生田緑地の生物多様性保全活動


真夏の谷戸の水辺保全  
日時:2023/8/24(木) 9:00〜12:00 晴一時小雨
場所 生田緑地 湿地地区(B05)、上の田圃地区(B06)、下の田圃地区(B07)、城山下谷戸生物保護区(B11)
参加者 岩田臣生、上路ナオ子、田村成美

連日の猛暑のせいか、出会える生物も極めて少なくなっていますが、だからこそ、水の状態を点検しておかなければならないと思って、生田緑地に来ました。

△8:59 整備事務所裏倉庫前 WBGT 26.9(熱中症警戒)、気温 29.4℃、湿度 74.3%

ピクニック広場下には、ヤブマオの仲間(サガミヤブマオ?)が花盛りで、園路の通行を邪魔しています。
ナラ枯れの進行によって、ハンノキ林は明るくなり、ハンノキは勿論、低木層、草本層の多様な植物が元気になって、生存競争が始まっていると思われます。
ハンノキ林の草本層のタマアジサイが開花しています。


(湿地地区)
 9:12 湿地地区上 WBGT 27.3(熱中症警戒)、気温 28.6℃、 湿度 85.5%

ハンノキ林から湿地地区に入る水路の畔には、水面から少し離れて、大きな穴が開いていました。
サワガニ穴と思いますが、埋めて、土盛りをしてみました。
湿地一段目のノハラアザミは花の数を増やしていました。
まだ盛夏ですが、アキノタムラソウの花は終盤の様相を呈しています。

竹林下水流が湿地2段目に入る流れは、園路の橋の下で水漏れ穴に消えていましたので補修しました。

2段目末端に近い所にも、水漏れ穴が開いていて、そこに水が消えていましたので、これも補修しました。
2段目から3段目に落ちた所には、水が残っていて、3段目にも、水面が広がっていましたが、ミヤマシラスゲなどの繁茂は著しくて、そこに分け入って、水の状態を調べる気にはなりませんでした。



 9:34 湿地地区上 WBGT 28.2(熱中症厳重警戒)、気温 29℃、湿度 88.6%

(上の田圃地区)

(下) 8/22(火)の竹樋の状態

(下) 8/24(木)の竹樋の状態


上の田圃は、上の段も、下の段も、湛水していました。
谷戸に強風が吹いたのか、倒れている稲がありましたので、倒れた稲穂を起こす活動も行いました。
稲穂は実り始めたのか、頭を下げ始めていました。



下の田圃も調べましたが、こちらは中央部の稲が倒れていました。
シオカラトンボが縄張りをつくっていました。



 9:50 上の田圃附近 WBGT 28.0(熱中症厳重警戒)、気温 30.0℃、湿度 82.6%

水涸れを起こしていないことを確認したので、皆には、そろそろ活動を止めて帰るように伝えておいて、気になっていた城山下谷戸生物保護区の水辺の状態を観察するために移動しました。

(城山下谷戸生物保護区)
城山下谷戸生物保護区の湿地付近には、ヤブミョウガが繁茂、開花していました。
鳥獣のための水場として掘った水溜まりには水面が広がっていました。
水涸れの心配は無用だったことが分りました。
生田緑地の降雨は、かなり多かったことが分りました。




辺りには、オオシオカラトンボが群れて、繁殖行動をしていました。

水辺近くの林床に、ヤブランが咲いていました。

マムシグサの仲間は実をつけていました。


 10:48 生物保護区出入口付近 WBGT 28.5(熱中症厳重警戒)、気温 29.6℃、湿度 89%

城山下谷戸生物保護区出入口付近のデッキ上のベンチで、たっぷり休憩してから帰りました。
整備事務所裏に戻る途中で、外来種のムネアカハラビロカマキリに出会いました。


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