里山の自然学校2024
第03回《プールのヤゴの救出作戦》

【2024/6/2 更新】

日時 2024年 6月 2日(日) 10:00〜15:00 曇後小雨
場所 多摩区稲田公園児童プール
参加(里山の自然学校2年生)佐野詩織
  (里山の自然学校 1年生)杉山智基、関山敢太、富岡橙生、増田健、
              山崎晃汰、峰和菜子
                         7名(3人欠席)
卒業生サポーター 安達湊都(2022、2023年)、佐藤功一(2016、2017年)
応援サポーター  東 陽一、伊澤高行、佐藤優子、廣瀬朗子
講師・事務局  岩田臣生
      合計 14 名

今回は、里山の自然学校のプログラムの中で、最も印象に残る一番人気のプールのヤゴの救出作戦ですが、天気予報は雨、川崎では大雨&雷注意報まで出ていました。
それでも、プールのヤゴの救出作戦としては、雨の日も経験していましたので、それなりに開催できると考えていました。
8:30 稲田公園児童プールに到着後、直ぐに、プールの排水栓を開けて、排水を始めました。
午後の降雨を想定して、13:00までに、ヤゴの採集を終えるつもりで、応援サポーター^の皆さんにも、ヤゴの採集をしてもらうことにしました。
勿論、子どもたちの安全確保が第一です。
そこで、参加者が集合するのを待たずに、ヤゴの救出作戦を開始しました。


子どもたちが集合したところで、今日の活動の説明をしました。
活動は、できるだけ多くのヤゴを救いだすことです。
採集しておいたヤゴはアカトンボ型とイトトンボ型のヤゴだけでしたが、それを使って、採集するヤゴを理解してもらいました。


イトトンボのヤゴも、実物を見せることができました。


説明が済んだら、直ぐに、一番浅いプールから活動開始です。














ヤゴが隠れるような落葉溜まりも無くなったので、二番目の深さのプールの活動を始めました。




























ハイイロゲンゴロウが採集されました。


見慣れたアカトンボ型と違うヤゴが見つかりました。
後で、茅ケ崎の岸さんに写真を見てもらい、コシアキトンボのヤゴだと教えていただきました。


ヤゴが見つからなくなったので、水深が浅くなってきた一番深いプールの活動を始めることにしました。
しかし、ここでも、殆んど、ヤゴがいない状態でした。
今までなら、最後の最後まで網を置こうとしなかった子どもたちが、早々に諦めてしまいました。
採集する意欲を失ったのが分かりました。
「なんだかおかしい。魚がいるみたいだ。」と言い出す子が現れました。














プールサイドには、ショウジョウトンボ、ハグロトンボがいました。



予定の 13時より 15分程早い時間ですが、プールの活動を止めて、昼食の弁当にすることにしました。
サポーターがサッサと網を洗ってくれました。

バケツも、洗面器も、洗ってくれました。

採集したヤゴのバケツには、エアポンプをセットしました。


余りに、ヤゴが少ないので、採集する意欲は完全に失せたようです。
雨も降り始めましたので、児童プールの入口側の軒下で、お弁当を食べました。


お弁当を済ませたら、採集したヤゴの数を数える活動です。
雨を避けて、事務所の中で、救出したヤゴを、アカトンボ型、シオカラトンボ型、ヤンマ型、イトトンボ型に分けて、採集数を数えました。
記録係は、昨年度の里山の自然学校の参加者二人にお願いしました。
この二人なら、ヤゴを数えて、それを記録する活動を任せられると思いました。



救助採集したヤゴ
 アカトンボ型   1,448
 シオカラトンボ型  29
 イトトンボ型     7
 ヤンマ型       0
 コシアキトンボ    1 (下の写真)
 -------------------------
 合計       1,485



採集したヤゴを数える活動をしている間、雨が降り出してはいましたが、応援サポーターの伊澤、東の二人は、 プールの中にいた魚の正体をはっきりさせることになりました。
里山の自然学校のサポーターであることは忘れて、子どもの頃に帰って、プールで網を振るっていました。
水深が浅くなってきたら、魚の姿が確認できるようになりました。
確かに、魚です。
何故、プールに魚がいるのか、不思議です。
やがて、ヤゴのカウントを終わって、卒業生サポーターの佐藤も加わりました。


更に、子どもたちも加わりました。

ブルーギルが1尾いました。

群泳していた体長10cmほどの魚は、タモロコ?だったようです。

25cmほどの大きな魚は、ニゴイ?のようで、8尾もいました。

これだけの魚類がいたら、大きめのヤゴは食べられてしまったでしょう。
どうして、ここに魚がいるのか?
誰かが、持ち込んだとしか考えられません。

小雨が降っていましたが、記念の集合写真は外で撮りたいという参加者の意見に従って、外で撮りました。


採集したヤゴは、希望に応じて、ペットボトルに入れて、持ち帰り、飼育して、羽化させてもらうことにしました。
今年、救助したヤゴは皆、小さいので、直ぐに羽化してくれる個体はいなさそうでした。
残ったヤゴは、秘密の池に放流しました。

多摩区道路公園センターによれば、昨年、プールが営業を終了してから、このプールを利用した団体は無いとのことでした。
それでは、この魚たちは何処から来たのでしょうか?
20年続けてきたプールのヤゴの救出作戦は、川崎のアカトンボの棲息に、少しは貢献していたつもりでしたので、今回は残念な気持ちになりました。

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