生田緑地の谷戸の自然保全活動


田圃の生物調査
日時 2004年6月14日(月) 13:00〜13:50 晴
場所 生田緑地下の田圃
参加者 岩田臣生、岩田芳美

 稲の緑が益々濃くなり、高さも30cmを超えた。水底の草の芽も大きくなって気になるが、田植え後1カ月は足を入れない方がいいという話も聞こえて来ます。  オタマジャクシも45mm程になり、後脚が出始めたのもいる。

(上図)後脚が出始めたシュレーゲルアオガエルのオタマジャクシ
 ホトケドジョウの子どもたちも、2〜3cmになって、水の入り口に集まっている。水温が上がっているのだ。下側の取水口からの取り入れが上手くいっていない。堰が崩れているのを直して、水が入る様にした。
シオカラトンボやクロスジギンヤンマが田圃の上を飛び交う。
 横山さんのクワイも大きくなった。
 ホトトギスの声が、生田緑地の緑にしみ込む。
 梅雨の中休みというが、真夏を思わせる日差しが照りつけている。


(図)6月14日の田圃(田植え後18日目)の様子



プールのヤゴの救出
日時 2004年6月14日(月) 14:20〜16:20 晴
場所 稲田公園児童プール
参加者 北部公園事務所(船津、渡辺)、青少年科学館(亀岡)、岩田臣生、岩田芳美

稲田公園児童プールのヤゴ救出作戦は、北部公園事務所の船津さんの発案で、地元町内会に相談したものの断られたという話を、当調査団の事務局が聞いて、それではということになったものです。 大人も楽しめる作業なので、是非こどもたちに体験させてあげたいと思ったのですが、準備の時間がありませんでした。 来年は前もって準備し、大勢の子どもたちに参加してもらって盛大にやりたいというのが私達の考えです。
今回は、作業ポランティア自体も集まらなかったものの、来年のための事前調査という意味で、事務局自ら作業をしました。
救出は2チームに分けて、一方はプールから藻や落葉、その他を拾い出す、もう一方は、プールの周囲で、その藻や落葉の中からヤゴを拾い出すという方法がいい様です。 プールに入るのは大人がやって、子どもたちにはヤゴの拾いだしをしてもらえばいいので、小さい子どもでも安全に楽しめると思います。 何といっても外れ(ヤゴが見つからない)ということがありません。小さな命を救ってやったという満足感が残ります。
是非、来年は市域の学校、その他のプールで一斉にヤゴ救出作戦に取り組んでもらって、どんなトンボのヤゴがいたかを調査してみると面白いかも知れませんね。

 田圃の生き物調査を終えてから、北部公園事務所の船津さん、渡辺さん、青少年科学館の休館日ということで参加をお願いした亀岡さん、そして岩田(芳美、臣生)の5人で、稲田公園に向かった。 夏に向かって稲田児童公園のプールの準備が始まろうとしているのだが、そこには昨年秋に産卵されたトンボのヤゴが暮らしているという。そこで、急遽、これを救出しようということになったのだ。 どんなプールなのかも分からないので、ともかく、状況確認も含めて、やれるだけやろうということで、使えそうな道具を片っ端から集めて、車に積込み、出発した。
 稲田児童プールは、予想外に広く、また、深さが3つにわけられているが、全てが満水状態であった。
 水面のあちこちに、一見汚らしく、藻が繁茂している。これは、繊維がしっかりしていて、田圃の不耕起移植栽培で話題になっているサヤミドロらしいことが分かった。
 羽化ガラも多いが、ヤゴのまま死んでいるものが結構ある。特に、ギンヤンマと思われる大型のヤゴの死骸が目立つ。
 一番浅い部分は長靴で入れたが、ここには水面に浮いているサヤミドロしかなく、水底に隠れる場所がない。ヤゴの姿が確認できるが数は疎らである。
 この浅い部分から隣の一段深い部分の縁を網が掬って、サヤミドロと落葉の塊の中からヤゴを拾い出す作業が始まった。
 この日、採集されたヤゴは、546匹であった。後で調べたところ、アキアカネなど531匹、オオシオカラトンボ14匹、イトトンボ類1匹、合計546匹であった。 これらは全て、生田緑地の噴水池に放流した。

                             
上は救助したヤゴたち

(左)北部公園事務所の渡辺さん、(右)青少年科学館の亀岡さん


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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation