里山の自然学校2015
第10回《秋の里山》
【2015/11/25 更新】
日時 2015年11月22(日) 10:00〜15:00 曇
場所 生田緑地整備事務所2階〜見晴台〜奥の池〜西口広場〜生田緑地整備事務所 参加者 石井恵梨香、中川 悠、田村成美、山下真奈美 伊東智勇、大橋拓真、沖本世織、甲斐杏澄、工藤千穂、佐藤晴奈、軸丸陽希、富田勇樹、中野心吾、 村上柚葉、矢野悠 15人 講師 岩田臣生、岩田芳美、梅原和仁、山本 晃 サポート 神山幸雅 5人 第10回里山の自然学校は、秋の里山体験です。 午前中はフィールドを歩いて、落葉や木の実を観察すること、早めのお昼を食べておいて、午後は、わら細工(縄やウマ)、落葉図鑑、感想文などを考えていました。 生田緑地整備事務所を出た途端にドングリや落葉拾いが始まり、予定とは違う方向に歩き始めていました。 ドングリの次はモミジだというので伝統工芸館付近に向かいました。 植栽のモミジが真っ赤に紅葉していたからです。 辺りにはケンポナシの実が沢山落ちていました。 干し柿のような味がしました。 実と書きましたが、秋に実る果実は直径数ミリに過ぎません。 甘くて食べられる部分は、果実の付いている枝の部分で、果実と同じくらいに膨らんで甘くなったものだそうです。 ケンポナシは北海道の一部から九州まで自生していますが、群生することはなく、個体数の少ない樹木です。 また、哺乳類による種子散布植物として知られています。 イイギリの赤い実がなっていました。 イイギリは本州、四国、九州、朝鮮、中国、台湾に分布する植物ですが、赤い実がなることで、観賞用にヨーロッパなど温帯域に輸出されて栽培されています。 名前は飯桐、昔、この葉を飯を包むのに利用していたことによるそうです。 県内では山地に自生するものは稀で、人家周辺に植えられてきた樹木のようです。 ケンポナシ、イイギリ、オオモクゲンジは、黄葉していました。 オオモクゲンジは中国原産の外来植物です。 実の形が面白いのですが、とっくに片付けられたようで、落ちていませんでした。 ニシキギは部分的に紅葉していました。 日本、中国に自生する落葉低木です。 クズの大きな葉も黄葉していました。 葛湯、葛きり、葛もちなどは馴染み深いと思ったのですが、知らない子が多かったようです。 クズのつるを利用していた時代は定期的に刈り取られていましたが、利用しなくなった現在では、陽当たりの良い場所に繁茂し、やっかいものになっています。 しかし、クツワムシのように、クズの葉を好んで食べ、クズの茂みを生息場所とする昆虫も多いので、場所に応じて、適度にクズを残すことも必要でしょう。 ススキに関心を示した子どもたちがいました。 ミズキやコナラなどの黄葉は未だです。 奥の池畔、メタセコイアの樹下で集合写真を撮りました。 メタセコイアは新生代第三紀層の化石として発見された植物ですが、1945年に中国で同種とされる植物が見つかり、1949年に国と皇室が挿し木と種子を譲り受けたものが、全国各地に植えられています。 ここから、岡本太郎美術館を越えて、西口園路の芝生斜面に移動し、暫く、遊びました。 ユーカリやプラタナスを観察することにしました。 ユーカリは、外来植物で、オーストラリアのコアラが食べることで有名ですが、数百種もあるユーカリ属の総称です。 葉の形も様々ですが、生田緑地にあるユーカリの葉は独特な形をしています。 樹皮が剥がれ落ちていました。 プラタナスはスズカケノキ属の総称ですが、ここのプラタナスはモミジバスズカケです。 モミジバスズカケは明治時代に日本に導入されましたが、スズカケノキとアメリカスズカケとの交配種です。 ここのプラタナスは、台風にあおられて、何度か倒れていますが、すっかり大木になってしまいました。 この辺りの外来樹木は、かつて、植木畑があった頃の名残です。 スズカケ仮面が現れました。 お昼のお弁当は市民活動室で食べました。 午後は、脱穀の日に休んだ人は縄をなうことを学習しました。 指導は山本先生が担当しました。 縄ができると縄跳びや綱引きが始まりました。 他の人はイネワラのウマづくりを学習しました。 指導は岩田が担当しました。 基本は簡単なのですが、イネワラをクニャクニャにしてしまっていると綺麗にできません。 自分なりに工夫した子は素敵なわら馬ができました。 縄やウマを作ったところで、集合写真を撮りました。 その後、室内で、落葉図鑑を作ったり、感想文を書いたりしました。 この日は、感想発表に時間を取られて、終了時間を越えてしまいました。 以上 |
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Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation