湿地地区の水流保全とアズマネザサ刈りなど 日時:2023/10/26(木) 9:00〜12:30 晴 場所 生田緑地湿地地区 参加者 岩田臣生、上路ナオ子、田村成美 生田緑地から田圃が消えた時に、ヘイケボタルが消えたということは、生田緑地の生物多様性に関する大きな出来事だったと思います。 水田ビオトープ班は、生田緑地に生き残った生物の棲息環境を奪うことが無いように、今後も生き続けられるように、水辺環境を再生・保全することを目的に活動しています。 生田緑地の地層は基底部が飯室層で、その上に、おし沼砂礫層、関東ローム層となっていて、この関東ローム層に雨水が貯留され、飯室層の表面をつたって、 周囲に染み出した水が集まって流れているのが、生田緑地の湧水です。 このため、植物の蒸散量が多くなる夏は、湧水量は少なくなり、時には涸れてしまう水辺も出てきます。 生田緑地の水辺保全活動では、こうした渇水期にも、せめて水溜まりの状態でも残っているようにと考えて、活動しています。 今月は、下図のように、谷戸の右岸を流れる水流の水辺保全とアズマネザサ刈りを行ってきました。 今回は、湿地地区に入った所ですが、写真のように、深さが人の高さほどありますので、岸辺のアズマネザサ刈りは怖い場所です。 湿地3段目から水流に降りたら、水際にヒバカリがいましたが、瞬間で傍の穴に消えました。 この辺りは、地主さんが田圃を畑に転用する時に、排水を良くするために、人為的に深く掘削したので、水底は滑らかで流れ易く、雨が降れば、何でも流してしまうと思われました。 そこで、水流に 3mほどの間隔で杭を立てて、そこに、落枝や刈ったアズマネザサなどを置いて、土砂が溜まって、水溜まりが連続する状態なるように、手を入れました。 杭は、一昨日の活動で採取しておいたヤマグワ、ヒメコウゾの端部を鋸で斜めに切ったものを使い、手で押し込みました。 水流の崖面に、10cmほどの大きさの、ノウタケのような形状のキノコが生えていました。 何でしょうか。 水辺保全の活動を終えてから、上の田圃の状態を観察しに行きました。 一週間前の10/19(木)に変更した排水路は順調に機能していました。 辺りには、アキアカネや、マユタテアカネが群れていました。 オオアオイトトンボが繁殖のために田圃に集まる頃なので、探しましたが、出会えませんでした。 心配していたら、上路団員から、帰り道で、こんな細いトンボを見たというLINEが入りました。 オオアオイトトンボ(メス)でした。 先月、ホソミイトトンボに出会った林縁の辺りだったようです。 消えたわけではないことが分って安心しました。 |
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