里山の自然学校2014
第8回《脱穀》

【2014/10/13 更新】

日 時 2014年10月12日(日) 10:00〜15:00 曇
場 所 生田緑地
参加者 山本来幸、稲垣志帆(午後のみ)、佐藤りん、小竹森英響(午前のみ)、石井恵梨華、
    小林海音、目黒陽菜、中川 悠、江崎 慧、山下はなの、田村 和       11人
講 師 山本 晃、梅原和仁、神山歩未、岩田臣生
サポート (里山の自然学校卒業生)神山幸雅
     (水田ビオトープ班)鈴木潤三、(シダ植物班)田村成美



里山の自然学校第8回は脱穀です。 前回の稲刈りは雨の中を決行しました。 今回は台風19号が来るという予報のため急きょ、1日早めて、12日の開催としました。
日程を急に変更したことで参加できなくなった子どもたちには申し訳なかったと思います。
13日に雨の中の脱穀をすることになった場合のことを考えて、倉庫を使わせてもらえるように手配もしてあったのですが、1日繰り上げることが可能なら、その方が良いと考えました。
市民活動室とヤードの使用日の変更について生田緑地整備事務所の了解も得られたことから、12日に実施することにしました。

10時からの活動のためには、9時に生田緑地整備事務所裏に入って、ヤードの掃除、脱穀機や唐箕の準備を行わなければなりません。
山本先生も来てくれました。毎年、始まる前に掃除をして、石ころやドングリなどを取り除いていることを知っていて、駆けつけてくれました。

今回はサポートとして、里山の自然学校の卒業生である神山さん、水田ビオトープ班の鈴木さん、シダ植物班の田村さんが参加してくれました。

脱穀は里山の自然学校の中で一番大変な作業を行う回です。 生田緑地整備事務所2階の市民活動室に集合して、挨拶を済ませてから直ぐに外に出ました。

イネを田圃から生田緑地整備事務所裏に運ぶ
田圃に行って、オダからイネを降ろして持ち帰らなければなりません。
二つの背負い籠を使うことで子どもたちが田圃を往復する回数を減らそうと考えていますが、今回は整備事務所裏を出発する時に背負い籠の奪い合いが起こりました。 みんな、やる気満々でした。 お蔭で私は、10年目にして初めて籠を背負わずに谷戸に降りました。

田圃に着いてオダからイネを降ろして、皆に手渡していくと少しだけ残りました。 背負い籠1回分です。 余りに少ないイネに淋しい感じはしましたが、作業量も少ないということなので、それは良いことかも知れません。

稲束を入れた籠は子どもたちも背負いたがりましたが、やはり、子どもたちには背負うのは無理だったようです。



イネを運び終わりました。

脱穀
脱穀は、大王印細王舎第一工場(神奈川縣橘樹郡生田村)製のミノル式イネコキ機(最新型?)を使って行います。
はじめはゆっくりと一つ一つやり方を確認しながら脱穀しました。

脱穀機に慣れてきて、足踏みも自分でやりたいという子どもが現れました。


縄をなってわら束をつくる
籾を落としたイネを束ねるために縄をないました。 縄づくりも面白いと参加する子どもも現れました。


唐箕(とうみ)による選別作業
籾(もみ)が少したまったところで、唐箕(とうみ)の出番です。
今回準備の時には、外してあったベルトなど、どのようにつけてあったのか忘れてしまって、考えながらセッティングしました。
そんな状況ですから、1回目は開閉調整など行いながら何度も繰り返すことになりました。
唐箕による作業は、茎や葉が混ざっている籾を籾だけにするのが目的ですが、泥や他の植物の種子など様々なものが混ざっていることから丹念に何度もかける必要があります。
2年前までは全て、手箕(てみ)を使って、手作業で行っていました。その頃を知っている者にとっては、何度繰り返しても、楽なことに思われますが、初めての子どもたちにとってはじれったかったようです。
それでも、手動式の唐箕は思った通り子どもたちにとっては遊び道具になりました。ハンドルを回すことが楽しいようです。


籾を茎から外す手作業
脱穀機にかけた後も茎についている籾を手で外す作業が一番大変です。 頼みもしないのに、これを進んで行ってくれていました。


お弁当
お弁当は2階の市民活動室で食べました。


午後の活動
何も言わなくても、全員がそれぞれ楽しみながら脱穀作業に当たっています。


イネコキ機を使うイネが無くなったところで片付けも始まりました。


ヤードの隅にトビナナフシがいました。
見慣れたナナフシモドキと感じが違って気持ち悪いと感じたようです。


あちこちで、手で茎から籾を外す作業もしてくれていました。


作業を終えた脱穀機は片付けました。


まだ、唐箕を使っての選別作業をしているというのに、掃き掃除が始まっていました。


全ての脱穀作業を終えて片付けも済んで、市民活動室に集まりました。
時間的にも余裕があったので感想文を書いてもらいました。


感想

大変でした。

きょうは、とても楽しかったです。おこめのもみをとったり、草をとったりしたからです。 そんなことをやったのは、はじめてでした。 また、やりたいです。
トウミという名前のきかいははじめてみたし、はじめてききました。

だっこくは、たくさんやることがあり大変でした。
運ぶことはきょりがあり、あせだくになりました。
足ぶみだっこく機では足ぶみのテンポが大変でした。
トウミは回すのがとてもつかれました。 でもき重な体験ができました。
楽しかったです。

大変だった。
だっこく機にまきこまれそうで「こわい。」と思った。 でも、もみがまきこまれる音がきもちよかった。

スズメバチが降ってきてびっくりした。

大変だった。
稲がチクチクあたって、いたかった。
だっこくきで だっこくするときは 気持ちよかった。

だっこくは大変でした。 なかなか草がとれなくて、しかもくっついているのが多くて大変でした。 まわすのは楽しかったけどつかれた。
ちくちくするのがやだった。
最初に下からもってくるのもたいへんだった。

午前は、いねはこびで3おうふくしました。
終わるとあせがだらだらで、わきばらがいたくて、のどがからからで、くびがチクチクしていたくて、すぐにねたかったです。 でもじょじょにかいふくしてきて、楽しくなりました。 だっこくきにかけると 力がものすごく強くてひきずりこまれそうでした。 そのあとのなわないではほかの人がそうとううまかったので、すこし焦りました。 でも焦るともっと下手になりました。 でもやっているうちにだんだんなれてきて、最後は結こううまくできました。 午前の最後のほうは、何もやることがなくなって、なわでなわとびをしていました。 お昼はべんとうがいつもより美味しく感じました。 午後は、米とわらを分ける作業をしました。 いがいと分けにくくて、1回1回に、7回ほど分けました。 でもやっぱりたのしくて、たくさんやりました。 少しとまどったりもしたけど、なにかと、自分の思ったようにやりました。 でもその分まちがえることもありました。 いっぱいやると手がかってに動いていくようになりました。 でもつかれはそうとうたまっていたので後かたづけは、ほとんどギブアップのじょうたいになっていました。 でも、やっぱりやりたい気持ちはかわりませんでした。 そして全てが終わったら、ほっとしました。 いつもより階段の上りがきつく感じました。 そして今はつかれがおさまってきました。 結果てきにとても楽しい1日でした。 これからもこのけいけんをいかして楽しく毎日をすごしたいです。


以上

里山の自然学校のスタートページ

特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation