里山の自然学校2016 第6回 案山子づくりと生物調査


里山の自然学校2016
第6回《案山子づくりと生物調査》

【2016/8/8 更新】

日時 2016年8月7日(日) 10:00〜15:00 晴
場所 生田緑地
参加者
 (OG) 中川 悠
 (3)山下はなの
 (2)大橋拓真、工藤千穂、軸丸陽希、佐藤晴奈、山下真奈美
 (1)猿谷明衣、鈴木美舟、仲田稔里
   上村勇翔、小林虎徹、小林祇龍、佐藤功一、田通 潤、中垣祐輝、福田公成
                                                 17人
講師 岩田臣生、岩田芳美、梅原和仁、神山幸雅、藤間X子
                                                  5人

第6回里山の自然学校は、案山子づくりと生物調査です。


今年の案山子づくりは、谷戸に降りて、田圃の近くの木陰で行いました。
里山の自然学校の案山子づくりは、骨格を細い、3m程のモウソウチクとし、これに籾殻を入れた雑嚢袋を頭の中身として取り付けます。
着せる服は、参加者から寄付されたもので、一番派手なものにしています。 腕となる竹に、これを着せてから、骨格の竹に取り付けます。
ここまでは、岩田が作っています。
ですから、特別、独創的な案山子にはなりません。
子どもたちは、話し合って、顔を決めて、顔を描き、髪の毛を作って、頭に取り付け、帽子やアクセサリーで飾っていきます。


生物調査グループは、アメリカザリガニ釣りをしました。
アメリカザリガニは、アメリカから輸入し養殖していたウシガエルの餌とするため、北米から輸入したものが、逸出して野生化し、全国に広がってしまった外来生物です。
里山の生物を補食して、増え続けています。
子どもたちがアメリカザリガニを釣った池は人為的に造られたものですが、谷戸の奥の木々に囲まれて、ヤブヤンマが産卵に訪れる場所です。
絶滅危惧種のホトケドジョウなども生息しています。
生田緑地の谷戸にいるべき生物を補食してしまう外来生物は駆除すべき生物と考えています。
駆除するということだけを見ると子どもたちに命を奪うことを教えるのかと思われかねませんが、人が自然に対してしてしまったことの結果を知って、考えてもらう機会になると考えています。


アメリカザリガニ釣りグループが活動を止めて、上の田圃付近のカキの木の下に集まり、お弁当にしました。

集合写真を撮りました。

谷戸の自然観察を行いました。

クサギの花が満開でした。


市民活動室に戻って、今年度前半の活動を振り返って感想文を書いてもらいました。


今朝はクヌギの枝先がたくさん落ちていました。
ハイイロチョッキリが産卵して落としたクヌギのドングリです。


平行して、この日出会った生物をあげてもらいました。


シオカラトンボ♀

ビロウドカミキリ?

クモ狩りバチ類

ヤブキリ♀

ハサミツノカメムシ♀?

コバノカモメヅルの花

ノカンゾウの花

ガマズミ実

その他は、次の通りでした。
ヒヨドリ、キジバト、ニホントカゲ、アメリカザリガニ、ヌカエビ
オニヤンマ、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、アカトンボ
ナガサキアゲハ、カラスアゲハ、コミスジ、スジグロシロチョウ、キタキチョウ、ツマグロヒョウモン
アカイラガ幼虫、ヤマトタマムシ、オンブバッタ、オオカマキリ
アブラゼミ、ミンミンゼミ、ヒグラシ、アメンボ、クモカリバチ類
クサギ花、ヤブミョウガ花実、ミソハギ花、ジュズダマ花、ドクダミ、ヘビイチゴ、ヨシ、ヘビイチゴ

感想文ピックアップ
書き上げた感想文を発表してもらいました。


ぼくが4月から今までで一番楽しかったのは田植えです。
 田植えのおもしろかったところは、苗のことを知って植えたところです。
 生まれて初めてケラを見たのがうれしかった。


ぼくが一番楽しかったのは、夜の昆虫観察です。
 ライトトラップに大きいカミキリムシや珍しい昆虫などいっぱい集まってすごいと思った。


ぼくはザリガニ釣りとプールのヤゴの救出作戦が楽しかった。
 今までヤゴを触ったことが無かったので、触れたのがうれしかった。


アメリカザリガニ釣りは、初めは全然つれなかったのに、友だちから教えてもらって釣れるようになったので楽しかった。
 ホタルの観察も楽しかった。こんなにいいけしきを見るのは初めてで、まるでみどりのようせいが飛んでいるようでした。



私が楽しかったことはたくさんあります。 学んだこともたくさんあります。
 一つは命の大切さです。それをとくに感じたのはプールのヤゴの救出作戦です。 初めてヤゴを飼ったのですが、羽化する時に命を無くしてしまったりして、命があることより大事なものはないと思いました。 また、ヤゴを触れたのもうれしかった。そして、自分がヤゴを助けることができたと思うとうれしかった。
 二つ目は、自然の生きものの大切さです。 これは里山の自然学校の全回を通じて感じました。 自然観察では、とくにそれを感じました。 今まで知らなかった面白い生きものが沢山いて、例えば、葉の上に実ができるハナイカダはすごいと思いました。 他にも、ふだんではみられない生きものがあったことです。 どんどん自然が失われているから、自然とふれあえることは大切な体験だと思います。
 三つ目は、生きものには絶滅危惧種もいて、みんなで生きものを守ることが大切だということや、自然のものを勝手にとったり、生きものをいじめたりすることは絶対にだめということです。 生きものは生きているから人と同じだと思います。 ようちえんのころはアリをふみつぶしたり、アリのすをつついてみたりしたけど、小学校になってから自然の動物のテレビにはまって、いろんな生きものにすごいなとおもっていました。 そんな時に、里山の自然学校で生田緑地にいっぱい行けるようになってうれしかったです。 里山の自然学校では自然を守る活動が多かったので、動物のテレビを見て思った「自然を守りたい」というねがいがかないました。 中でも一番楽しかったことは、虫がさわれたことです。 虫にきょうみをもてて、虫が大きらいという気持ちが、少しだけど無くなった。 ヤゴにふれたことが楽しいと感じられたので、里山の自然学校のおかげだと思いました。



