生田緑地の谷戸の自然保全活動


田圃再生 15
日時 2004年5月18日(火) 11:00〜16:00 曇
場所 生田緑地
参加者 岩田臣生

 涼しい、帰ろうとしたら雨が降り出した。
 今日は、シオカラトンボが1匹、シオヤトンボはオス2匹、メス1匹。
 ツバメは2羽が、横山さんのクワイ畑に飛んできていた。
 孟宗竹の天辺で、ヒヨドリが綺麗な声で囀っている。物真似上手とはよく言ったものだ。
 田圃左手奥の角、水路の底に、2cmほどのイモムシが20匹ぐらい沈んでいた。よく周囲を見てみると、イモムシが集まっていて、枯れ草などをつたって、外に出ようとしている様だ。沈んでいるのは、渡れずに溺れたのだろう。イモムシの集団自殺というのは聞いた事が無い。蛹化するために乾いた地面を探して移動してきたのだろう。
 カエルの声が違ってきた様な気がすることから、周辺を調べていたら、何やら気持ちの悪い、白い、ドロドロしたものが見つかった。しかも何やら動いている。よく見ると、卵からオタマジャクシになりかかっているカエルの様だ。「シュレーゲルアオガエルのオタマジャクシだ。」と思わず叫んでしまった。この週末あたりから、シュレーゲルアオガエルのオタマジャクシが泳いでいるのが見られるかも知れない。
 導水管から水が入ってきていないのが分かったので、沢の流れを調整して、パイプから流れ込む様にした。
 草の根を取り除く作業をしていると、ガムシの様な虫が水中を泳いでいる。水生昆虫らしい水生昆虫がやってきたのか?
 先日、散歩の途中で声をかけてくれた人が、また声をかけてくれた。毎日の様に散歩に来て、田圃の様子を見ているという。昨日も私達が作業しているのを見ていたと言う。放置された田圃の田起しが大変だということを知っているので気になるというのだ。少しずつながら、泥田が広がっていくのを見るのを楽しみに、30分程かけて歩いてくるらしい。お喋り係の岩田芳美が話相手になった。一旦帰りかけて、戻ってきたと思ったら、袋からアメを2つ出して、私達に置いて行った。
 横山さんが、「あんた(岩田芳美)の姿が見えたので」と言って、垣根の所まで出てきた。話し相手はおまかせである。「クワイ畑に水を入れて欲しい。」というので、畦に水路を切って、木道側の水路を止めた。 タケノコ堀りで腰を痛めて、クワイ畑には手をつけていなかったが、植え替えなしで肥料だけやることにしたというのだ。 水が流れだしたのを確認してから、肥料を撒き始めた。 ということで、横山さんのクワイ畑に育っているのは、クワイでした。
《植物班の吉田班長、すみません。間違ったことを言ってしまいました。》

それから、横山さんに、シュレーゲルアオガエルの卵の話をしたら、「昔は、よくいたよ。それから、あんた達がいない時は、カルガモが来ていたよ。」と言う。池のオタマジャクシの様に食べられちゃうのかなと少し気になる。
 作業を止めて、木道に腰をかけて休んでいた時、ミカドガガンボの成虫が足元近くから飛び出し、横山さんのクワイ畑の方に飛んで行った。茶色のヨタヨタした飛び方はガガンボ以外の何物でもないだろう。手にとって見ることはできなかったが、直感的に、そう思った。待ちわびた成虫であった。
 作業もだいぶ進んで、木道から見ても、もう少しという感じになった。
 今日はいい日だねと言って話していると、横山さんが何やら持ってやってくる。奥さんが煮たタケノコとフキだという。味は保証しないというのだが、こちらが挨拶に行かなければならないのに、先に頂き物をしてしまった。


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