里山の自然学校2016
第2回《田植え》
【2016/5/30 更新】
日時 2016年5月29日(日) 10:00〜15:00 晴
場所 谷戸の田圃 参加者 (3)山下はなの、田村 和 (2)山下真奈実、大橋拓真、工藤千穂、軸丸陽希 (1)齋藤凛々子、猿谷明衣、鈴木美舟、仲田稔里、上村勇翔、小林虎徹、小林祇龍、佐藤功一、田通 潤、 中垣祐輝、福田公成 17人 講師 岩田臣生、岩田芳美、梅原和仁、神山幸雅、鈴木潤三、田村成美、藤間X子 7人 第2回里山の自然学校は田植えです。 苗は、4月10日に、10枚の育苗箱に播種して、マンションのベランダで育ててきたものです。 これを朝、生田緑地整備事務所裏に運び、水を与えてから育苗箱から外して、バケツに入れました。 それを皆で田圃まで運びました。 上の田圃に着いたところで、先ず、下の段の土嚢堰を外して、手網をセットして、排水を始めました。 苗は風の強い場所で育てていたため、葉が傷んでいるものもありましたので、緑色の元気な苗が4〜5本入っている量を1株として植えてもらうことにしました。 まずは、その量の見当をつけてもらい、同時に持ち方も教えようとしましたが、これは無理でした。 田植え後の苗の管理をしていた経験から、要求条件が高くなっていたようです。 根がしっかり土の中に入っていて、カルガモに荒らされることがなければ、苗は育つでしょう。 例年とは異なり、田圃に裸足で入ることに躊躇する子は一人もいなくて、17人全員が目印のスズランテープの前に並ぶのに時間はかかりませんでした。 一人が植える範囲は、移動しなくても植えられる所だけとなり、上の田圃の下の段の田植えに参加できる人数は、17人が丁度よいようです。 上の田圃の下の段の田植えを開始しました。 梅原先生は、子どもたちと一緒に田植えをしたかったようでしたが、田圃から出てもらい、子どもたちだけで植えていきました。 静かに、下の段の田植えが終わりました。 途中のトラブルは、田圃の中に座り込んだ子がいたとか、田圃の中に飛び込んで泥だらけになったクロスジギンヤンマがいたとか、 子どもたちの足元で身動きできずにフリースしているシュレーゲルアオガエルがいたとか、その程度のことでした。 終わりに近づいたところで、土嚢堰を閉めて、上の田圃の土嚢堰を開けて、畦に開いていた大きな穴を枯草を使って塞いでいましたが、 全面に植え終わったことに気が付かないくらい静かに終わっていました。 驚いたのは、それだけではなくて、全員が、続けて上の段の田植えもしたいと言い出したことでした。 例年だと、上の段の田植えをしたいという子は2〜3人しかいなくて、大人の出番になっていました。 上の田圃は小さいので、子どもたちだけでも全員が並ぶことはできません。 前半組と後半組に分かれて、途中で交代して行うことにしました。 今回は結局、大人は田植えをしたくても、させてもらえないことになりました。 上の段の田植えを始めて直ぐに、ケラを見つけた子がいて、大騒ぎになりました。 神奈川県レッドデータブック2006では要注意種となっているぐらいですから、今の子どもたちにとっては、本の中でしか知らない生物になっていたようです。 谷戸の田圃を再生している時にケラが出てきて、子どもの頃を思い出し、こんな環境を保全したいと思ったことが、生田緑地の生物多様性保全の活動を始めたきっかけの一つでしたので、 ケラに出会えたことを喜んで大騒ぎをする子を見ていると嬉しくなります。 上の田圃の田植えを終えた子どもは、水路から汲んでもらった水で手を洗いました。 お弁当は木陰で食べるように言いましたが、日向のテーブルベンチで食べている人もいました。 お弁当を済ませて休憩していたら、樹陰をハグロトンボが飛んでいました。 この付近では、昨年も、この時期に観察しています。 午後は、下の田圃の田植えをするグループと自然観察をするグループに分かれて活動しました。 下の田圃の田植えについては、余計なことを言い過ぎてしまい混乱を招いてしまいました。 上手く根付いてくれれば良いのですが、どうでしょうか。 自然観察をするグループは、植物や昆虫などの観察を行いました。 ドクダミ、カナムグラ、ムクノキ ナナフシモドキ ツマグロヨコバエ、イネクロカメムシ ヤブキリ幼虫、ヒメギス幼虫 アシナガバチ、オオスズメバチ スジグロシロチョウ、キアゲハ幼虫、タケカレハ幼虫 シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、クロスジギンヤンマ スジグロボタル カナヘビ 田植えを終えた田圃には、防鳥テープを張りました。 子どもたちが手伝いたいと言ってくれるのですが、短時間で済ませて、部屋に戻りたいと思っていたので、任せることはできませんでした。 ただ、支柱を立てることなど、可能な範囲ではお願いしました。 市民活動室に戻り、着替えを済ませてから、出会った生物を思い出して発表してもらいました。 以上 |
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Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation