里山の自然学校2019 第1回 春の里山


里山の自然学校2019
第1回《春の里山》

【2019/4/15 更新】

日時 2019年4月14日(日) 9:20〜15:30 曇
場所 市民活動室〜ピクニック広場〜ハンノキ林〜田圃〜戸隠不動尊跡〜芝生広場〜市民活動室
参加者 里山の自然学校 3 年生  2 名
        杉本大知、森村 玄
     里山の自然学校 2 年生  1名
        小野寺花柑
     里山の自然学校1年生  15 名
        菊田悠太、種石咲華、長瀬聡汰、畠山夏昊 (小学 5 年生 4 名)
        新井康介、宇多田 操、坂本悠馬、佐藤朝陽、佐藤天音、軸丸朝咲
        竹内茉莉、田村優奈、二宮珠都、原田天雅、山口智生 (小学 4 年生 11 名)
                           18名(今年度登録参加者全員)
アシスタント講師(卒業生) 神山幸雅、佐藤晴奈、中川 悠  3 名
講師 岩田臣生、岩田芳美、梅原和仁、山本 晃        4 名
                            総勢 25 名

大都会で生まれた子どもたちにも、自然に触れて育って欲しい、自然の素晴らしさを知って欲しいと願い、里山の自然学校を開校します。
都会の市街地に囲まれた生田緑地にも、訪れる度に、新鮮な喜びを感じさせてくれる宝物が眠っています。
それを感じ取れる五感と心があれば、それだけで、限りなく大きい喜びも、楽しさも得られます。
今年参加する子どもたちにも、身近な自然の見方、接し方を学んで欲しいと思っています。

里山の自然学校は 2005 年に開校し、今年度で 15 年目になります。
小学校の校長経験者であり、植物についての指導を担当してくれていた藤間さんが、高齢に伴う体力低下を理由に、講師を退きました。
その他の講師陣は元気かと言うと、高齢の上に病気も持っています。
そろそろ運営体制を変えていかなければと思い、里山の自然学校の卒業生が運営していくシステムに変えることを目指してみることにしました。
そのために、参加を申し込んできた中学生以上の卒業生にはアシスタント講師という立場を与えて、活動してもらうことにしました。
この日は、3 人のアシスタント講師に活動してもらいました。
自然について、出会った動植物についての説明などは、講師が担当します。

市民活動室を使用できるのは有難いことです。
この日は、今年度のスタート日です。
プログラムの説明や注意事項を説明するオリエンテーションは、保護者に伝えておくために行っています。



年間 11 回のプログラムについての説明の後、講師メンバーの自己紹介、参加者全員の自己紹介を行いました。
振り返ってみると、かなり多様な子どもたちを受け入れてきましたが、今年は、特別な配慮が必要な子はいないようです。



オリエンテーションが済んで、いよいよフィールドに出ます。
活動は子どもたちだけの参加としていますので、保護者のうち、集合写真に入っても構わないという人には入ってもらって、集合写真を撮りました。



活動は、手摺を歩く、蛾類幼虫、子どもたちは「シャっくん」と呼ぶシャクトリムシの観察から始まりました。
春は虫の世界も幼稚園が賑わっています。
ヨコヅナサシガメも見つかり、観察容器に入れられました。



タマノカンアオイ(▼)が咲いていました。
川崎市が標本原産地になっている唯一の植物ですから、毎春、必ず、観察しています。



フィールドを探検して、花や昆虫を見つけ出すのは、子どもたちの役目です。
トラフコメツキ(▼)を見つけて、観察容器に入れてくれた子がいました。



ヤマブキが鮮やかな山吹色の花を咲かせています。
花ではなく、手摺の上で、カニグモ科のクモを見つけました。



ピクニック広場には、クサイチゴ(▼)が咲いています。
イチゴという言葉に、青果店で売っているイチゴを連想してか、これがイチゴになるのかという質問が飛び出しました。



曇った涼しい日でしたが、こちらでも何か見つかったようです。



ピクニック広場下地区には、ムラサキケマン(▼)ヘビイチゴ(▼)、 タチツボスミレ(▼)ツボスミレ(▼)などが咲いています。
芽を出したばかりのメヤブマオが気になった子どももいました。
アカハネムシ(▼)も見つかりました。



萌芽更新地区下のデッキまで来ました。



地面からニョキニョキと立ち上がって蕾を覗かせ始めたホウチャクソウ(▼)、アズマネザサ、デッキの下から伸び出していたコブシの小さな辛夷、 今にも咲き出しそうなヤマグワの蕾など、子どもたちの興味を引くものが沢山あります。



ハンノキ林上の池のデッキの手摺の上に、コガタスズメバチ(▼)の女王バチを見つけました。
気温が低いためか、活発に動く気配がありませんでしたので、近くで、ゆっくり観察しました。
体中に何か粉末状のものがついていました。



衰退したかと心配していたジロボウエンゴサク(▼)が木道近くにも咲いていました。
小さな目立たない花なので、見つけ切らない子どもたちのために、仕方なく林床に降りて教えました。



木道脇のマユミが丸裸になって、ミノウスバ(▼)幼虫が木の幹を伝って移動していました。 蛹化には早いと思います。食べられる葉が無くなったので、付近のマユミに移ろうとしていたのでしょうか。



梅畑では、ハナダイコン、ナズナ、セリバヒエンソウ(▼)、ウラシマソウ、カントウタンポポ、 ウシハコベ(▼)などを観察してから、お弁当にしました。



上の田圃では、アズマヒキガエル(▼)のオタマジャクシを掬って遊びました。
田植えの準備は、これからなので、子どもたちが踏み荒らしても、問題ありません。
観察容器がオタマジャクシ掬いの道具になっていました。
アシスタント講師の活躍によるのか、水に足を落とした子はいませんでした。



カサスゲ(▼)の花が咲き始めて、黄色い花粉が見られるようになりました。



戸隠不動尊跡で集合写真を撮りました。
戸隠不動尊が火災になった時に、焼け残ったイチョウを見て、関心を持った子が何人もいました。



城山下谷戸に降りてから芝生広場に向かいました。
崖裾には、ヤマルリソウ(▼)が咲いていました。



芝生広場では、フデリンドウ(▼)も観察しました。



市民活動室に戻ってから、この日に観察した動植物を書き出したり、活動の感想、今後の活動で楽しみにしていることなどを発表して、活動を終了しました。



以上

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特定非営利活動法人かわさき自然調査団
Kawasaki Organization for Nature Research and Conservation