミヤマシラスゲが繁茂しているハンノキ林から、ホタルが飛翔して来られるようにしてやらなければならないと思いました。 (ハンノキ林 A07-03) ハンノキ林については、10月末から、低木層および草本層のヤブを解消する活動を行ってきましたが、各所にやり残しがあります。 今回は、A07-08, 07 に接する A07-03 について、木道から見て、気になった茂みを刈ることにしました。 ミヤマシラスゲの上のホタルの飛翔空間を、木道を越えて繋げるイメージです。 (湿地地区) 次に、湿地地区の水の状態を点検しましたが、問題ありませんでした。 (竹林下地区) 次に、竹林下水流の点検を行いました。 この水流の上流部につくっていた池の堤体に穴が開いて、そこから流れ出して、予定外の場所に消えていました。 そこで、この水漏れ穴を塞ぎました。 それから、上の田圃地区に向かいました。 寒く暗い曇空でしたが、イロハモミジ、オオモミジの紅葉が鮮やかになってきました。 (上の田圃地区) 上の田圃への導水路に水漏れ穴が開いていて、上の田圃は水涸れしていました。 水漏れ穴を補修して、水を流しました。 水が木道下を越えて、水路に流れ出したのを確認しただけで、下の田圃地区に移動しました。 (下の田圃地区) ヨシの茂みに、小さな野鳥が数羽、入っていました。 田圃は湛水し、ひつじが青々と育っていました。 ホタルの里整備事業で築造された水路にも、充分な水が流れていました。 谷戸の末端まで観察点検したので、引き返すことにしました。 11月に湿地地区の水流沿いのアズマネザサを刈ったので、木道から水面が見えるようになりました。 帰りのハンノキ林で休憩し、ナラ枯れ大径木伐採について検討しました。 谷底の樹木の間に、上手く伐倒できるかどうかが問題です。 片方はハンノキなので、ここでは、このハンノキを傷めないように伐倒することを考えるべきだと思います。 これらの樹間が微妙なので、もう一方の大木を、先に伐採しておくべきだと思うのですが、樹種の確認ができていません。 |
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