生田緑地の生物多様性保全活動

谷戸の水辺の保全管理など
日時:2021/8/3(火) 9:20〜13:00
場所 生田緑地 ハンノキ林西の池、湿地地区
参加者 岩田臣生

8/1(日)の里山の自然学校の活動時に、ハンノキ林西の池の水が少なくなっていることが分かったので、水漏れは止めておかなければならないと思い、活動することにしました。
園路に張り出したヤブマオの花に、スケバハゴロモがいました。


西の池の水漏れについては、土嚢堰の問題だろうと思ったのですが、現場を見たら、土嚢堰からの水漏れではなく、堤体裾部から水が漏れ出していました。
どの程度の水漏れかを調べるつもりで、染み出している箇所にイネワラを詰めたり、柔らかい土を踏み固めてみたりしましたが、漏れ出している穴は大きく、広い範囲から染み出していて、 止めようがありませんでした。
長靴では、池の中には立てないので、避けたいと思っていたのですが、気持ちを切り替えて、池の内側の堤体面の補修を行うことにして、手探りで水漏れ箇所を見つけて、そこにイネワラを詰めていき、 7〜8ヶ所にイネワラ詰めを行うことで、池下の流れが止まったことを確認しました。
一時降っていた雨も止みました。
池に残っていた水の中には、ホトケドジョウ 5cm大と 2cm大が、狭苦しそうに群れていました。
どうやら間に合いましたが、この堤体は落枝を積んで、骨材として、その上に、土を積んだものですので、そろそろ、一度、手入れが必要なのだと思います。
秋になったら、池底の泥上げと、堤体の補修を行わなければならないと思います。


池下の水流が止まったので、少し時間をおけば、水位が上がると思い、少し休憩しました。
湿地地区の上、2〜5mほどの所を、オニヤンマが、ゆっくりと飛んでいました。

湿地地区に入ると直ぐに、ハンノキ林地区から流れて来る水が全て、大きな穴に流れ込んで、消えていました。
これは、イネワラを詰めて、土を被せて、水漏れを止めておいてから、湿地地区の水の状態を観察しました。
すると、湿地地区全域から水が消えていることが分かりました。
ミゾソバ、ツリフネソウ、チゴザサなどが高く繁茂していて、湿地再生の目的だった植物は埋もれてしまっていましたので、少し草むしりを行いました。
シオカラトンボ(メス)が、水が消えたことに抗議しているようでした。


水漏れ補修は済んでいるのに、なかなか水面が広がりません。
イネワラを使った水漏れ補修だけでは頼りないと思い、手持ちの雑のう袋で三つの土嚢をつくって、最近水漏れを起こした場所に置きました。
エゴノキに、沢山の実がついていました。


一応、田圃の状態も見ておくことにしました。
田圃は湛水し、まだ僅かではありますが、開花した株もありました。


田圃下草地のノカンゾウが見頃です。



田圃の水涸れの心配は無さそうでしたので、帰ることにしました。
ハンノキ林西の池の水位上昇を確認しました。

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