生田緑地の谷戸の自然保全活動



上の田圃の代掻き、畦の補強など
日時 2015/5/14(木) 10:00〜13:00 晴
場所 生田緑地 上の田圃
参加者 岩田臣生、岩田芳美、鈴木潤三、田村成美

9:20〜9:40
青少年科学館の川島学芸員と湿地につくられたハチの巣を採集する約束をしていました。
整備事務所裏で待ち合わせて、谷戸に降り、真っ直ぐ湿地に向かいました。
しかし、目的の巣が見当たりません。
そして、真下の水の中に残骸が落ちていました。
丸見え状態になった巣は台風には耐えられず、落ちてしまったようです。 発見した時に採集しなかったことを後悔しました。
3段目の水溜りには、シオヤトンボ♂に混じって、シオカラトンボ♂や クロスジギンヤンマが群れ飛んでいました。 トンボで賑わう水辺になっています。

10:00〜12:30
3〜4年前までは田植えの準備として畦の草刈りをしていました。 しかし、今は畦の上に泥上げをすることで済ませています。
生えていた草を寝かせるようにして、その上に田圃の泥を載せるのです。
こうすることで、草刈りと畦の補強の両方の効果を得ることができます。
数日後、この泥の上にタヌキなど哺乳類の足跡が残っているのを確認できます。
また、泥をかぶった草は田植え後には復活してきます。


まずは泥上げです。
ホトケドジョウを掬ってしまったという声が聞こえてきました。 掬っても逃がすように注意するしかありません。
5/12〜13の台風による降雨で増水し、上の段から下の段に、オタマジャクシやホトケドジョウなどが流されたようです。


下の段のアメリカザリガニの開けた穴を塞いで、水漏れを止め、泥を移動しながらの代掻きも行いました。
日向(ひなた)は、5月だというのに熱中症を起こしそうな暑さです。
アズマヒキガエルは上陸を始めたものもいますが、田圃の中には、まだ沢山のオタマジャクシがいました。 個体数が多すぎて、成長が遅れているのでしょうか。
アズマヒキガエルはオタマジャクシも、上陸したばかりの幼体も非常に小さくて、あの大きなアズマヒキガエルに育つというのが不思議なくらいです。

一方、畦の内側にはシュレーゲルアオガエルの卵が見られるようになりました。
カルガモに突かれ、食べられたような、哀れな状態のものもありました。


田圃下の草地でカナムグラ抜きも行いました。
ハルジオンに代わってオヤブジラミが一面に広がりました。


上の田圃にはシオヤトンボ♀がいました。 まだまだ、産卵してくれそうです。
稲が育ち始めてからのアメリカザリガニ駆除が課題です。
周囲の草地にはヤマサナエが多数見られました。
ヤマサナエは飛んでいるよりも、草などに止まって休んでいることが多いので、付近にいても気が付かないこともあります。
里山を代表するサナエトンボですが、これも神奈川県では減少著しいトンボだと聞きます。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation