生田緑地の生物多様性保全活動

フデリンドウ保護、水辺保全活動
芝生広場のフデリンドウ保護活動
日時:2020/12/3(木) 10:00〜12:00 
場所 生田緑地 芝生広場地区(A09)
参加者 岩田芳美、鈴木潤三、田村成美

芝生広場のフデリンドウ保護のためのアズマネザサ刈りは、2014/12/4(木)に実施したのが最初だと思いますが、毎年 1 回実施しています。
保護活動というよりも、アズマネザサ刈りが目的なので、保護としては何月が適切なのか、まだ判断できていません。
毎年アズマネザサ刈りを行っていたことによって、コナラなどの実生も育って、伐採更新地区に移植するのに良さそうなものもあります。
今回の参加者は、皆、経験者ですので、小さなフデリンドウの芽を素早く見つけていましたが、全域の作業を済ませることは出来ませんでした。









湿地地区の水辺保全など
日時:2020/12/3(火) 10:00〜13:00 
場所 生田緑地 湿地地区(B05)
参加者 岩田臣生

芝生広場のフデリンドウ保護は、3 人に任せて、湿地地区(B05)の水辺保全を行うことにして、谷戸に降りました。
すると、樹林の陰に、一匹のタヌキがいました。
目が合ったのですが、なかなか逃げようとしません。
よく見ると、疥癬に罹患していて、左尻辺りの体毛が抜けていました。
生田緑地のタヌキの疥癬は相変わらず流行していて、中大型哺乳類調査で撮影されるタヌキの殆んどが罹患しています。
まだ、子どものようで、いやな一日になりそうな気分でした。

12/1(火)に、湿地地区(B05)の一段目の水域の泥上げを行いましたので、今回は二段目の水域の水辺保全活動を行うことにしました。
二段目の水の流し方については、過去に何度か変更していますが、今回も変更することにしました。
二段目には、一段目から流れて来る水の外に、竹林下から流入する水もあります。
この両方の水を、一旦、一段目の畦下につくった水路で受けてから、二段目全体に広げる方法をとってみることにしました。
また、この水路に沿った一段目の畦に生えていた実生、ススキなどは除伐してみました。

春に三段目から二段目に移植していたトウゴクヘラオモダカは、勿論枯れていますが、大きく育って種子をつけているものもありました。
この地区でトウゴクヘラオモダカが復活した時も、こうした畦下の水溜まりで、土も若干臭い状態の腐植質を多く含んでいるものでした。
湧水、土壌、日照、競合植物など、様々な条件が適する状態の場所を残しておけば、消滅させることなく保全管理できると思います。
そうしておけば、その他の場所は、ミズニラでも、オニスゲでも、或いは、シオヤトンボでも棲息できるような環境を目指して管理することもできるだろうと思いました。

また、数年前に枯れたハンノキの根元周辺からは、ハンノキの細い幼樹が数本育っていました。
生田緑地におけるミドリシジミの棲息を考えれば、若いハンノキの存在は重要だと思います。






湿地地区の活動後に、水漏れ穴の補修用に持って来ていたイネワラを上の田圃に入れておくことにしました。
遅ればせながら、マメゲンゴロウなどの越冬場所になると思います。



【記載事項の訂正】
生田緑地里山倶楽部通信 2013号( 2020/11/21 )に書きましたキマダラカメムシについて、「外来種」であることを記載していませんでした。
ご迷惑をおかけしたことを、お詫び申し上げます。

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