生田緑地の生物多様性保全活動


環境省モニタリングサイト1000里地調査中大型哺乳類調査定点カメラ回収、谷戸の水辺保全
日時:2022/11/1(火) 9:30〜12:30
場所 生田緑地 定点カメラ(C、B2、N)、湿地地区(B05)、上の田圃地区(B06)、下の田圃地区(B07)、城山下谷戸生物保護区の湿地(N)
参加者 岩田臣生、伊澤高行

11月になったので、環境省モニタリングサイト1000里地調査 生田緑地調査 中大型哺乳類調査の定点カメラ回収を行うことにしました。
活動ベースの倉庫に行く前に、中央広場南側の樹林地に設置した定点カメラを回収することにしました。
樹林に入って、驚いたのはコナラ落枝の多さでした。
イメージとしては、杉林だったのに、この辺りもナラ枯れが進んだことを、散乱している落枝の量を見て、改めて実感しました。
更に驚いたのは、設置したはずのカメラが、設置したスギの木に無かったのです。
カメラを固定したベルトも、調査中であるという注意札も、しっかり残っているのに、カメラだけがありませんでした。
まさか、固定ベルトはそのままに、カメラだけを盗む人はいないでしょう。
辺りの落枝の状態から、太めの落枝の直撃を受けて、カメラは飛ばされたのだろうと想像し、辺りを探しましたが、斜面にも、崖下にも、落枝が折り重なっています。
困ってしまいましたが、叩き落とされたとしたら、どのように飛んだだろうかと想像して、その軌跡を辿ってみました。
すると、ありました。
見つかりましたので、回収して引き上げ、倉庫に向かいました。

倉庫で集合してから、谷戸に降りました。

まず、定点B2(Bの北側の支谷戸の谷底)の定点カメラを回収しました。

続いては、湿地地区(B05)の水の状態を観察して、水漏れ穴を塞ぐ活動を行いました。

次は、上の田圃の水の状態を観察しました。
すると、下の段の土嚢堰の脇から大きな音を立てて、水漏れしていました。
そこは、枯れススキを利用して、水漏れ穴を塞ぎました。
木道には、マユタテアカネがいました。
時間が経てば、湛水するだろうと思い、移動しました。


10/27(木)に素手で補修した下の田圃が気になっていました。
水辺に覆いかぶさっていた竹、カナムグラ、ウド、ヨシなどを刈り払って、改めて、ジョレンを用いて、水路の泥上げを行いました。
上空を覆われた、小さな水辺ですが、水深 10cm程度の澄んだ流れには、今までに、小さな生きものが生活している場面を観察しています。
この地点の上流の泥上げも、急ぐ必要があると思いました。


併せて、田圃の外周の畦を補強するための泥上げも行いました。


終期のツリフネソウの葉上に、イナゴがいました。


次に、芝生広場を越えて、城山下谷戸の湿地に移動しました。
設置していた定点カメラを回収しました。
この湿地にも、落枝が散乱していましたので、湿地内の水流を保全するための泥上げと落枝の片付けを行いました。
活動中に、オオスズメバチが飛んできましたが、その目的は分かりませんでした。
ノササゲの実が色づいていました。




この日の午後は、行政が計画しているナラ枯れコナラの伐採について、業者を交えた現地協議が予定されていたので、ここまでの作業を終えたところで、生田緑地整備事務所裏の倉庫に向かいました。


ナラ枯れコナラの伐採についての現地立会協議
日時:2022/11/1(火) 13:00〜16:00
参加者 岩田臣生、生田緑地整備事務所(安田所長、小林)

(1)ハンノキ林〜芝生広場
伐採業者 今井造園
担当業者が、現地調査を終えて、対象樹木の伐採方法などを想定済だと思って、立会協議に望み、予定枯損木以外の危険な枯木の伐採について協議することを考えていました。
しかし、出席した担当者は、施業内容について、現地調査もしていないというので、立会協議にはなりませんでした。

(2)生田緑地整備事務所〜桝形山〜飯室山〜東口
伐採業者 鈴木緑化建設、横山造園
配布された資料に番号で示された伐採対象樹木を見つけられずに探している状況で、現地立会協議を行える状態ではありませんでした。

(3)中央広場北雑木林、科学館裏雑木林
伐採業者 幸栄工業、三宝緑地
中央広場北雑木林については、資料記載の対象樹木が、現地のどれなのかを、担当職員が説明できない状態でした。
また、当該地区は、10年かけて、観察できる雑木林に育ててきた場所であるにも拘らず、気をつけるべき大切な植物があるかと尋ねられ、愕きました。
科学館裏雑木林については、生田緑地として重要な植物があり、また一部は皆伐更新として、雑木林再生を行う計画であったはずなのに、伐採対象範囲や、材の搬出経路などの現地表示ができていませんでした。

現地立会協議の日程については、生田緑地整備事務所に任せていました。
にも拘らず、現地立会協議が必要と考えていた地区の伐採方法などについて、全く現地計画がなされておらず、現地立会協議にはなりませんでした。
このような状態で契約が締結されるとは、到底、思えませんが、・・・。
生田緑地自然環境保全会議の副会長としては、納得できる現地立会協議ではありませんでした。
疲れただけで、時間を無駄にされたと感じました。


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