里山の自然学校2011
第9回《脱穀》
【2011/10/11 更新】
日 時 2011年10月10日(月) 10:00〜15:00 晴
場 所 生田緑地(川崎市多摩区) 参加者 A 酒見果歩、谷実鈴、永喜康雅、内藤真衣 B 野村麻理亜、大江田慧、上野美紀、丹羽小蒔 C 内藤義人、吉田光誠、島津千咲、山本来幸 C 吉田太誠、棟安恵万、高田泰成 15名 講 師 岩田臣生、岩田芳美、梅原和仁、神山歩未、藤間煕子、山本 晃 小泉恵佑、前田 宏 8名 この日は霧の朝となりました。昨夜の雨は相当降った模様で、地面はまだ濡れていました。 ●準備 子どもたちが来る前に、公園事務所裏のヤードの掃き掃除を行ない、足踏み式のイネコキ機を出して要所に油をさし、脱穀の準備を行いました。 ●田圃から稲を運ぶ 集合時間になったところで、田圃まで稲を取りに行くこと、一人2〜3回になりそうだということを説明しました。 脱穀の方法については、稲を運び終わってから説明することにしました。 オダを立てている草地もぬかるんでいました。 早速、オオカマキリを捕まえて遊びだす子もいました。 稲の上に被せていたPEシートを外します。 このシートのお蔭か、稲は乾いていました。 子どもたちには3束ずつ手に持って運んでもらいました。 岩田と小泉は背負い籠に入れて運ぶことにしました。 これだと30束ぐらいが運べます。 運び上げた稲束は1ヶ所に積みました。 稲束と一緒にシュレーゲルアオガエルも運んでしまったようです。カマキリの卵がついた稲束もありました。 子どもたちは2回目の稲束を運びました。 2回目が無い子もいたようです。 すべでの稲束を運び終わってから脱穀に入ります。 注意事項は2点、籾の中に石粒などが入るのを防ぐためにブルーシートの上には土足で入らないこと、 シートの上で使うホウキと外で使うホウキを使い分けることです。 ●籾を茎から外す(稲こき) 足踏み式の脱穀機のため子どもたちの手が引き込まれる危険があります。 そこで、サポーターが付き添って、いざという時はサポーターが手を入れて機械を止めることにしています。 そのため革手袋をはめて側に付き添います。 まず、実際の稲こきを示してから、一人ずつ、やってもらいました。 一巡目は一人一人注意しながら、手を添えて行いました。 オダに干した状態の稲束は、子どもたちが脱穀するには太過ぎたようです。 掴む力が弱いと稲穂が引き出されてしまいます。 しっかり握りなさいと言っても無理があったかも知れません。 稲穂をドラムに巻き込んでしまうと、作業を中断して、絡んだ稲穂を取り除いてから作業を再開することになります。 大きな時間のロスが発生します。 一通り指導したところでサポートを交代しました。 足でドラムをこぐことはサポーターが行って、他は全て子どもたちに任せるつもりだったのですが、 写真を整理していて、二人がかりだったことを知りました。 子どもたちにとっては面白くなかったかも知れません。 安全を確保しながら、どこまで自由にやらせるかは難しいところです。 ●籾だけを選別する 脱穀を終えた籾の中には、茎や穂から離れていない籾、空籾、様々な昆虫の幼虫や蛹、土や石の粒などが多く含まれています。 これを、できるだけ籾だけに選別することが次の作業です。 伝統的な農業では唐箕という道具を使って選別を行いますが、私たちは持っていませんので、 金網を使ったり、手で取り除いたり、その年の子どもたちが関心を持った方法で、工夫して行っています。 この作業が一番確立されていない工程で、毎年悩んでいるところですが、子どもたちが大変な作業を遊びにしてしまうのを楽しみにしているところでもあります。 次は、ある程選別されたものを“てみ”を使って、空籾を飛ばしながら、土粒、石粒、幼虫、蛹などを取り除いていきます。 年によっては、この工程に挑戦する子どももいますが、今年は、神山、山本と岩田が担当して行いました。 ●片付け 作業に並行して片付けられるものは片付けていきました。 稲ワラは、藤間と小泉が、ワラ細工に使えそうなものと、直ぐに田圃に戻すものを分けて整理していました。 ●反省会 感想 ・稲を運ぶのが大変だった。籾とゴミを分けるのが大変だった。 ・脱穀機はなかなかできない体験だったので良かった。籾と葉を分けるのが大変だった。 ・脱穀機はイネを引っ張られてしまって大変だったけど、楽しかった。 ・脱穀は初めてだった。楽しかった。 ・田圃から稲を運んでくるのが大変だった。 ・初めての脱穀は大変だったけど楽しかった。食べるのが楽しみ。 ※録音の仕方が悪かったようです。周りの人のおしゃべりばかりが録音されていて、肝心の発言が聞き取れませんでした。 稲を田圃のオダから外して持って来ること、籾の選別、脱穀機を思うように使えなかったことの3点について、大変だったという意見が多くありました。 また多くの子どもが、普段体験できないことを体験することができたということを冷静に評価していました。 |
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