生田緑地の生物多様性保全活動

谷戸の水辺の状態観察と水漏れ補修(田植え後の水の管理)、カナムグラ刈りなど
日時:2021/6/1(火) 10:00〜13:30 
場所 生田緑地 湿地地区(B05)、上の田圃地区(B06)、下の田圃地区(B07)
参加者 岩田臣生、岩田芳美

生田緑地の谷戸に田圃を再生してから、18 回目の田植えを 5/30(日) に、里山の自然学校として実施しました。
里山倶楽部の常連の"おじさん"たちの応援参加があって、皆が楽しく、田植えを行うことができました。
しかし、湧水の流量は少なく、水漏れもあるため、湛水させることができていませんでした。
そこで、植えた苗の状態観察と田圃を湛水させるための活動を目的に、谷戸に降りました。

まず、湿地地区ですが、ハンノキ林からの水路の途中に 2 ヶ所、穴が開いていて、水が涸れている場所もありました。
この水漏れは、イネワラで補修しました。
保全目的の植物は咲き始めているように思えましたが、午後にならないと開花しないので、確認できていません。
水漏れを止めても、水が広がるまでには、時間がかかりますので、湿地地区での活動は早々に終わりにして、上の田圃に移動しました。

上の田圃の上の段は、苗が寝ている場所もありましたが、水はギリギリながら広がっていました。
下の段は、水から出ている土の部分が広がっていましたが、苗は 1株の本数を多いこともあって、しっかり植えられているように感じました。
ただ、上の田圃の水については、水漏れ箇所を見つけられていないので、活動時間がかかると思い、先に、下の田圃の手入れを済ませることにしました。



下の田圃は、水漏れを起こしていると思われる場所に、枯れヨシを詰めて、水漏れを止めることを、田植えの最中に試していて、そこからの水漏れを止められれば、湛水できそうでした。
そこで、イネワラを 3 束使って、水漏れ補修を行い、また、土嚢堰の土嚢を 2 袋追加して、水面が広がり始めたのを確認してから、上の田圃に移動しました。。
ただ、この部分は、田圃を再生した時に、元の地主さんの求めに応じて、クワイ畑に水を供給するための水路をつくり、何年も、水路として使っていたので、 水漏れを止めるのは容易ではないと思います。



改めて、上の田圃の水の状態を調べると、下の段の土嚢堰の脇から水漏れがありましたので、これを補修し、土嚢を一枚追加しました。
また、田植え時に崩されたと思われる畦を補修しました。
カクモンハラブトハナアブが現れて、暫く、離れませんでした。



この作業中に電話があったので、泥を落として、出て見たら、多摩区道路公園センターからで、稲田公園児童プールでの「プールのヤゴの救出作戦」についての許可がおりたということでした。
プールのヤゴの救出作戦は、里山の自然学校のプログラムの中でも、人気の高いもので、代わりの活動をどうするか、悩んでいましたので、朗報でした。

気持ちが軽くなったので、今まで水漏れを起こしたことのある雑木林側の畦を点検し、トロトロになっている全ての所をイネワラ補修しました。
シュレーゲルアオガエルのオタマジャクシが浅い水底に見えましたが、本当に、大小様々で、産卵期間に幅があることが良く分かります。

この日の活動は、ここまでにすることにしました。

柿の木の下のベンチで休憩しました。
草の上に、ヤマサナエが飛んで来ました。


カナムグラを刈っていた草地には、モンシロチョウが飛び、キアゲハが羽化していました。



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