生田緑地の谷戸の自然保全活動


水辺の保全 4(ハンノキ林の水辺の倒木の処理)
日時 2011/10/13(木) 10:00〜13:00 晴 
場所 生田緑地 ハンノキ林地区
参加 岩田臣生

台風15号によって折られたり、倒されたりした樹木の処理については 9月26日に多摩区道路公園センターと現地協議を行いました。
この時に、ハンノキ林内については私たちが片付けるという約束をしました。
林床の湿地や水辺を業者さんに荒らされたくなかったからです。
この日は、その作業をすることにしました。
また、8月19日にハンノキ林の木道沿いの樹木が折られていたのを発見し、 注意のための看板をだしていましたが、その片付けも行うことにしました。

ハンノキ林の木道沿いの人為的に折られた木々の処理
ハンノキ林上の池の畔のヤマグワは周辺では一番甘い実をつけるので人気があったのですが、次の写真のような状態になってしまいました。
この姿を見ると、根元から伐採した方がいいかも知れないと思われたのですが、暫く様子をみることにしました。
また、数本のキブシの方は既に萌芽を出していましたので、折り口の手入れのみとしました。


ハンノキ林上の池の奥の倒木
ハンノキ林上の池の奥に倒されていた倒木は除伐しました。
 作業前  作業後

専修大学下から流れてくる水流の上の倒木
ここは昔、水流を止めてトンボ池として整備した所だと聞いています。
最近は土砂が溜まり、堰も腐植して消えていましたが、数年前から年1回程度、土砂を縁に寄せるなどして一部の水面を開放する活動をしていました。
その水域を野鳥が水浴びなどに利用していました。また、ゲンジボタルの観賞ポイントの一つにもなっています。
倒木は木道を降りて近くで見ると直径が20cmもあるサワラでした。根が浅かったようです。また、これが押し倒したのか、もう1本、少し細いものが倒れていました。
これらは 100〜150cm長に切断して、池の堰の部分に積みました。
池は土砂が堆積していましたが、堰に接している部分の土砂は堰の上に載せる形で掘りましたが、他の部分は次回以降、数回に分けて行いたいと考えています。
また、細かい落枝は無数にありましたが、水辺以外は冬期でもいいと思いましたので放置しました。
 作業前  作業後

ハンノキ林東谷戸の入口付近の倒木
この辺りの倒木は2本だけが目立っていましたが、中に入って見ると、その辺の狭い範囲だけでも6本が倒れていました。
そして、その中の5本がハンノキで、そのうちの2本が目立って荒れた景観をつくっていたということが分かりました。 これらの倒木は1〜2m長に切断して数ヶ所に置きました。後日、水流に段差を設けるなどの水辺保全活動の際に使いたいと思います。 また、この辺の林床に非常に多くの落枝が見られました。
ここは全体的に湿地や水辺になっているところなので、水辺の保全活動に合わせて片付けていきたいと思います。
斜面に1本残ってしまいましたが、余り目立たないので、このまま放置してもいいのではないかと考えています。
 作業前  作業後
 作業前  作業後



カナムグラ駆除
日時 2011/10/13(木) 10:00〜13:00 晴 
場所 生田緑地 
参加 岩田芳美、城本法子

粘り強くカナムグラ駆除を続けています。 合わせて、落枝の片付けとシュロやアオキの実生の抜きをました。
秋になって、カメムシ類の幼虫が集団をつくっている様子が観察できました。
ジュウジナガカメムシ?の幼虫 アカスジキンカメムシの幼虫



湿地の水辺管理
日時 2011/10/13(木) 13:00〜14:00 晴 
場所 生田緑地 
参加 岩田臣生、岩田芳美

この日の課題を終えて、ひと休みしてから、湿地の様子を調べました。
10月7日の湿地の保全活動で池に水が入るようにしたのですが、 その後、水が満水状態になっていなかったのです。
しかし、水はどこからか滲みだしているために池と呼べる状態にはなっていなかったものの湿地の3段目まで水がいきわたっていました。
かつて土地を乾燥させるために様々な排水の工夫をしていた場所ですから、そう簡単に思うようにはならないと思います。
少しずつ取り返しのつく範囲でやってみて考えるを繰り返したいと思います。

また、湿地上側のシロヨメナの群落がマント植物に覆われていましたので、これを取り除いて、咲き始めたシロヨメナが観察できるようにしました。
湿地のミゾソバは益々花盛りとなっていました。

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation