里山の自然学校2025
第 1 回《オリエンテーション&春の里山》

【2025/4/13 更新】

日時 2025年 4月 13日(日) 10:00〜15:00 雨
場所 青少年科学館実験室、生田緑地
参加(里山の自然学校 2年生)杉山智基、山崎晃汰、峰和菜子
  (里山の自然学校 1年生)数納太一、竹内 羊、福井絢音、前場理宏、三重野寛太
              村田乙峰、山室幹太、山本瑛大
                                  11 名(1名欠席)
応援サポーター  伊澤高行、廣瀬朗子
講師・事務局   岩田臣生                       合計 14 名


図)活動ルート図

この日は、都市緑化フェアかわさき春季の最終日ということで、整備事務所2階の市民活動室は使えませんでしたので、 里山の自然学校第1回<オリエンテーション&春の里山>のために、青少年科学館の施設を、何処か、使用させてもらえないかということを、 3/28(金)に、青少年科学館の久保館長に相談しました。
すると、青少年科学館2階の実験室の使用を認めてくれて、正式な川崎市青少年科学館諸室利用承諾通知書を受けることができました。

川崎市青少年科学館は1982年に自然系博物館に登録されたことで、行政と専門家と市民の協働によって、川崎の自然を調査して記録する事業を始めることを決め、 専門家を手配し、市民を公募して、後の"かわさき自然調査団"の活動、川崎市自然環境調査を始めました。
第3次調査後に、生田緑地観察会を始めることになり、より適切な協働とするために、市民活動団体「かわさき自然調査団」を組織化しました。
かわさき自然調査団の活動を始動させ、協働していた若宮館長は、定年退官を前に、市民活動団体として自立して活動を続けてほしいと願い、 調査団のNPO法人化を提案されました。
この提案を受けて、2003年に、特定非営利活動法人の設立認証を得るための協議と手続きを行い、神奈川県から同年11月に設立認証を取得しました。
特定非営利活動法人かわさき自然調査団と川崎市青少年科学館とは、こうした設立経緯があり、 自然系博物館として始めた川崎の自然の調査を行っているのは調査団です。
川崎市の事業のために、川崎市が市民活動室を使用しているという特別な状況に対して、特別な用途のための実験室利用を認めてくれることになったのです。

2005年5月に開校した里山の自然学校は、今年度、第21期生を迎えての活動になります。
開校した時に集まった講師たちは、その後活動困難となり、現在は、一人で運営しなければならなくなっています。
そのため、参加者を10人定員として募集しましたが、もう1年参加していたいという子が4名いたため、今年度は12名で開校することになりました。

この日は朝から雨が降っていましたので、今までなら、話はできるだけ短くして、野外に出るのですが、今回は、ゆっくり話を行っておくことにしました。

(1)年間の活動の説明
@4/13 オリエンテーション&春の里山 集合(青少年科学館実験室)
A5/25 田植え  集合(市民活動室) 集合(市民活動室)
B6/1  プールのヤゴの救出作戦  集合(稲田公園児童プール)
C6/15 ホタル観察  集合(市民活動室)
D7/20 夜の昆虫観察 集合(市民活動室)
E8/3 生物調査  集合(市民活動室)
F8/24 夏の里山  集合(市民活動室)
G9/28 稲刈り   集合(市民活動室)
H10/5 脱穀    集合(市民活動室)
I11/23 秋の里山  集合(市民活動室)
J2/8  冬の里山&修了式 集合(市民活動室)

(2)参加者自己紹介、講師紹介

(3)約束してもらうこと、服装・持物

時間があったので、以上について説明し、質問にも答えました。




スライドを使えなかったので、里山の自然学校2年生の説明は良かったと思います。
(参考)過去の活動写真は、こちらで閲覧できます。



雨の中での集合写真は難しいので、実験室を出る前に、集合写真を撮りました。


雨は降り続いていますが、青少年科学館を基点に活動するのですから、中央広場〜つつじ山〜奥の池〜伝統工芸館〜生田緑地整備事務所〜ハンノキ林〜田圃〜 戸隠不動尊跡〜城山下谷戸分岐〜芝生広場〜ハンノキ林〜萌芽更新地区〜生田緑地整備事務所〜クスノキの辻〜青少年科学館のコースで歩くことにしました。

中央広場展示エリアの水田ビオトープ班の展示を使って、実験室での話に出てきた生きものを紹介しました。

中央広場から旧岡本谷戸に入りました。
芽吹き始めたコナラ、ガビチョウ(特定外来生物)などを観察しました。

旧岡本谷戸からの園路では、園路を横切るコジュケイのペア、木肌がむけていたトウカエデ(植栽)、川崎の樹のツバキ(植栽)などを観察しました。
つつじ山の入口で、キランソウを観察しました。


つつじ山は、ミツバツツジの薄いピンク色は存在感もありましたが、他のツツジの花は見当たりませんでした。
つつじ山北側のナラ枯れコナラを伐採した辺りは、整然と園路改修がなされて、公園整備がされたばかりという印象の園路になっていました。
それでも、園路沿いに、タマノカンアオイを見つけ、その花を観察しました。



トチノキの実生が園路沿いに並んで、新葉を見せていました。
トチノキの実が落ちて、自然発芽したものです。
落ちていたトチノキの実も観察しました。



奥の池に出た所では、緑化フェアのイベントとして、霧を発生させていました。

奥の池に面した崖で、露出した飯室層を観察しました。
関東ローム層が崩れ落ちて、飯室層が露出して、その表面を水が滴っている景観は、生田緑地の特徴的景観の一つだと思います。

関東ローム層崩壊実験事故のことは、子どもたちは知っていました。


そこから伝統工芸館に至る急勾配の階段を上りました。
ナラ枯れコナラは伐採されて、すっかり雰囲気が変わっていました。


中央園路に出てから、生田緑地整備事務所を確認し、これから毎回通る谷戸への階段を降りました。

階段の踊り場まで降りた所で、ナナフシモドキ幼虫を観察しました。



ピクニック広場で、ヤブニンジンの花を観察しました。

ピクニック広場下で、ニワトコの花を観察しました。

萌芽更新地区下の園路沿いには、ツボスミレが咲き始めていました。

ハンノキ林上のデッキに降りました。

梅ノ木広場に来ました。
畑には、ノラボウ菜が育っていました。

上の田圃に着きました。
里山の自然学校では、この田圃で田植えを行い、稲刈りを行うことを教えました。

田圃には、アズマヒキガエルのオタマジャクシがいました。

調査団が水田ビオトープ班を新設して、初めて再生した田圃が下の田圃です。

カサスゲの花を観察しました。


戸隠不動尊跡地を経由して、城山下谷戸に降りて、ヤマルリソウを観察しました。
芝生広場では、フデリンドウを観察しましたが、雨天のため、花は閉じていました。



ケヤキの大木の根元に、泡があり、何だろうということになりましたが、不明です。

萌芽更新地区下、ピクニック広場経由で、生田緑地整備事務所に出ました。
次回以降の里山の自然学校は、ここの2階、市民活動室に集合であることを教えました。


青少年科学館実験室に戻り、この日、観察した生物を書き出して、この日の活動を終了し、解散しました。



(気になった事)
実験室の利用には、承認が必要でしたが、使用中に、挨拶無しで入って来て、探し物をする人が数人いました。
尋ねても、関係ない者ですという返事でした。
厳しく管理されているのか、無断で自由に出入りできる人たちがいるのは不思議な感じでした。
里山の自然学校のスタートページ

特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation