生田緑地の生物多様性保全活動

旧岡本谷戸の水辺保全
日時 2019/12/8(日) 10:00〜12:00 
場所 生田緑地 旧岡本谷戸
参加者 岩田臣生

生田緑地の谷戸とホトケドジョウを守る会が奥の池の大規模復元池の調査を行うという連絡があったので、 昨年の生田緑地自然環境保全管理会議の合議に基づいて奥の池の日干しを行うことになりました。
作業は、生田緑地整備事務所と指定管理者が行うことになりましたので、両者の活動がスムーズに行われることを確認したいと思い、日曜日でしたが、これを兼ねて活動することにしました。
紅葉盛期、晴天の生田緑地には来園者が溢れていました。
旧岡本谷戸へ向う途中で奥の池に寄り、県内水面試験場の勝呂研究員が来園し、水質調査を始めていたことを、また、指定管理者が土嚢を用意して日干しの準備を始めていることを確認しました。


旧岡本谷戸の西側(左岸)には飯室層の斜面が露出して、その表面を滴る湧水が当該斜面下部に小さな流れをつくっています。
その流れの東側、谷底部は湿性草地となり、スゲ植物が繁茂し、こうした環境にしか棲息できない昆虫が、僅かに棲息しています。
生物多様性保全の観点からは、この地区に、この昆虫が棲息していることは重要なことだと考えて、その棲息環境を保全しようとしています。
水流は、短期間で土砂が堆積して、水面が消えてしまいますので、年 1 回、泥上げを行うようにしています。
水溜まりの確保は、野鳥のための水場としても利用されると考えています。
今回は湿地にトウカエデの実生が沢山生えていることが分かったので、これらは引き抜きました。
トウカエデは中国原産の外来種で、園路沿いに植栽されたものが種子を散布したことによって、ここに発芽したものです。
園路に近い所に、ヤブランの黒い実、マンリョウの紅い実が見られました。





帰りに奥の池を覗いたら、日干しのための土嚢が並んでいました。
ただ、この池の水深は排水口より奥の方が深いため、排水は人為によらなければなりません。

   かわさき自然調査団の活動
特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for nature Research and Conservation