生田緑地の生物多様性保全活動


水辺保全、上の田圃地区の田植え前の点検など  
日時:2023/5/25(木) 9:00〜12:00 曇後晴
場所 生田緑地 湿地地区(B05)、上の田圃地区(B06)、下の田圃地区(B07)、ヨシ原地区(B08)
参加者 岩田臣生、上路ナオ子、田村成美、冨田健斗

今年の田植えの準備はできていたので、谷戸の水辺の点検補修を行うことにして谷戸に降りました。
田植えの準備ができていなければ、真っ直ぐ、田圃に急ぐところですが、今回は、生きものとの出会いを楽しみながら歩きました。
園路脇のミズヒキ?の葉上に、ヤツメカミキリがいました。
このカミキリムシ成虫は、ウメやサクラなどの葉を食べるようです。

ヤマグワの葉上には、ハムシの仲間と思われる甲虫がいました。
茅ケ崎の岸さんに写真を見ていただいたら、ハムシ科ヒゲナガハムシ亜科のクワハムシではないか?とのことでした。

数ヶ所で、ムネクリイロボタルが観察できましたので、小さな昆虫が気になるようになりました。
ムネクリイロボタルは、生田緑地では、この季節になると普通に出会える陸生ボタルですが、体長は 7mm程度と小さい昆虫です。
生田緑地で記録されている陸生のホタルは、ムネクリイロボタルのほか、オバボタル、カタモンミナミボタル、クロマドボタルの4種です。

小さな昆虫も観察するようになったら、翅の模様が魅力的なゾウムシが目に入ってきました。
これは、生田緑地では珍しい昆虫で、若しかすると、記録されていないかも知れません。
友人数人に写真を送って意見を求めました。
昨年から観られるようになったハラグロオオテントウと同じように、温暖化によって生息域を北に広げている昆虫のようです。
これも、茅ケ崎の岸さんの意見を受けて、大きさが4〜5mmで、前胸背中央に淡色の縦筋が無いことから、オオミスジマルゾウムシだろうということになりました。
昆虫の同定を写真で行うことは適切ではありません。
また、このページでは、ケアレス・ミスもあるので、何かのデータとして使うことは避けてください。
大きさは、次の写真で判断してみてください。




湿地地区は無用な人は入れないようにしていたのですが、今回は連れて入って、踏んではならない植物を教えて観察を行い、2004年に始めた当該地区の活動目的を説明しました。
最近水面を広げていた水域に、孵化して間もないと思われるホトケドジョウを観察できました。
これを見たら、水涸れを起こさせないようにすることの意味を理解してもらえたと思います。


次に、周辺の観察をしながら、上の田圃地区に移動しました。
イチヤクソウの蕾が目立つようになりました。
リンゴカミキリ?も観察できました。

上の田圃は、上の段も下の段も湛水していましたので、急ぐ作業は無いと判断して、下の田圃地区に向かいました。

ミヤマシラスゲの葉上に、スジグロボタルを観察しました。
スジグロボタルは半水生という珍しい生態のホタルで、スゲ植物のある場所に棲息しています。
今年も、この場所で出会えたことで嬉しくなりました。


下の田圃にはカルガモのペアがいました。
田圃として使う側の水域の水が浅くなっていたので、排水堰の土嚢を4つ増やして、水位を上げました。
谷戸の3枚の田圃の中では一番深い湿田です。
生きもの優先の田圃なので、苗が足りない時は、田植えを行わないこともありました。


オオミゾソバの葉上に、ヨモギハムシのようなハムシ?が寝ていました。
ヒゲナガハナノミ(メス)もいました。


ヨシには、ヒラタアブの仲間の幼虫が食事中でした。


ヨシ原地区では、ヨシ原の池への水路の水が涸れていたので、補修しました。

上の田圃地区に戻って、田圃下草地のカナムグラ刈りを行い、水涸れしていた池に水を流しました。




城山下谷戸の合流部に作っている水溜まりの点検も行いました。


帰り道の園路脇の草の葉に、スカシエダシャクを観察しました。
背中にドクロを背負っていると大騒ぎになりました。
大きさは 4cmぐらいの普通種ですが、個体数は多くないようです。


かわさき自然調査団の活動

特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation