谷戸の水辺保全(水漏れ補修、田植え準備)、セリバヒエンソウ駆除、カナムグラ除草、ノイバラ除伐など 日時 2020/5/21(木) 10:00〜14:00 曇 場所 生田緑地 竹林下支谷戸、湿地地区、上の田圃地区、下の田圃地区 参加者 岩田臣生、岩田芳美、鈴木潤三、田村成美 少し量の多い降雨後の谷戸の水辺は、水漏れや流路変化などが必ずあるものだと思っているので、水辺の点検補修のための活動を心掛けています。 また、田植えの時期には、水位の制御が可能な状態にしておきたいと思います。 この日は、この二つの目的を持って、竹林下支谷戸、湿地地区、上の田圃地区を一通り見ることにして、谷戸に降りました。 雨上がりのハンノキ林には、キビタキの声が降っていました。 竹林下支谷戸の水流は、予想した通り、途中の水溜まりから望まない方向に流れ出していましたので、そこに土砂を積みながら水溜まりの泥上げを行いました。 その結果は、水が溜まらないと分かりませんので、この場所の活動はそこまでにして、湿地地区に移動しました。 湿地地区は、ハンノキ林から流れてくる水路の途中、チダケサシが生えている辺りの畦に水漏れ穴があり、音を立てて、水漏れしていました。 そこで、その穴を塞いだところ、直ぐに、また水音が近くから始まったので、これも塞ぎましたが、 少し経ったら、また、水音が始まりましたので、これも塞ぎました。 結局、僅か 1 mほどの範囲で 3 つの穴を塞ぐことになりました。 度々水漏れを起こすこの部分については、今冬、畔の補強を行っていたのですが、チダケサシのある所だけは、ダメージを与えたくないと思い、除外していたために起こったことのようです。 次に、2 段目末端部の土嚢堰の下から水が抜けて、水位が下がっていたので、土嚢を外して、土嚢の下にイネワラを入れて止めました。 その時に、その隙間部分に、ヤマトクロスジヘビトンボの幼虫がいましたので、やっと、湿地らしくなったと思いました。 湿地地区の水漏れ補修は済んだと思いましたので、上の田圃に移動しました。 上の田圃に直行していたメンバーから、上の田圃の水漏れ穴塞ぎは一応済ませたと言われたのですが、まだ、下の段は湛水していませんでした。 土嚢堰からのオーバーフローもありませんでした。 そこで、調べてみると、上の段は湛水していて、土嚢堰を越えて水が流れていましたが、田圃の下の段に、水が流れ込んでいるとは感じられませんでした。 どうも、この 2 mほどの水路部分から水漏れしているだろうと想像できました。 まず堰下から手で探ると、指先が入る穴がありましたので、イネワラ数本を折って、その穴に押し込みました。 この水路の畦の側面について、水漏れ穴を探って塞ぐ作業を 10 回ほど繰り返してから、水路を眺めていると、泥水がゆっくり、下の段に流れていくのが確認できました。 明らかに、上の段から下の段に流れだしたようです。 下の段の土嚢堰から水が出るようになるまでには時間がかかるでしょう。 メンバーは上の田圃下草地のセリバヒエンソウ駆除や、カナムグラ除草をしていました。 しかし、上の田圃下の草地に、繁茂し、開花しているイネ科植物も外来種ではないかと疑っています。 (写真で白い雲のように見える草が開花している状態です。) この繁茂の状況を見ていると、イネ科植物は難しいからと言って放置しておくのは問題だろうと思います。 アメリカフウロも、まだ消えていませんでした。 これらについても考えなければならないと思いますが、・・・。 田圃下の池は涸れかかっていました。 田圃からの排水はまだ流れてこないので、沢からの水が池に入るようにしておいて、池の中の水漏れ穴を補修することにしました。 池周囲の穴を調べていたら、丸見え状態のシュレーゲルアオガエルの卵塊が見つかりました。 これも自然のことではありますが、少し泥をかけて隠すようにしました。 上の田圃の下の段が湛水して、排水が流れるようになるまでに、まだ時間がかかりそうなので、下の田圃地区に移動して、前回、途中だった、ノイバラの除伐をすることにしました。 桑切鎌は、直径 1cm程のノイバラの幹でも伐ることができるので、ノイバラの棘が気にならなければ、アズマネザサと同じように刈ることができました。 木道沿いに、こんもりとした山をつくっていたノイバラの茂みは刈り払いました。 外来のイネ科植物が繁茂してきましたので、残っている細かいノイバラも含めて、一度、木道沿いの全面的な草刈りをすればよいだろうと思います。 短時間でしたが、芝生広場方向からツツドリの声が聞こえました。 降雨と大幅な気温低下で、昆虫は殆ど姿を見せてくれませんが、羽化したキアシドクガがヒラヒラと飛んでいました。
かわさき自然調査団の活動
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