日時 2011/7/2(土)10:00〜14:00 曇時々晴
場所 生田緑地 皆伐更新地区
参加 金子文隆、工藤真貴子、工藤思由(小5)、工藤千穂(幼稚園年長)
(市民部会事務局)岩田臣生、岩田芳美
皆伐更新地区の植生管理を継続的に行うために始めた里山倶楽部Aの第4回目です。
小雨の降る中を生田緑地に向かいましたが、着いた時には止んでいました。
いつものように動植物の観察をしながら皆伐更新地区に向かいました。
外来種のワルナスビが咲いていました。
ヒメコウゾが赤い実をつけていました。
前回、花が咲いているのをみていたサワフタギが実をつけていました。
そして、オカトラノオが咲き始めていました。
現地について驚いたのは、クヌギの萌芽が一際大きく成長していたことです。
一月前には長いもので62cmだったものが、150cmになっていました。
コナラとは勢いが違います。
薪炭林ではクヌギを人為的に植えてきたと聞いていましたが、この萌芽の成長を見ると納得できます。
萌芽の状態を調べることから活動を始めました。
前回萌芽していなかった切株は萌芽する気配がありません。
また、前回は萌芽していたのにヒコバエが枯れ落ちていた切株が2つありました。
萌芽箇所が3箇所以上あったコナラが4本しかありませんでしたので、1年目を無事に過ごせるか、不安です。
前回、萌芽に群がっていた黄緑色のアブラムシは姿を消していました。
代わりに、いくつかの切株では黒色のアブラムシが見られました。
また、アリが土を運んで巣をつくっている萌芽が多く見られました。
里山倶楽部Aは、この親子が主役です。
調査に並行して、切株や実生コナラの周囲のササ刈りも行いました。
一面に発芽していたアカメガシワも抜き取りました。
木陰で休憩している時は曇っているのに、作業を始めると陽光が照りつけるという状態で、暑さに負けて雑な作業になってしまいます。
ノコギリクワガタの頭部が落ちていました。カラスに食べられたと思われます。
こんなに大きく成長している実生コナラもありました。
右は、最も元気な萌芽を見せていたコナラの切株です。
小さな子も、剪定鋏なら大丈夫かな?
当該地区で伐採直前に行った活力度調査の結果、活力度が高いと推定されたコナラが萌芽しないで、活力度が低いと見られたコナラが萌芽していたりします。
最も驚かされたのは、毎木調査でも枯木とされ、樹木マップにも落とされなかった枯木?のコナラから萌芽が見られたことです。
直ぐ隣のコナラの切株からは萌芽していません。
調査後は周辺部の大きくなったササ刈りも進めました。
皆伐区域内のアズマネザサの葉先にヒグラシの脱殻が2つ、見つかりました。
例年、ホタル・ガイド・ボランティアが始まる時にはヒグラシの声が聞かれたのですが、今年はまだ聞かれません。
この脱殻は♂で、新しいものでした。間もなくヒグラシの声が聞かれるようになるでしょう。
今年は、セミの発生も遅れています。
今回驚いた発見は、伐採され、玉伐りされ、積まれていた材から萌芽?が見られたことです。
シガラの山の下の方の材からです。
上の方の材を退かそうと思いましたが、重くて、うまくいきませんでしたので、発根の状態は確認できませんでした。
このまま成長を見守ることにしました。
この萌芽が成長してくれて、しかも成長速度が速いなら、老熟した雑木林の伐採更新にもう一つの道が開けるかも知れません。
勝手な想像をして、期待しています。
ということで、次回は、実生とシガラからの萌芽の両方について、各々10本ほどをサンプリングして、
番号札を立てて、成長経過を記録することも検討したいと思います。
この日は暑くて、熱中症の心配もありましたので、早めに活動を終わらせ、オカトラノオを見に行きました。
オカトラノオの花にはキマダラセセリが数頭、吸蜜に来ていました。
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