生田緑地の生物多様性保全活動

谷戸の田圃の水漏れ補修、カナムグラ刈り

6/26(土) の夜のホタル調査の時に、下の田圃の水面が小さくなって、泥が見えていて、土嚢堰を越えて落ちる水音が聞こえていなかったことが気になっていたため、 小雨が降る中、生田緑地に向かいました。
雨に濡れた生田緑地整備事務所裏のエノキの大木に、ミスジマイマイがいました。

谷戸へ降りる木製階段の古い部分には、アズキガイが見られました。
ピクニック広場のトモエソウは、種子によって株を増やしたことで、花の数が増え、開花期間も長くなりました。

ハンノキ林は、周囲の大木のコナラ、数本が枯れて葉を落としたことで、林床が明るくなり、ミヤマシラスゲなどの草本が勢いよく繁茂しだしています。
その林床には、早くも、アキノタムラソウが咲き始めていました。

その花を観察していたら、更に、その奥の方に、ピンク色の花が点々と見つかりました。
どうも、チダケサシのようです。
谷戸のチダケサシは、湿地地区と上の田圃地区に残っているだけだと思っていましたので、この変化を単純に喜んでしまいました。


上の田圃は湛水していました。


下の田圃の水漏れ補修
日時:2021/6/29(火) 10:00〜13:00 
場所 生田緑地 下の田圃
参加者 岩田臣生

下の田圃に着いて、状態を観察すると、雨の効果もあってか、水面は広がっていましたが、土嚢堰右側の畦の下の方から、勢いよく、水が流れ出していました。
この水漏れを止めれば、問題は解決されます。
オーバーフローしていなかった土嚢堰の上には、カワニナがいました。

状況は想像していた通りで、この補修のために、イネワラは沢山用意しましたので、早速、穴を見つけて、補修しました。使ったイネワラは 4 束でした。
但し、これでは 1 ヶ月程度しかもたないと思いますので、粘土を使っての補修が必要だと思います。
水の流量が多いので、抜けていた水が止まると、水位が上がって、水は土嚢の上を乗り越えて流れるようになりました。




水漏れは止められたので、保護している植物に接しているヨシなどを刈りました。
この植物の葉には、シュレーゲルアオガエルの幼体が、水中には、まだオタマジャクシが、オニスゲの葉には、アカトンボの羽化殻が、オオシオカラトンボ(オス、メス)が観察できました。







田圃の奥のヨシの裏には、クサノオウ、アメリカホドイモなどが開花していました。



カナムグラ刈り
日時:2021/6/29(火) 10:00〜13:00 
場所 生田緑地 下の田圃地区(C02)の木道の北側
参加者 岩田芳美

下の田圃地区の木道の北側の草地のカナムグラ刈りを行いました。



イチヤクソウ盗掘に対する抗議看板の設置
日時:2021/6/29(火) 13:00
場所 生田緑地 芝生広場への分岐点付近
参加者 岩田臣生、岩田芳美

先週の活動時に、指定管理者から、イチヤクソウ盗掘情報があったため、盗掘した人に対する抗議看板を設置しようということになりました。
その看板を設置してもらったのですが、余りにも、イチヤクソウに近い位置に立ててくれたので、少し離して、設置し直しました。


帰り道、萌芽更新地区下の園路沿いのユウガギクの手入れも行いました。
草地の葉上に、ヤツボシハムシがいました。


かわさき自然調査団の活動

特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation