里山の自然学校2017 第4回 ホタル観察


里山の自然学校2017
第4回《ホタル観察》

【2017/6/20 更新】

日時 2017年6月18日(日) 16:00〜21:00 雨 19〜17℃
場所 生田緑地 市民活動室、ピクニック広場〜田圃〜戸隠不動尊跡〜芝生広場〜、ホタルの国
参加者 里山の自然学校3年生 大橋拓真、工藤千穂、軸丸陽希
     里山の自然学校2年生 猿谷明衣、鈴木美舟、佐藤功一、福田公成
     里山の自然学校1年生 和 朋花、渋谷茉奈、杉本大知、仲田千春、花岡澄空、本多琉惟
                     森村 玄、森村 舜、山下ねのは
                           16名(今年度登録参加者 22名、今回欠席者 6名)
卒業生参加 田村 和、中川 悠
講師  岩田臣生、岩田芳美、梅原和仁、神山幸雅、藤間X子、山本 晃        計 24名

第4回里山の自然学校はホタル観察です。
里山の自然学校は、雨天決行ですが、夜間のことになると、避難場所をどうするか、お弁当を何処で食べるかが、毎回の課題です。
今回は、21時まで、市民活動室を使わせてもらえることになり、昼間と同様の活動が可能となりました。
活動は、3年生にまとめ役をお願いして、前回のプールのヤゴの救出作戦で救出し、各自が持ち帰ったヤゴがどうなったかを整理することから始めました。 この確認作業は集合時間前でも問題無いだろうと考え、来室していた参加者から順に聞き取りを始めました。

その結果、持ち帰ったヤゴのうち、羽化してトンボになったのは約 50 %だったことが分かりました。


その後、ホタルの国のホタル観察会のスライドを使って、ホタルと生田緑地ホタルの国についての話をしました。
ホタルの国の範囲については、「春の里山」、「田植え」で活動している場所です。

雨は降っていましたが、夕方の生田緑地を歩くことにしました。
コースは、市民活動室〜ピクニック広場〜ハンノキ林〜上の田圃〜下の田圃〜ヨシ原〜戸隠不動尊跡〜芝生広場〜市民活動室です。

谷戸へ降りる前に集合写真を撮りました。

谷戸へ降りる階段は、濡れて滑りやすくなっていました。


ピクニック広場で、子どもたちはヤマグワの実に群がってしまいました。
自然の状態で熟している実を旨いと感じて食べる子が多かったのですが、気持ち悪いと感じて食べようとしない子もいました。

アワブキの葉には、蛾の卵がついていました。

ハンノキ林上の「ホタルの国の南案内所」に着きました。
雨の降る中、キビタキの美しい声が聞こえていました。

ヤマグワの根元付近に、蛾とヒダリマキマイマイがいるのを観察しました。
雨の日は、カタツムリが活動しているので、見つけやすいと思います。

芝生広場・ホタルの里の分岐点では、かわさき自然調査団水田ビオトープ班が保護管理している植物が花盛りでした。
藤間先生は、この日、昼間から来園して、花茎の数を調べていたとのことで、説明にも熱がこもっていたようです。

田圃付近では、皆で植えた苗を観察しました。
子どもたちも、苗が生えていない所があることには気がついて、誰が植えた所だという呟きが聞かれました。
カルガモが来ているのを、子どもたちは見逃しませんでした。

下の田圃付近に、木道近くにヨシが生えています。
子どもたちは、ヨシ笛をつくって遊びました。
水路にいたカワニナを見つけて、観察していた子もいました。

ヨシ原では、カサスゲの葉上にヒダリマキマイマイを見つけました。

ヒメヒゲナガカミキリも見つかりました。 観察容器の中に、余裕をもって、入ってしまいました。

(上の写真は、2017/6/13 に生田緑地で撮影されたヒメヒゲナガカミキリ)

雨に濡れたクヌギの幹に、カブトムシ♂を見つけて歓声が上がりましたが、採ろうとする子はいませんでした。

芝生広場では朽ち木にナミギセルを見つけました。

市民活動室に戻って、お弁当を食べました。

この日駆除したばかりのハチの巣を観察しました。
キイロスズメの初期巣だと思われます。
ハチの子(幼虫)を見たことが無い子が多いことが分かりました。
ハチの蛹が繭を食い破って出てこようとしている場面には、釘付けになっていました。


ホタル観察のために出発しました。
参加者 16 名を 5 班に分けて、岩田、梅原、神山、山本、卒業生(中川+田村)が班長となって、班毎にホタルの国を歩きました。
子どもたちは、夜の活動というだけで興奮しているようで、雨は気にしていません。
市民活動室に荷物を置いておいて、観察を終えたら戻ってくればいいということが、気持ちを楽にしてくれました。
里山の自然学校は、今年 13 年目になりますが、これまでに何度も、施設を利用できない雨の夜の活動を体験しています。
「雨が酷いが活動するのか」という問い合せは、今でもありますが、「雨もまた自然也」です。

ホタル観察を終えて、市民活動室に戻り、感想を発表して、終了しました。

雨のせいか、ホタル観賞に訪れる人は少なく、ホタルの国は貸し切り状態でした。
雨に加えて、弱い風もあり、気温は 17 ℃まで下がりました。
それでも、少ないながら、元気なホタルは飛んでくれて、初めてホタルを見た子どもたちは感動したようです。
ホタルの国のホタルらしく、時々、人の近くに飛んで来てくれるホタルもいて、子どもたちは、自分の手のひらに止まってもらおうと、精一杯手を伸ばして祈っていました。
実際に手のひらに止まってもらえた子が一人いて、皆の羨望の的になりました。
手のひらに止まってくれなくても、間近に見たホタルは、子どもたちの心に感動を与えてくれたようです。
1 年生 3 人と歩きながらのホタル調査では、出現数は、ハンノキ林 9、竹林前 4、湿地 1、畑 1、梅畑 0、ホタルの里 5、合計 20 でした。



※第10回里山の自然学校「秋の里山」は 11/23(木)に変更しました。注意してください。

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