私は里山の自然学校で色々なことを学びました。 その中で、最もおもしろかったことは、プールのヤゴの救出作戦です。 私はヤゴをさわったこともないし、飼ったり、つかまえたりすることも初めてで、はじめはこわくておそるおそるつかまえていたけど、いつの間にかうれしくなっていた。 たくさんつかまえるにつれて、うれしくなり、楽しくなり、かわいくなっていった。
深いプールに入る時、足が全部もぐってしまってびっくりしました。 みんながヤンマ型をねらっていたのでがんばり、ヤンマ型をつかまえました。 アカトンボ型、シオカラトンボ型とくらべて 3倍ぐらいと大きくてびっくりしました。 みんながとったヤゴの数をかぞえたら約5000ひきもとれておどろきました。 私は、里山の自然学校でいろいろな生きものを知ってふれあうことができました。 後半も、いろいろな生きものにふれあい、さわれる虫をふやしていって、たのしく学びたいです。

春の里山は、初めてのたいけんで、いろんなしょくぶつがみれてたのしかった。 イロハモミジが、モミジなのに花がさくのが面白かった。
 プールのヤゴの救出作戦で、ヤゴが5000匹もとれておどろいた。

プールのヤゴの救出作戦では、ころんだり、いっぱいヤゴをつかまえて楽しかった。 田植えではすごいどろだらけになったけど、ケラを見つけたのはうれしく、楽しかった。
一番たのしかったのは、プールのヤゴの救出作戦です。 ヤンマ型を4匹つかまえました。
次にたのしかったのは、夜の昆虫観察です。 カミキリムシをつかまえられて良かったです。 葉の上にのっていた実はおもしろいとおもった。



前半はどれも楽しかったけど、やはり田植えが一番だった。 しりもちをついた人がいたことがおもしろかった。
植物は、葉の上に実をのせていたハナイカダが不思議でした。

私が一番楽しかったのは、ヤゴの救出作戦です。 トンボのヤゴが思った以上にいてびっくりしました。 家に持ち帰ったギンヤンマが羽化したのでうれしかったです。 羽化する様子が見たかったです。
また、案山子づくりも楽しかったです。 かわいく作れてよかったです。
ホタル観察ができなかったのは残念です。来年はみたいです。



私が一番楽しかったのは、田植えです。 特に、一番深い田圃での田植えが楽しかったです。 でも、去年より深くなくて残念でした。
二番目に楽しかったのは、夜の昆虫観察です。 セミの幼虫もたくさん見られたし、ライトトラップに集まった昆虫を捕まえるのが楽しかった。 様々な種類の昆虫が集まってきて、面白かった。



私が一番楽しかったのは、ホタル観察です。 去年よりホタルが少なかったけど、とてもきれいでした。 初めてホタル観察をした時は、ホタルの幼虫が水の中で成長し、カワニナを食べると聞いて、びっくりしました。 ホタルはとても不思議な生きものだなと思いました。 これからも、ホタルを大切にしていきたいです。
次に楽しかったのは、ヤゴの救出作戦です。 アカトンボやシオカラトンボ、ヤンマなどのヤゴがいました。 一番多かったのは、アカトンボのヤゴです。 ヤンマは去年よりたくさんいました。 初めてヤゴの救出作戦をしたときは、まさかプールにヤゴがいるとは思いませんでした。 ヤゴを触るのも怖かったけど、触ってみたら、平気で触れるようになりました。



私が一番楽しかったことは、ホタル観察です。 ホタルを数えるのが楽しかったのです。 今年は78匹と少なかったのは残念でした。 夜の昆虫観察では、思ったより虫が来なくて良かったです。 案山子づくりは、去年よりかわいくなったので、来年はどうなるか楽しみです。 髪の毛が緑と黄色なので、とてもインパクトがありました。
一番楽しかったことは、ホタルの観察です。 ぼくはドームの中のホタルは見たことがありますが、野生のホタルがあんな所で見られるとは思いませんでした。 次に楽しかったことは、ザリガニ釣りです。 さおを直ぐに作れたのに感心しました。 最初はつり上げたところで直ぐに落としてしまいましたけど、こつをつかんでからはつれるようになりました。 次に楽しかったのは、ヤゴの救出作戦です。 網を持ってすくってみると、ヤゴが5〜6匹とれて驚きました。 何回もやっているうちに、ヤンマ型のヤゴがとれて、びっくりしました。 持ち帰ったヤンマのヤゴは無事に羽化しました。


田植えとホタル観察が楽しかった。 田植えは友だちと楽しく会話しながら活動できました。 深い田圃の田植えをしたいという人が7人もいたので驚きました。 ただ、入ってみると、全然深くなかったので残念でした。 ホタル観察では、今年もホタルを数えました。 去年より少なくて、78匹でした。 来年は多くのホタルを見られるといいです。



以上

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation