生田緑地の生物多様性保全活動

上の田圃下草地の水辺保全など
日時:2021/9/30(木) 10:00〜12:00 曇
場所 生田緑地 上の田圃地区
参加者 岩田臣生、鈴木潤三、上路ナオ子

上の田圃から流されて、行き場を失った生きもののために、田圃下草地に池を掘ってから、だいぶ年月が経ちました。
しかし、一向に目的は果たされることなく、今年も、多数のホトケドジョウが流されて消えたと思われます。
ただ、一年程前からは、水が溜まった状態が維持されるようになっていました。
そこで、次の課題は、上の田圃から池までの水路を安定させることだと思います。
この部分が難しいのは、落差が大きいこと、田圃が消えてからの長い間に、縦横に開けられたモグラ穴が水道となることです。
今回の目的は、この大きな落差を落とした所から、その穴の周囲に漏れ出す穴を塞いで、落ちた水を池に導くことです。
試した方法は、周囲の穴に、イネワラを詰めてから、土嚢を置くことです。
発想としては、土嚢を壺状に置くことでしたが、先ずは、水漏れ穴を塞ぐ形で、土嚢3袋を置きました。
この段階では、水は流れていますが、サワガニもいますので、状態を観察しながら、手を入れて、次の解決策を考えることにしました。

池に溜まっていた泥を掘り上げ、水が溜まることを確認しました。
ただ、地表に近い所に水漏れ穴があるようで、畔から溢れ出す状態にするのは、次の課題としました。
この辺りの表土は、粘土質ではないようなので、水路が安定するまでには、年月がかかりそうです。
田圃から流れ出した先が、この池であれば、掬って、田圃に戻してやることができます。



草地端部のオギの群落の辺りのカナムグラ刈りと、池の少し下から、オギの群落辺りまでの水路を露わにする活動も行いました。





ツリフネソウミゾソバが花盛りなので、 カナムグラ刈りは躊躇われましたが、 田圃に近い場所の比較的、花が少ない辺りのカナムグラ刈りを行いました。
特に、ヒメコウゾの上を覆っていたカナムグラを刈っていたら、 クロコノマチョウの蛹がありました。
クロコノマチョウは、成虫は黒褐色の目立たないチョウですが、幼虫や蛹は明るい緑色で、自然の色彩の美しさに驚かされます。
また、ヒダリマキマイマイがいました。
最近、ミズジマイマイは良く見かけるのに、 ヒダリマキマイマイに出会えないので気になっていました。





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