生田緑地の生物多様性保全活動、

上の田圃の代掻き

日時 2017/5/25(木) 10:00〜12:30 小雨後曇
場所 生田緑地 上の田圃
参加者 岩田臣生、岩田芳美、鈴木潤三、田村成美

谷戸の田圃の田植えは、6/28(日)の第2回里山の自然学校で実施します。この日は、そのための最終的な準備としての代掻きを行いました。
とは言っても、農業経験もない素人のこと、何となく代掻きと言っているだけで、伝統的な農業における代掻きとは違うかも知れません。
田圃の土を鍬で起こして、掻き混ぜて、柔らかくして、均すことを行いました。 子どもたちの田植えが容易に行えるようにすることだと考えました。
先ずは、土嚢堰を低くして、水を落とし、土面と水面を同じ高さにすることにしました。
水位が下がるまでの間に、畦沿いの部分の泥を畦に上げることにしました。
この泥上げは、畦に生えた草を刈らずに済ませ、畦の補強にもなるので、年に何回も繰り返し行います。
実際、土を寄せただけだった畦が、泥上げの繰り返しによって、人が歩けるような畦になったと考えています。
ただ、畔つけをしていない側面は、シュレーゲルアオガエルが産卵に利用することもあって、凹みも激しくなっています。


田圃の土面は、水が流入する側は高く、流出する側は低くなっています。
水が引いたところで、水位を基準にして、低い方に土を移動させながら、土を捏ねていきました。
毎年、畦に近い所で田植えをしている子どもから「土が無いよ!」という声があがりますので、できるだけ対応したいと思って活動しています。


鍬による代掻きで、土を柔らかく、ある程度平らに均したところで、トンボ、柄振(えぶり)とも呼ぶらしいのですが、これを使って、更に均していきました。
トンボを初めて使った時は、まだ田圃の土が硬かったせいか、なかなか上手くいきませんでした。
その記憶があったので、今回は最後の仕上げのつもりで使ってみましたが、使ってみて驚きました。
伝統的な道具だけのことはあります。なかなか使える道具だと納得しました。
何とか、上の田圃は、田植えができるようになりました。 下の田圃の手入れができていないのは心残りでしたが、後は、成り行きに任せることにしました。


田圃の中には、既に、大小様々な大きさのシュレーゲルアオガエルの幼生(オタマジャクシ)、ホトケドジョウ、マメゲンゴロウ、 シオカラトンボ型ヤゴ、オオアオイトトンボと思われるイトトンボ型ヤゴ、そして、アメリカザリガニなどがいました。

畦にはアズマヒキガエルの幼体が多数いました。

ミヤマシラスゲの茎には、大きな仕事をやり終えたとばかりに、シュレーゲルアオガエルが休んでいました。

葉上には、ヒシバッタ属、ヤブキリ幼虫などがいました。


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