生田緑地の谷戸の自然保全活動



湿地の水辺保全など
日時 2015/3/17(火) 9:50〜13:00 晴
場所 生田緑地 湿地
参加者 岩田臣生、岩田芳美、田村成美

上の田圃
今回もまず、刻んだイネワラを背負い籠に入れて運び、上の田圃に撒きました。
アズマヒキガエルの幼生はまだ泳ぎだしていません。
雑木林からウグイスの声が聞こえます。

ピクニック広場下地区のキヅタ剥ぎ
ピクニック広場下地区のキヅタ剥ぎを行いました。 気になった時に少しずつ実施しておく方法が、負担を感じない管理のようです。

湿地2段目の水辺保全
この日は湿地の水辺保全活動の4日目ですが、当該地区の最も重要な活動です。
湿地2段目は、田圃雑草などの保護のために田起こし同様の攪乱を行って、水深を0〜30cm程度の多様な環境をつくるように管理しています。
備中桑(三本桑)を用いて植物の根を掘り起こして、上下を逆転させる攪乱を行い、湛水させました。
こうしても、チゴザサなどは間もなく眠りから覚めて蔓延りだすと思いますので、成長を始めたところで、もう一度攪乱しなければならないと思います。
当該地区において保護している田圃雑草のための攪乱は、いつ、どうすれば良いのかが未だ分かりません。
一部の狭い範囲を設定して、保護対象植物を徹底的に優先して管理しておくという方法もありだとは思いますが、それが適切だとは思えません。
県内でも殆どの生育地から消えて、絶滅危惧種になっているのは、生育環境の消失もさることながら、他の多くの植物に簡単に負けてしまうことにもよるのだろうと思われます。
この谷戸における稲作という活動が、当該植物が辛うじて生き残るための環境をつくっていたのだろうとは思います。 この田圃活動と同等の効果をもたらす攪乱を別の形で再現することが必要だと思い、毎年頭を悩ませています。
活動を始めたところに、アズマヒキガエルがのそのそと現れ、邪魔なことに、攪乱作業をしている水域に潜りこんでしまいました。



1段目にも少し補足的に手を入れました。


アズマネザサも刈りました。
越冬していたテングチョウは2週間ほど前から見られていましたが、この日は キタテハキチョウも見られました。
雑木林からはコジュケイの大きな声が響き、水流や湿地1段目の水辺からは シュレーゲルアオガエルの鳴き声が聞かれ、春本番を感じさせる陽気となりました。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation