生田緑地の生物多様性保全活動


稲刈り後の田圃の点検など
日時:2022/9/27(火) 10:00〜13:00
場所 生田緑地 湿地地区、田圃地区
参加者 岩田臣生

9/25(日)に、里山の自然学校として、<稲刈り>を実施しました。
過去を振り返ると、稲刈り後にオダが崩れたことが数回ありましたし、田圃の畦が踏み潰されていたり、土嚢堰が崩れていたりしたこともありましたので、状態を点検しておかなければなりません。
天気は雨予報から晴に変わりました。
谷戸に降りて、気になるのは、園路近くの沢山の落枝ですが、樹林に作業に入ることを考えると、11月以降にした方が良いと思います。
ただ、枯れていない倒木が1本あって、これは調べて、可能なら、手入れを行ってあげたいと思います。

湿地地区のツリフネソウを木道から眺めて、上の田圃地区に直行しました。


オダは、刈ったイネを掛けた時に、1本折れて、新しい竹に交換しましたが、無事に立っていました。
田圃への導水路が木道下を通過する場所で、2本のパイプのうち、下側の1本が泥に埋まっていたので、泥上げをしようとしたら、そこに立っていた棒に、オニヤンマが止まっていました。
木道から覗き込んでも逃げようとしないので、無視して、泥上げを行い、通水を確認しました。
田圃の状態はどうかと眺めていたら、田圃の上を一回りしたオニヤンマが戻って来て、同じ場所に止まりました。


湧水量が多くなっているおかげで、田圃には水面が広がっていましたが、土嚢が1枚外れたままになっていたり、土嚢止めの竹釘が消えていたりしました。
次回の活動時には、新しい土嚢を追加して、竹釘を打ち込んでおいた方が良さそうです。
気になっていた畦の崩れは、思っていた程大きくはなかったのですが、小さな足跡がくっきり残っている所もありました。
少し気になった所だけ、畦への泥上げを行っておきました。
田圃周辺のツリフネソウの花が終わってから、年1回の田圃の改修を行いたいと思います。
田圃には、20匹ほどのシオカラトンボ、オオシオカラトンボが群れていましたが、アカトンボは見られませんでした。




田圃下草地の池は、途中の水漏れで涸れていましたので、水漏れを補修しました。
ツリフネソウが花盛りで、ホウジャクの仲間などが、忙しそうに飛び回って、吸蜜していました。



下の田圃は、土嚢堰が崩れていると想像していたのですが、流されることなく、水面も広がっていました。
10匹ばかりのシオカラトンボが群れていて、盛んに産卵行動を行っていました。
この田圃も、改修はしなければならないと思います。


田圃は緊急対応が必要なことはありませんでしたので、湿地地区に移動しました。
湿地地区に入る前に、一度、竹林下デッキのベンチで休憩することにしました。
ベンチに座ろうとしたら、ニジオビベニアツバの幼虫がいました。
体からオール状のものを沢山出している不思議な形状の幼虫です。
ニジオビベニアツバは、南方系のヤガ科の蛾のようです。


湧水の流量が多いので、湿地地区全域に水面が広がっていましたが、竹林下水流が湿地地区に入った所に水漏れがありましたので、補修しました。
また、2段目の水路途中にも、水漏れ穴が開いていましたので補修しました。


ムネアカハラビロカマキリ(メス)が交尾しながら、オスの頭を食べていました。


谷戸では、ヤブマメ、ノササゲなどが咲き始めました。


また、ツルニンジン(ジイソブ)も咲き始めました。


かわさき自然調査団の活動

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